2017年7月23日日曜日

23- 稲田防衛相 なぜこんな嘘つきが大臣なのか? (LITERA)

 稲田防衛相が能面のような表情をしながら平気でウソを吐いていることはよく知られています。
 かつて自分が弁護士として森友学園問題に係ったことはないと答弁しておきながら、その後2004年12月に森友学園が起こした民事訴訟の第1回口頭弁論に弁護士として出廷していたことが記録によって判明し「虚偽答弁」と指摘されたとき、「自分の記憶の通りに述べたのであるから虚偽ではない」と述べました。
 珍妙極まる弁解で、もしもそんな言い分が通用するのであれば世の中から「ウソ」、「虚偽」は全てなくなります。歴史的な迷言です。

 LITERAが「なぜこんな嘘つきが大臣なのか? 稲田防衛相のウソ・・・」とする記事を載せました。
 彼女がこれまで吐いてきたウソの数々が簡潔にまとめられています。 
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なぜこんな嘘つきが大臣なのか? 稲田防衛相のウソは
“日報隠蔽”だけではない! それでも安倍首相は…
LITERA 2017年7月21日
 PKO日報の隠蔽に稲田防衛相が加担していた──新たに明らかになった重大疑惑によって、稲田朋美防衛相に対する「大臣失格」「即辞任」という声が最高潮に達している。
 あらためて日報問題を整理すると、昨年9月にジャーナリストの布施祐仁氏が、昨年7月に南スーダンの首都ジュバで大規模な戦闘が起こった時期の日報を防衛省に対して情報公開請求を行ったが、防衛省は「すでに破棄」したとして不開示に。ところが今年2月に「統合幕僚監部で日報を電子データとしてすべて保存していた」と一転。稲田防衛相は「隠蔽する意図はまったくなかった」と説明したが、その後、3月16日には、陸上自衛隊内にも日報のデータが保存されていたことが判明。稲田防衛相は同日に開かれた衆院安全保障委員会で、こう答弁した。
「(陸自内でデータが見つかったという)報告はされなかった」
「あらためるべき隠蔽体質があれば、私の責任で改善したい」
「特別防衛監察で徹底的にやってもらう」

 だが今回、陸自内で日報データが保存されていたことが発覚する約1カ月前の今年2月15日、稲田防衛相は防衛省の幹部会議に出席し、そこで陸自内で日報データが保管されていたことを公表するかどうかを協議、「公表しない」ことが決定され、稲田防衛相も「了承」していたと共同通信と朝日新聞が報道。その上、共同は、この会議の2日前にも陸自側が稲田防衛相に対して日報データが保管されていたことを伝えていたと報じたのだ。
 こうした報道を受け、稲田防衛相は「隠蔽を了承したとか、非公表を了承したとかいう事実はまったくありません」と否定した。しかし、今度はFNNが入手した資料から幹部協議でのやりとりが判明。報道によれば、この会議で岡部俊哉陸上幕僚長が陸自内にも日報データが残っていたことを報告し、黒江哲郎事務次官が「どのように外に言うかは考えないといけない」「なかったと言っていたものが、あると説明するのは難しい」と述べ、さらに稲田防衛相も「いつまでこの件を黙っておくのか」と発言したことが資料には記されているという。
 資料まで出てきたとなると、もはや稲田防衛相も言い逃れできまい。陸自内で見つかった日報データの存在を公表しないという事実の隠蔽に、稲田防衛相はかかわっていたのだ。しかも、国会の場で、白々しくも「報告はなかった」「隠蔽体質は私の責任で改善したい」などと真っ赤な嘘を答弁していたことになる。

南スーダンで大規模な戦闘が起きているのに、「戦闘ではなく衝突」とウソを強弁!
 しかも、稲田防衛相が日報問題の調査のために実施を決めた特別防衛監察では、陸自は稲田防衛相が非公表とすることを了承したことなどを内部報告書にまとめたが、監察結果の原案ではそれが無視されていたという。
 監察は防衛省職員が対象で政務三役は含まれていない。ようするに稲田防衛相は隠蔽に関与しながら、その責任を陸自に押し付ける結果を発表して自分は逃げ切るつもりだったのである。
 以前より自衛隊内部では稲田防衛相の制服組への高圧的な態度などに対して批判の声があがっていたというが、監察結果でも保身に走る稲田防衛相の姿勢に不満や怒りが陸自で噴出。今回の重大疑惑のリークにつながったのだ。いまごろになって菅義偉官房長官は監察について「(稲田防衛相は)必要な協力はされると思っている」と語ったが、これだけ内部リークが出てきたいまでは、時すでに遅しだ。

 口からでまかせばかりで、国民からだけではなく“身内”からもまったく信頼されない大臣。さらにはここまでの虚偽答弁がわかったのだから、辞職どころではなく即刻罷免されなければおかしい。だいたい、稲田防衛相の“嘘つき・ごまかし体質”は、いまにはじまった話ではない
 最近では、都議選の自民党候補者の応援演説で「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と発言し問題になったときも、釈明会見で「誤解」という言葉を35回も使い、「誤解なんかじゃない」と大きな反発が起こった。また、九州北部豪雨で自衛隊が捜索救助活動を行っている最中の6日の昼、稲田防衛相が防衛省から外出し「民間の方々との防衛政策に関する勉強会に出席」していたことが発覚した際も、「昼時だったので食事は出ていたが、食事はせずに戻った」と自己弁護。自衛隊トップが災害対応時に「民間の勉強会」を優先させたことが非難されているのに、「昼ごはんは食べないで帰ってきたもん!」とのたまったのである。

 これらの発言・行動は到底看過できるものではなく、「なぜ大臣辞職にならないのか」と疑義が呈されたが、それ以前から稲田防衛相は辞職級の嘘を繰り返してきた。
 そのひとつはやはり日報問題と同根の南スーダンPKO派遣にかんする発言だ。
 稲田防衛相は昨年10月8日にジュバを視察したが、わずか7時間の滞在にもかかわらず「状況は落ち着いている」と宣言し、前述した大規模な戦闘を「戦闘ではなく衝突」と答弁してきた。しかし、実際はジュバ視察で稲田防衛相は自衛隊員から「この辺で戦闘が起きたというところです」と説明を受けていた。そして、今年になって破棄したとしてきた日報の存在が明らかになると、現場のPKO部隊が「戦闘」だと認めていたこともわかったのだ。

森友でも、TPPでも、ヘイト問題でもウソばかり!稲田を政治家にスカウトした安倍首相の責任は?
 自衛隊員の命を預かる大臣が、現場の声を無視して嘘を吐きつづける。こんな無責任な態度でよくいまなお防衛大臣の座にいられるのかと愕然とするが、もっとも耳を疑ったのは、今年2月8日の国会答弁だ。稲田防衛相は「戦闘」としなかった理由を、「憲法9条上の問題になるから」と平然と言いのけたことだろう。「戦闘行為」と言うと憲法違反になるから「衝突」と言った、などという詭弁が通用するなら、どんな法律違反も言葉を言い換えれば罪を問われなくなる。大臣であることは無論、ほんとうにこの人は法曹家なのか?と疑わざるを得ない常識外れの詭弁だ。

 さらに、森友問題では、とぼけきった答弁を連発。稲田防衛相は森友学園とのかかわりについて、「私が弁護士時代に森友学園の顧問だったということはないし、法律的な相談を受けたこともない」などと答弁していたが、その後すぐに2004年12月に森友学園が起こした民事訴訟の第1回口頭弁論に出廷していたことが記録によって判明。これは完全な虚偽答弁だ。
 しかも、稲田防衛相は「ここ10年お会いしておりません」などと籠池理事長との関係を必死に隠そうとしていたが、夫で弁護士の龍示氏が昨年1月に籠池夫妻から頼まれて近畿財務局と大阪航空局の職員と面談の場として自身の事務所を提供した上、同席していたことまで発覚したのだ。

 これらの虚偽答弁が見逃されてきたこと自体がまったく信じがたいものだが、稲田防衛相の「嘘」はこれだけに留まらない。
 たとえば、稲田氏は下野時代、TPP批判の急先鋒として「TPPは米国の基準を日本が受け入れ、日本における米国の利益を守ることにつながるからだ。それは、日本が日本でなくなること、日本が目指すべき理想を放棄することにほかならない。TPPバスの終着駅は、日本文明の墓場なのだ」(産経新聞2011年11月7日付)と述べていたが、いざ政権交代を果たすと「TPPはアジア太平洋地域の未来の繁栄につながる枠組みだ」などと言い豹変した。

 また、昨年6月26日に出演したNHKの『日曜討論』で、「自民党の出している憲法草案も、国民主権、平和主義、基本的人権の尊重、これまったく変えません」と発言。言うまでもなく自民党の憲法改正草案は「国民主権、平和主義、基本的人権の尊重」の3つをことごとく否定する中身で、これもとんだ大嘘だ。
 そもそも嘘つきであるかどうか以前に、大臣の資質など稲田氏にはまったくない。とくに、夫名義で2014年9月以降の約2年間のあいだで“軍事産業株”を大量取得していたことが発覚。稲田氏は防衛相として、その気になれば夫が保持する防衛企業の株価を意図的に吊り上げることだって可能であり、とんでもない話だ。また、稲田氏は「ともみ酒」問題や「在特会との蜜月」問題で週刊誌から追及を受けてはスラップ訴訟を起こしてきた。いずれも敗訴が確定しているが、これは公人であるにもかかわらず自由な報道に恫喝と圧力をかける行為である。

 いや、もっと言えば、「自分の国を守るためには、血を流す覚悟をしなければならないのです!」(講演会で発言)だの、「国民の生活が大事なんて政治はですね、私は間違っていると思います」(創生「日本」東京研修会での発言)だの、「DVという言葉が不当に独り歩きすれば、家族の崩壊を招きかねない」(「別冊正論」第7号)だのと声高に叫んできた人物が大臣、いや政治家であることが異常なのだ。
 そして、こんな人物を自らスカウトして政治家にし、寵愛し、大臣に押し上げ、挙げ句「女性初の総理に」とまで考えていたのは、ほかでもなく安倍首相だ。しかも、今回の日報隠蔽と稲田防衛相の加担にしても、官邸が把握していなかったとは考えがたく、安倍首相も追認していた可能性だってある。来週の閉会中審査では稲田防衛相への追及も行われることは必至だが、同時に安倍首相の任命責任が問われなければ意味がないだろう。
 そして、そもそもこの日報隠蔽は、安倍政権の憲法違反を隠蔽するために起きたものということもあらためて指摘しておきたい。(編集部)