2017年11月19日日曜日

安倍政権に創価学会が反旗? 

 公明党の山口代表12日のラジオ番組で、憲法改正について、国論が二分される状況は望ましくないとして、国会での改正の発議には3分の2を超える多くの国民が支持することが前提になると語りました

 公明党は平和の党を標榜して来た筈ですが、第2次安倍内閣で与党になると13年の特定機密保護法に始まり、安保法制での集団的自衛権行使の容認、共謀罪と戦後における最大級の反動立法にことごとく賛成しました。
 創価学会の初代会長は治安維持法の犠牲となって獄中死したというのに、治安維持法の現代版である共謀罪にも何の抵抗も示さずに賛成したのは解せないことでした。さすがに創価学会の婦人部は違和感を持ち始めたと言われました。

 それが10月の衆院選で改選前から5議席らし、比例の合計得票でも16年参院選から約60万票減らしたことから内部に亀裂が走り出しました。それで憲法9条などの改憲に慎重な態度を示すようになったと見られています。
 自衛隊の明記を「加憲」と思い誤ったり、緊急事態条項を災害対策と勘違いすることだけは、平和の党でスタートした面目にかけても避けて欲しいものです。

 AERAが山口代表の発言を深堀りする記事を出しました
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
安倍政権に創価学会が反旗? 
公明党元幹部が警告「9条改憲なら“安倍おろし”になる」
西岡千史 AERA dot. 2017年11月17日
 総選挙に圧勝し、悲願の憲法改正に向けて準備を進める安倍晋三首相。そこに強力なブレーキをかける政治家があらわれた。公明党の山口那津男代表だ。
 山口氏は12日に放送されたラジオ番組で、憲法改正の発議には衆参両院で3分の2以上の賛成が必要なことを踏まえ、「それ以上の国民の支持があるくらいの状況が望ましい」と述べた。過半数の賛成で改正が決まる国民投票でも、3分の2以上の賛成が見込めなければ改憲案に反対することを示唆したものだ。
 同党で憲法調査会長を務める北側一雄衆院議員も歩調を合わせている。10日には、憲法改正の具体的な内容について「事前に与党協議をする類いの話ではない」と述べ、改憲案を事前に与党間で取りまとめることを否定した

 公明の現役幹部が安倍首相を次々にけん制したことに、驚きの声が広がっている。同党関係者は「これほどの発言は創価学会の幹部の同意がないと言えない」と話す。
 公明が安倍首相の改憲路線に批判的になった背景には、主に二つの理由がある。一つは学会員の公明離れだ。
 13年の特定機密保護法に始まり、安保法制での集団的自衛権の容認、共謀罪と、公明は安倍政権を支え続けてきた。それが、10月の衆院選では公示前から6議席減の29議席。比例の合計得票は697万票で、16年参院選から約60万票減らした。自民党と選挙協力を始めた2000年以降の国政選挙では、初の700万票割れだ。メディアでは希望の党の敗北ばかりが報道されているが、公明党も惨敗だったのだ。
 自民関係者は言う。
「公明の議員は『地元に帰ると学会員から批判されて大変だ』と嘆いていた。これは、選挙で学会の支援を受けている自民党議員にとっても深刻な問題です

 もう一つの理由は、学会の池田大作名誉会長の“意志”だ。池田氏は、01年には憲法9条の改正には反対する考えを明確に示している。その池田氏は現在、公の場に姿を見せていない。安倍首相の憲法改正論にも、何の意見も表明していない。前出の公明党関係者は言う。
「憲法改正については、すでに学会幹部も二つに割れている。その状況で、過去に池田先生が否定していた9条改正に公明が賛成して、しかも国民投票で否決されるようなことになれば、公明どころか学会が真っ二つに割れてしまう。山口さんはそれだけは避けたい。連立離脱も覚悟で9条改正反対に動く可能性もある

 公明が安倍首相と距離を取り始めたことについて、公明党元副委員長の二見伸明氏は歓迎している。二見氏は言う。
「私のもとには、安倍政権にべったりな公明を批判する学会員の声がたくさん届いています。ある熱心な信者は、選挙の応援は『ヘドが出そうだ』とまで言っていた。学会員には、安倍首相を支える政治活動ではなく、池田名誉会長の教えを守って、本来の宗教活動に集中したいという人も大勢いる」

 それでも安倍首相が9条改正をあきらめなかった場合、どうなるのか。二見氏は続ける。
「自民の議員には、学会の協力がなければ当選できない議員がたくさんいる。公明が安倍首相の改憲論に反発すれば、当然、自民議員から『公明を無視するな』という批判が高まる。安倍首相が改憲に前のめりになればなるほど、自民内の“安倍おろし”につながることになる」

 自民では早くも「9条改憲は無理かも。参院選挙の合区解消や教育無償化、緊急事態条項の創設で精一杯かも」(党関係者)という声も出ている。
 安倍首相ではなく、学会の声に耳を傾けることができるのか。
AERA dot.編集部・西岡千史)