2017年12月17日日曜日

母子家庭の年収 厚労省がさも高額に印象操作

 安倍政権来年度から生活保護の「生活扶助費」を1割ほど引き下げようとしていますが、母子家庭に対する「母子加算」はなんと2割カットする予定だということです。

 日本における「ひとり親世帯の貧困率58.7%と先進国の中で最悪の水準となっています。
 父子家庭よりも母子家庭の貧困がより深刻なのは周知のことです。
※ 子どもがいる現役世帯で大人が1人の世帯の貧困率グラフ

 それに対して厚労省は15日、「母子家庭の年収は348万円(2510年度)」で2010年度の291万円よりも増加したと発表しました。
 厚労省の調査対象は不思議なことに母子家族と同居する世帯の全収入で、例えば祖父母と同居している場合には祖父母の収入(多くは年金)と合算されたものです。
 まるこ姫は、同居する祖父母の年金収入180万円とすれば、母子家族の「母」の収入は僅かに170万円に過ぎないとしています
 それを年収348万円と公表するとはマヤカシもいいところで、母子加算をカットするための「印象操作」としか考えられません。敢えて同居者の収入を合算した額を公表するとは、実に姑息なことをするものです。
「まるこ姫の独り言」の記事を紹介します。

追記)
 たまたま来日しているユニセフのアンソニー・レーク事務局長は、NHKの取材に応じ、日本の子どもの貧困率が16%と先進国でも(最も)高い水準にあることに懸念を示しました。
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「母子家庭、年収348万円」こんな恣意的誘導発表をしちゃあダメだよ厚労省は
まるこ姫の独り言 2017年12月16日
厚生労働省は15日、母子家庭の世帯収入などに関する全国調査の結果を公表したが、母子家庭が恵まれているよう調査発表をしたら駄目だよ。
それでなくても、母子家庭に対してのネット上で誹謗中傷が酷いのに、こんな調査発表をしたら、ますますあらぬ疑いを掛けられ攻撃されるのではないか?
母子家庭、年収348万円=全世帯平均の5割弱―厚労省調査
                        (時事通信)2/15(金) 21:15配信
 2015年の母子家庭の平均年収は348万円で、子どもがいる世帯の平均年収約707万円の49.2%にとどまった。
 昨年11月時点で無作為抽出した母子・父子家庭など約4000世帯を対象とした。 2510世帯から有効回答を得た。
 世帯年収には、同居する祖父母らの収入も含まれる。前回調査の10年の年収291万円から増えており、同省は景気が好調で賃金が上がっていることが理由とみている。                    
ここでもいかにも景気が良くなったから母子家庭の年収も上がったとしたいのだろうが、何十円単位では上がったかもしれないが、お役所が思っているように年収が上がっているとも思えないし同居する祖父母の収入も含まれるって何なのか・・・
同居する祖父母の収入と言えば年金しか考えられないが、その年金を月15万として年換算で180万円。
祖父母の年間180万円も二人で生きるのには一杯一杯で、皆が肩を寄せ合って生きているさまがよくわかる。
それを引いたら年収は170万円程度にしかならない。
いかにも母子家庭が政府から必要以上に厚遇されているような皆意的な誘導発表はどこから来るのか。
こんな発表をしたら、「普通に夫婦と子供でいる家庭より収入あるじゃん!母子家庭ってだけで、優遇あるのはおかしいよ。」
とか「両親揃っていて低所得より母子家庭のほうが裕福だな。
死別は仕方ないが、見る目なくて離婚したくせに稼げないからって医療費とか保育園の入園点数とか優遇が多いと腹立つ。
生活保護も事故に遭ってとかなら仕方ないけどグータラのくせに保護されてるの多いし。」と言う声が出るに決まっている。
上の青字部分のコメントはYahoo!でのコメントです。
母子家庭の現状を知りもしないくせに貶めたり、妬んだり。。。
なぜ国民同士が敵対視するような、しかもよく見ると裏があるような発表をするのか。
誤解を招くような発表をすると、母子家庭の惨状も知らず、そこに当たり散らす輩が出て来て、裕福でもないのに気の毒だ。
大体が、「子どもがいる世帯の平均年収約707万円」ってどこから来ているのか。
今時、そんな高額な年収を貰っている世帯が、どれだけあるのか。
私の周りが貧乏人だらけなのかもしれないが、私は年収が700万円もあるような裕福な人を見たことない。
浮世離れしたような発表は、百害あって一利なしだ。