2017年4月14日金曜日

自民が 森友問題の追及するな と逆ギレし強行採決!+

 12日の衆院厚生労働委員会において、野党から森友学園の質問があったことに自民党が「法案と関係ない」と反発し、当初は野党と協議した上で14日に採決する予定だった介護保険関連法改正案を、前倒しして強行採決しました。
 自民の田村憲久筆頭理事が、通告のない質問はしないとの合意に違反したと激怒して委員会の審議をストップさせて、その後緊急理事会を開いて強引にそのように取り運んだものです。
 
 民進党の柚木道義議員が通告なしで質問した事項は、直近のNHK世論調査でも国有地売却の政府の説明に約8割が『納得できない』としているのは、「総理がちゃんと答えれば国民は理解するのだから、総理から昭恵夫人や迫田英典元理財局長に説明するように指示して欲しい」ということと、「財務省のデータが6月に入れ替わる予定このままでは証拠隠滅、消失の可能性がある。総理から森友学園と財務省の交渉記録データ復元を指示して欲しい(いずれも要旨)の2点で、質問というよりも要求であってどちらも、事前に調査しなくても回答の出来るものです。 民進の山井国会対策委員長「どの委員会でも法案審議の冒頭少しぐらいは、国民が知りたがっている質問をするのは許されている」と述べています。
 
 その程度のことで筆頭理事が激怒するというのは、安倍首相の激怒癖が伝染しているのでしょうか。それとも安倍首相の目の前で、首相の気に入らない質問は体を張っても阻止するという姿勢を見せようとした『過剰反応』なのでしょうか。いずれにしても異常なことです。
 LITERAは、安倍政権はこうしたやり方で森友問題を潰す腹づもりなのだとして、森友問題の政府説明に約8割の国民が納得していないのに世論無視、議会無視、メディア圧力をかけて、すべてを握り潰そうとする暴政を絶対に許してはいけないと述べています。
 
 ところがその後自民の竹下国対委員長が謝罪したからといって、民進の山井国体委員長はあっさり手を打って委員会の審議を正常に戻したということです。共謀罪法案を法務委員会に14日に提出することも自民と民進で合意したということです。
 天木直人氏はそれに対して民進は何という腰砕けなのか。共謀罪を廃案にしようと思っていないのかと、怒りのブログを書きました。併せて紹介します。
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暴挙! 自民党が「森友問題の追及するな!」と逆ギレし強行採決!
安倍首相は支持率53%あるから説明不要と開き直り
LITERA 2017年4月12日
 まさに安倍政権による暴政の極みだ。本日開かれた衆院厚生労働委員会において、野党から森友学園の質問があったことに自民党が逆ギレ。きょうは介護保険関連法改正案の質疑だけが行われる予定だったにもかかわらず、なんと強行採決してしまったのだ。
 
 経緯を振り返ろう。事件の発端となったのは、民進党の柚木道義議員による質問だった。柚木議員は、これまで厚労委でも森友学園の保育園補助金不正受給問題や園児への虐待問題が議題になってきたこと、また、直近のNHK世論調査でも国有地売却の政府の説明に約8割が『納得できない』としたことを踏まえ、「総理がちゃんと答えれば、国民からもちゃんと理解を得られる。安倍総理から、昭恵夫人や迫田英典元理財局長に説明してもらえるようご指示いただけないか」と質問をした
 すると、答弁に立った安倍首相は、同じ世論調査の結果を引き合いに出し、「内閣支持率は53%で、自民党の支持率、民進党の支持率はご承知の通り」などと言い出し、「この件については委員会で何回もご説明してきた通り」として昭恵夫人と迫田元理財局長への証人喚問を拒否したのだ。
 つまり、安倍首相は、約8割もの人々が森友問題の説明に納得していない事実を無視し、「国民の半分は内閣を支持している」のなら昭恵夫人や迫田理財局長への証人喚問は必要ない、としたのだ。
 
 ご存じの通り、疑惑の中心人物は安倍首相の妻・昭恵氏と迫田元理財局長だ。とくに、昭恵夫人がここまで傍若無人に政治を私物化してこられたのは、夫である安倍首相の“絶対的権力”を笠に着ていたからだ。しかし、安倍首相はそうした根本的な問題さえ内閣支持率を理由に“国民から許されている”というのである。
 一体、お前は何様だ、と言いたくなる厚顔ぶりだが、柚木議員はその後も昭恵夫人の問題に言及。すると、安倍首相は「重要法案質疑だから出席している。貴重な時間だ。この問題は再三再四にわたって答えている。それで理解いただけていないのは残念」などと、またもシラを切った。
 だが、問題はこのあとだ。自民党の丹羽英樹委員長は柚木議員に「質疑は議題の範囲内でお願いします」と、森友学園関連の質問を制止。だが、柚木議員が「一言だけでいい」とし、「財務省のデータが6月に入れ替わる予定。このままでは証拠隠滅、消失の可能性がある。一言で結構だから総理から森友学園と財務省の交渉記録データ復元を指示してほしい」と問いかけた。
 当然の質問だ。何より、安倍首相にはきっちり対応する責任がある。しかし、丹羽委員長はまたも「質疑は議題の範囲内でお願いします」と言い、ついには答弁そのものを拒否。柚木議員はその後も食い下がったが、結局、安倍首相は森友関連の質問に答弁することはなかった。
 
 ようするに、自民党は委員長職権を濫用して森友問題への追及を完全にシャットアウトしてしまったのだ。
 ここまでの流れだけでも、都合の悪い質問は受け付けないという議会政治を破壊する圧政をまざまざと見せつけた安倍政権だが、その後、さらに酷い対応に踏み切る。ほんの少し森友問題に言及しただけにすぎない柚木議員の質問に、衆院厚労委の田村憲久筆頭理事が激怒し、委員会自体をストップ。緊急理事会を開き、介護保険関連法改正案を強行採決することにしたというのだ。
 実際、再開した厚労委では、自民党の三ツ林裕巳議員による「ただちに採決すべき」という動議に対し、丹羽委員長は「賛成の諸君の起立を求めます」と声を上げ、そのまま介護保険関連法改正案を強行採決してしまったのだ。
 
 前述したように、本来ならきょうの厚労委は介護保険関連法改正案の質疑だけを行う予定で、さらに審議されるはずだった。しかも、同改正案は、一定以上の所得がある高齢者の介護サービス利用時の自己負担割合が2割から3割に引き上げるという、安倍政権お得意の高齢者の負担をさらに増やす問題法案なのだ。
 それを森友問題の追及に逆ギレし、まったく関係のない法案を数の論理で強行採決してしまう──。これを暴挙と呼ばずして何と言おう。何度も言ってきたことだが、この国の政治は、もはや“安倍首相のために”でしか動いていないのだ。
 
 だが、この露骨なまでの独裁を見ればわかるように、安倍首相はこうしたやり方で森友問題を潰す腹づもりなのだ。実際、官邸はメディアに“森友報道の報復”をちらつかせていると言われ、一気に疑惑に蓋をする方針だという。
 森友問題の政府説明に約8割の国民が納得していないのに、世論無視、議会無視、そしてメディア圧力によってすべてを握り潰そうとする安倍政権。しかし、この態度こそが森友問題を生んだのだ。きょう、安倍政権が見せつけた暴政を、絶対に許してはいけない。(編集部)

あっさり審議拒否を撤回した民進党の腰砕けと共産党の沈黙
天木直人のブログ2017年4月14日
 悪法の介護保険法改正案を自民党が強行採決したのは、4月12日の衆院厚労委員会だった。
 その光景をテレビの報道を見た私は、安倍暴政ここに極まれりと思った
 なにしろ、森友疑惑を民進党の柚木議員が質問しようとしたら、関係ない質問をするようでは、もはや介護保険法改正案の審議は必要ないということだ、と言って、いきなり強行採決したからだ。
 民進党が怒るのも無理はない。審議ストップするのも無理はない。
 今度こそ、安倍昭恵夫人の国会招致や、森友疑惑よりはるかに深刻な加計学園疑惑を徹底追及し、それに応じないようでは、すべての国会審議を拒否して解散・総選挙に追い込むべきだ。
 そうすれば共謀罪も廃案になる。
 今度廃案になれば二度と共謀罪は持ち出せなくなる。そう思って私はいよいよ政治がおもしろくなってきたと喜んだ。
 ところがきょうの新聞を見て驚いた。自民党の竹下国対委員長が謝罪したからといって、山井国体委員長があっさり手を打ったという。国会が正常化されるという。
 なんという腰砕けだ。
 これでは安倍暴政をますます増長させるようなものだ。
 おりから民進党は離党者が続出して蓮舫・野田体制は崩壊直前だ。
 それにしても、共産党は一体何をしているのだろう。
 せめて共産党だけは審議拒否を貫いて徹底抗戦を貫いてもらいたい。
 ところが、共産党の姿が見えない。声が聞こえてこない。
 さては民進党を見限ったのか。
 野党共闘をあきらめて、共産党の生き残りに専念することにしたのか。
 絶望的な、いまの政治状況である(了)