2017年12月5日火曜日

05- 米韓が過去最大規模の空軍共同軍事訓練

 米韓空軍は4日、韓国上空とその周辺で史上最大の共同軍事訓練めました。
 米軍から1万2000の空軍と米韓合わせて航空機230機が参加し8日まで行われます今回は米軍の最新鋭ステルス戦闘機F22、F35なども初めて加わり、グアム島からB1戦略爆撃機が飛来して、弾道ミサイルの移動式発射台などを攻撃する訓練爆撃訓練が行われます。

 この訓練の狙いは、新型大陸間弾道弾「火星15」を打ち上げた北朝鮮に、ミサイル発射前の先制攻撃など戦闘能力を見せつけることですが、北朝鮮とすれば、演習と称するものがそのまま本格的な爆撃に変化しないという保証はなく、実戦と紙一重のことになります。

 米国がほのめかすがままに60日間以上核実験やミサイルの試射を中止した北朝鮮に、約束通り「米・朝会談」を始める代わりに「テロ支援国家」に再指定したのは米国です。
 国力・軍事力で米国の足元にも及ばない北朝鮮が、核兵器とその運搬ミサイルを所有するのは防衛上の目的以外のものではあり得ないのに、安倍首相は北朝鮮の「火星15試射を挑発行為だと非難する一方で、こうした米韓による対北朝鮮威嚇や挑発については是認しています。

 日刊ゲンダイによれば、米共和党のグラム上院議員3日、CBSテレビのインタビューで「軍事衝突が近づいている」「トランプ政権は北朝鮮消滅させようとしている」「在韓米軍の家族を韓国から退避させるべきだ」と述べたということです。もしも本当に米国が北朝鮮の殲滅を考えているとしたら大変なことです。

 安倍首相は万一の際の在韓邦人4万人の退避の手立ては、何も考えていないということです。そんな事情であるにもかかわらず米朝の開戦に賛成するなどは絶対にあってはならないことです。
 安倍首相はいまこそ韓国の文大統領と一緒になって、トランプの戦争への衝動を必死に制止すべきです。
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米韓共同軍事訓練 過去最大規模の航空機
NHK NEWS WEB 2017年12月4日
アメリカ軍と韓国軍の航空機による定例の共同軍事訓練が、過去最大規模の230機余りが参加して4日から始まりました。弾道ミサイルの移動式発射台への攻撃などを想定した訓練も行われ、米韓両軍としては、核・ミサイル開発を進める北朝鮮への圧力を強める狙いがあると見られます。

韓国国防省のムン・サンギュン(文尚均)報道官は、4日午前の記者会見で、アメリカ軍と韓国軍の航空機による定例の共同軍事訓練 ビジラント・エースを4日から8日までの日程で開始したと発表しました。
ムン報道官は「米韓空軍が戦時に連携して作戦を遂行する能力の向上を目的としている」と述べ、訓練の意義を強調しました。

韓国に駐留するアメリカ軍によりますと、今回の訓練には最新鋭のステルス戦闘機 F35とF22が初めて参加するなど、過去最大規模となる230機余りが参加します。
領空侵犯をした敵の航空機を迎撃したり、弾道ミサイルの移動式発射台など地上の標的を攻撃したりする訓練も行われ、米韓両軍としては、核・ミサイル開発を進める北朝鮮への圧力を強める狙いがあると見られます。
一方で米韓両軍は、訓練に反発する北朝鮮が軍事的な挑発に踏み切る可能性もあるとして、警戒と監視を強化しています。

北朝鮮「戦争勃発の前奏曲」と反発
4日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、米韓両軍の共同軍事訓練を非難する論評を掲載しました。

この中で、訓練について、「核戦争勃発の前奏曲であり、朝鮮半島の平和と安定を破壊して、核戦争の危機を高める、容認できない犯罪的妄動だ」と強く反発しています。
そのうえで、「われわれは戦争の挑発を決して傍観せず、断固として対応していくだろう」として、米韓両国への対決姿勢を強調しました。
北朝鮮は2日、外務省の報道官声明を出して訓練を非難したほか、3日も、韓国との窓口機関である祖国平和統一委員会が報道官談話を発表し、「挑発が強まれば、報復の火薬が強化される」として、訓練への反発を強めています。

菅長官「訓練を支持 北の反発を警戒監視」
菅官房長官は午前の記者会見で、「わが国の防衛、地域の平和と安全の確保には日米同盟および米韓同盟による強い抑止力が必要だ。こうした観点から、米韓協力が進むことは地域の平和と安定に資するものであり、わが国としては支持したい」と述べました。

そのうえで、菅官房長官は「北朝鮮がこの訓練に対し、『重大な軍事的挑発だ』などと反発していると承知している。こうしたことも踏まえ、政府としては訓練期間中も含め、引き続き緊張感を持って警戒監視、情報収集を行い国民の安全安心の確保に万全の態勢で臨んでいる」と述べました。