2017年7月5日水曜日

ここから二転三転する安倍後の日本政治(植草一秀氏)

 植草一秀氏のブログを紹介します。
 いつもながら真実が、論理的に整然とした文章で分かりやすくじゅんじゅん(諄々)と説かれています。
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ここから二転三転する安倍後の日本政治
植草一秀の「知られざる真実」 2017年7月 4日
都議選で東京都の主権者は 安倍政治=NO!の意思を示した。安倍政治=NOの理由は大きく二つある。
第一は、安倍政治の基本方針に対するNO! 第二は、安倍政治の腐敗に対するNO!
今回の都議選では、とりわけ二番目の問題に対する主権者の厳しい判断が示されたと考えられる。
安倍政治の基本方針とは何か。かむろてつ氏の表現を使わせていただくと、安倍政治「真・三本の矢」は 戦争 搾取 弾圧 ということになる。

政治を考察するときに、何よりも大事なことは、誰のための政治」であるかを考えることだ。
安倍政治は「大資本のための政治」であり、「主権者のための政治」でない。これを私は、「ハゲタカファースト」と表現してきた。
私たちが目指すべき政治は「国民ファースト」の政治である。
小池百合子氏は「都民ファースト」との看板を掲げているが、小池氏の政策が「都民ファースト」ではないことに十分な留意が必要である。
小池政治は本質の部分で安倍政治と重なっている。
やはり「戦争・搾取・弾圧」を基本としているのだ。

戦争」は大資本の利益のために、人為的に創作されているものである。北朝鮮の行動を支配しているのは、巨大資本であると見ておくべきである。
「究極のマッチポンプ」が「現代の戦争」、「現代の軍事危機」である。

搾取」とは資本の原理そのものである。資本は利益の極大化を目指す。その利益極大化のための方策の中核が「労働コストの最小化」=「搾取」なのだ。
安倍政治が掲げる「TPP」も「成長戦略」も、資本の利益極大化を目指すものであって、国民の利益拡大を目指すものでない。正確に言えば「国民の利益極小化」を目指すものだ。
資本主義は資本の利益極大化を目指し、これを阻止するのが民主主義である。
したがって、資本主義 対 民主主義 という対立概念で現代政治を見るべきである。

安倍政治が基本に据える第三の矢が「弾圧」であるが、「弾圧」とは「民主主義の圧殺」に他ならない。民主主義を圧殺するための「弾圧」なのである。
「特定秘密保護法」 「刑事訴訟法改悪」 「共謀罪創設」によって、「弾圧法制」は完成を見た。
今後は、「弾圧」が確実に強化されることになる。この安倍政治を打破しなければならないのである。

東京都の主権者が示した「安倍政治=NO!」の判断をもたらした、もうひとつの理由が「政治腐敗」であった。森友・加計・山口の「アベ友三兄弟疑惑」の深刻さを主権者が認識した。
この両者があいまって、安倍自民の歴史的敗北がもたらされた。
問題は、これを今後の国政にどう活かすのかである。
勝負は次の衆議院総選挙だ。この総選挙で、政権交代を実現し、主権者のための政治を実現しなければならないのである。
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