2017年7月21日金曜日

仙台市長選、横浜市長選そして愛媛3区補選が注目

 7月に入って内閣支持率が急激に下がったことで、ネトウヨ(ネット右翼)の間でパニックが起きているということです。この4年余り、短期間の下落を除いてほぼ50%(以上)が維持されてきたのですから無理もありませんが、大幅に下落したことは極めて正常なことでその理由も明白です。
 それよりもこれまで何故異常な高止まりを維持できたのかを調べる方がはるかに政治学的に価値がありそうです。
 しかしいま必要なことはそんな分析ではなく、支持率をさらに25%前後まで落とすことだといわれています。そうなれば安倍内閣の退場が現実の問題になってきます。まずはNHKが口火を切るといわれている8月の内閣支持率がどうなるのか注目されます。

 もう一つ重要なのは各種の地方選や補選での成績で、その勝率が低ければ党の顔にはならないとして、早晩党首の座から引き下ろされます。
 いま戦われている仙台市長選は7月23日に投票が行われ、続いて30日には菅官房長官の地盤で行われる横浜市長選の投票が行われます。
 仙台市長選はスタート時点で自公の候補と野党4党の推す候補が既に並んでおり、野党候補が有利に進めているということです。ここでも加計学園問題の影響が大きく、ビラ配りをする自民党員が罵声を浴びせられることもあると伝えられています(高野孟氏)
 仙台市長選で野党側が勝利し その勢いも借りて横浜市長選でも勝利すれば、自民党は大きなダメージを受けます。

 そして10月には、加計問題の舞台となっている愛媛県3区での衆院補選があります。
 昨夏の参院愛媛選挙区では野党統一候補が自民党の候補に8000票余りまで迫ったことから、再び野党候補が一本化されれば、今度は勝敗が逆転する可能性が高いと見られています。この国政選挙で敗北すれば安倍内閣は死命を制されると日刊ゲンダイは述べています。

 日刊ゲンダイの二つの記事を紹介します。
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   永田町の裏を読む
仙台&横浜 都議選での自民大敗が地方都市にも波及するか
高野孟 日刊ゲンダイ 2017年7月20日
 安倍「一強」政治がダッチロール状態に陥るきっかけとなったのは、都議選での自民大敗だが、この傾向が他の地方都市にも広がっていくと、いよいよ大変なことになる。その意味で注目されるのが、7月23日投開票の仙台市長選と30日の横浜市長選である。

 仙台は事実上、民進と社民が支持し共産と自由が支援する前衆議院議員の郡和子と、自公が支持する会社社長の菅原裕典との対決になる。市政そのものに特に争点があるわけではない中で、昨年の参院選でしっかり共闘を組んで民進党の桜井充を当選させた野党4党が、ここでも勝って、次の衆院選にまでつなげていけるかどうかが見どころとなる。現地の民進党幹部に聞くと「宮城、仙台が、政策合意の面でも選挙活動の面でも、野党共闘のモデルといわれるようにしたい」と張り切っていた。

 対する自公候補は、15日に応援に入った菅義偉官房長官が演説の中で「残念ながら知名度がない。陣営もひとつになりきれていないが、手を伸ばせば届くところまで来た」と、追う立場であることを認めていたほどで、地元紙記者によると「もちろん本人の知名度の問題もあるけれども、やはり加計学園事件の影響が大きく、ビラ配りをする自民党員が罵声を浴びせられることもある」という。

 横浜は、現職の林文子が自公の支持、菅官房長官の後ろ盾で3選を目指すのに対して、前民進党市議の伊藤大貴が挑戦する。争点は2つで、カジノ誘致の是非と、全国の政令都市で横浜だけがやっていない中学校の給食を実施するかどうか。地元の民進党は割れてしまって、旧民主系は林を推し、江田憲司民進党代表代行はじめ旧維新系は伊藤を支持し、それを共産、自由、市民連合が支援する。伊藤は日経BP社員から07年に市議となった江田の子飼いで、カジノ反対、給食実施の立場。もう1人、元民主党衆議院議員の長島一由もカジノ反対を掲げて立候補しており、反対票が分散しそうなことが伊藤の悩みである。林は、以前はカジノ誘致に前向きだったが、市民の8割が反対であることを考慮して、選挙戦ではそれに触れないようにしていて、反対陣営からは争点隠しと批判されている。給食については「家庭の弁当が基本」という持論にこだわりを見せている。

 それぞれに事情も構図も異なるけれども、次の総選挙で安倍自民党を追い詰めていく市民的なパワーが地方の草の根からどのように形成されつつあるのかに着目したい。

 高野孟  ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。


愛媛3区補選がトドメ…安倍首相の退陣Xデーは「1022」か
日刊ゲンダイ 2017年7月20日
「首相を信用できない」――。支持率が3割を切った安倍政権に対する世論調査で、最も高かった不支持理由がこの回答だ。国民は安倍の政治姿勢に強い憤りを感じているワケだが、この状況は第1次安倍内閣の最後と同じ。あの時も突然、政権の「ブン投げ辞任」を表明した安倍に対し、世論調査では「無責任過ぎる」との回答が7割にも上った。もはや「総退陣」は時間の問題になりつつあるが、ささやかれている注目のXデーがズバリ、「10・22」だ。

■加計問題の舞台で与野党激突
 自民、民進両党の国対委員長は18日、安倍が出席する衆参両院予算委の閉会中審査の日程を協議し、24日を軸に開催する方向で調整することを確認した。与党側は「首相自らが丁寧に説明する」とか言いながら、ウラでは野党側の質問時間を削減しろ――と迫っているというから、まったくフザケている。今以上に国民の怒りが炎上するのは確実で、都議選に続いて仙台市長選(23日投開票)や横浜市長選(30日投開票)でも与党の敗北必至。とりわけ安倍政権にトドメを刺す選挙とみられているのが、10月10日告示、同22日投開票の衆院愛媛3区補選だ。

「自民の白石徹氏の死去に伴う愛媛3区補選は、内閣改造後初の国政選挙です。自民が徹氏の次男・寛樹氏を公認候補で擁立したのに対し、野党は民進の元職・白石洋一氏と共産の新人・国田睦氏が名乗りを上げているのですが、昨夏の参院愛媛選挙区では野党統一候補が山本順三参院議院運営委員長に8000票余りまで迫ったことから、再び共闘を模索。野党候補が一本化されれば、今度は勝敗が逆転する可能性が高い。そして、何と言ってもこの選挙区が注目されているのは、加計問題の“舞台”だということ。昨夏の参院選では、今治市で開かれた山本議員の応援に安倍首相の妻・昭恵氏が夫人付職員を同行して駆け付け、今治市長も勝利のエールを送っていた。加計問題で“怪しい動き”をしていたとされる人物の影がいろいろな所でチラついているワケです。選挙になれば必ず、加計問題が争点になるでしょう」(政治ジャーナリスト)

 8月下旬には文科省の大学設置審議会が加計学園獣医学部の設置認可の最終判断を下す。政府・与党がどんなに沈静化を図ろうとしても、再び話題になるのは間違いない。「今治加計獣医学部問題を考える会」の黒川敦彦共同代表はこう言う。
「地元では『3区補選は野党が何が何でも勝たなければならない戦い』と言われていて、我々も盛り上げようと懸命です。おそらく民進党候補に一本化されると思いますが、民進党もこの選挙区で敗れるようであれば将来はない。野党にとっても土俵際の戦いなのです」
 安倍政権には退陣以外に選択肢はない。

獣医師連盟が山本大臣メモ公表 公募2カ月前“加計ありき”

 獣医師会が作成し地方組織に配った面会記録「山本幸三大臣との意見交換の概要(略称)」(20161117日付)に、山本大臣の発言として「獣医師が不足している地域に限って獣医学部を新設することになった」「今治市が土地で36億円のほか積立金から50億円、愛媛県が25億円を負担し、残りは加計学園の負担となった」と記されていることが明らかになりました。新設獣医学部が公募される2か月前の段階のものです。
 山本大臣は記者団に対して「加計学園の名前は出さないように注意した」旨を答えていますが、仮にそれが正しいとしても加計学園しか頭になかったわけで「語るに落ち」ました。

 日刊ゲンダイとNHK NEWSの記事を紹介します。
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獣医師連盟が山本大臣メモ公表 公募2カ月前“加計ありき”
日刊ゲンダイ  2017年7月20日
 加計学園の獣医学部新設計画をめぐり、国家戦略特区を担当する山本地方創生相が公募の2カ月前に関係者に「加計ありき」を伝えていた。日本獣医師連盟が地方組織に開示した文書で、山本地方創生相の生々しい発言が明るみに出た。

 問題の文書は、獣医師会が作成した面会記録「山本幸三内閣府特命担当大臣との意見交換の概要(抜粋)」。それによると、面会日時は「平成28(2016)年11月17日9時22分~10時08分」。政府側出席者は山本大臣と事務の秘書官。獣医師会側は蔵内勇夫会長、政治団体「日本獣医師連盟」の北村直人委員長ら幹部4人。

 山本大臣の発言として「獣医師が不足している地域に限って獣医学部を新設することになった」「今治市が土地で36億円のほか積立金から50億円、愛媛県が25億円を負担し、残りは加計学園の負担となった」「四国は、感染症に係る水際対策ができていなかったので、新設することになった」などと記されている。蔵内会長は「大学を作ることに賛成できない」などと発言したとある

 面会時期は特区諮問会議(議長・安倍首相)が獣医学部新設を決めた11月9日の後で、国民から意見を募るパブリックコメントを始める前日だった。
 山本大臣は20日、内閣府で記者団を前に「獣医師会側の思い込みと私の発言を混同したものであり、正確ではない」と強く反論。「私は大体黙って言い分をずっと聞いていた」などとコメントした。


事業者決定前に“加計学園決定” 山本大臣が伝えたとする記録
NHK NEWS WEB 2017年7月20日
国家戦略特区に基づく獣医学部新設をめぐり、学校法人「加計学園」が事業者に決まる2か月前の去年11月、山本地方創生担当大臣が日本獣医師会の幹部に対して、加計学園の獣医学部新設を決めたことを伝えたとする内容の面会記録が日本獣医師会に残されていることがわかりました。
日本獣医師会が作成した文書によりますと、去年11月17日に日本獣医師会の本部で山本大臣が藏内勇夫会長ら4人の幹部と面会したということです。この中で山本大臣は「獣医師が不足している地域に限って獣医学部を新設することになった。今治市が土地で36億円のほか積立金から50億円、愛媛県が25億円を負担し、残りは加計学園の負担となった。四国は感染症に係る水際対策ができていなかったので新設することになった」と述べたと記されています。

これに対して、藏内会長は「獣医師の数は国も含めて調査してきたが足りている。今、大学を作ることは流れに逆行する。大学を作ることには賛成はできない」と述べたと記されています。
獣医師会の幹部によりますと、この面会は山本大臣側からの申し入れで行われ、冒頭に山本大臣は、「誠に申し訳ない」と陳謝したうえで、新設を認めた経緯を説明したということです。この面会が行われたのはことし1月に加計学園に獣医学部新設が決まる2か月前のことでした。この面会記録は19日夜、地方組織に対してメールで伝えられたということです。
日本獣医師会の幹部は「この文書は面会に同席した幹部が直後に作成したもので、出席者全員で内容を確認している」と話しています。

山本大臣「獣医師会の思い込み 内容正確ではない」
これについて山本大臣は20日朝、記者団に対し、「私から『広域的に獣医学部が存在しない地域に限り新設を認めることとなり、国民から広く意見を求めるパブリックコメントを始めることとなった』と。申し訳ないがご理解いただきたい旨を発言した」と面会の趣旨を説明しました。

そのうえで山本大臣は、「獣医師会側は『当然、四国の今治となった』と決めつけた言いぶりで対応していた。私からは『京都もありうる』と述べた。会合の概要は、獣医師会側の思い込みと私の発言を混同したもので、正確ではない。あくまでも公募が大前提であるため、加計学園と特定していたことは全くない」と述べました。

山本大臣は、先の国会審議の中で、獣医学部の設置場所などを決定したのはことし1月の段階だと繰り返し述べていました。

菅官房長官「山本大臣からきちんと説明」
後 略

21- 総がかり行動実行委 国会前で3500人集会

 安倍内閣の支持率が下落を続けるなか、総がかり行動実行委19日、国会議員会館前で 「疑惑の徹底究明、共謀罪法・戦争法の廃止、安倍政権の退陣を求める集会」を開きました。
 3500人が参加し、議員会館前は人々で埋まりました。
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安倍政権はすぐやめよ 戦争法・「共謀罪」廃止を
総がかり行動実行委 国会前で3500人集会
しんぶん赤旗 2017年7月20日
 稲田朋美防衛相による「日報」隠ぺい、「加計」「森友」疑惑の解明に背を向ける安倍政権の支持率が下落を続けるなか、総がかり行動実行委員会は19日、疑惑の徹底究明、「共謀罪」法・戦争法の廃止、安倍政権の退陣を求める集会を国会議員会館前で開きました。
 3500人(主催者発表)が参加。議員会館前は参加者で埋まり、「安倍内閣は総辞職」「稲田防衛相はただちに辞任」「共謀罪は必ず廃止」のコールが国会周辺に響きました。

 主催者を代表してあいさつした憲法共同センターの加藤健次氏は「国民の声を無視する安倍政権の姿勢そのものに国民は怒っている。私たちの運動で安倍政権を退陣に追い込もう」と訴えました。
 日本労働弁護団幹事長の棗(なつめ)一郎弁護士らが連帯あいさつしました。
 日本共産党の山下芳生副委員長、民進党の野田国義参院議員、社民党の福島瑞穂参院議員、参院会派「沖縄の風」の糸数慶子代表がスピーチ。山下氏は「臨時国会の開会、稲田防衛相の罷免を強く求めます。市民と野党がスクラムを組んで、安倍政権を退陣させよう」と呼びかけました。

2017年7月20日木曜日

隠蔽加担の稲田防衛相に与党からも更迭要求

 南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣されていた陸上自衛隊の部隊が作成した日報が、「廃棄した」とされた後も陸自内で保管されていた問題で、陸自内の文書の存在について対応を協議した省内の幹部会議に、稲田朋美防衛相が出席していたことが、19日、朝日新聞、毎日新聞、東京新聞などや地方紙(共同通信配信)に一斉に掲載されました。

 朝日新聞は、稲田氏の出席の下で開催された幹部会議で非公表が決まった=稲田氏が隠蔽方針を了承した=ことを、目下省内で組織的な隠蔽があったかを調べている防衛監察本部に対し、陸自が報告していると伝えています。
 産経新聞は、稲田氏が19日、記者団に対し自らが「隠蔽」に関与したとの見方を強く否定し、2月15日に「緊急幹部会議」があった事実もないと述べたと報じる一方で、防衛省・自衛隊内で求心力を失っている稲田氏が格好のスケープゴートになったとの見方を示しました。

 来週の閉会中審査を前にこうして稲田氏に対する絶好の攻撃材料が提示されたのは、複数の防衛官僚のリークによるとしか考えられず、彼女が国民からはおろか、省内・自衛隊内でも全く信頼されていないことを示すものです。
 官僚たちの夏の反乱です。
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稲田防衛相、組織的隠蔽を容認 陸自にPKO日報、国会で虚偽答弁
東京新聞 2017年7月19日朝刊
 南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報を廃棄したとしながら陸上自衛隊が保管していた問題で、稲田朋美防衛相が二月に行われた防衛省最高幹部による緊急会議で、保管の事実を非公表とするとの方針を幹部から伝えられ、了承していたことが分かった。
 複数の政府関係者が十八日、明らかにした。防衛省・自衛隊の組織的隠蔽(いんぺい)を容認した形になる。

 稲田氏はその後の国会で、一連の経緯の報告を受けていないとし「改めるべき隠蔽体質があれば私の責任で改善していきたい」と答弁。国会でも虚偽の説明をしたことになり、防衛相辞任を求める声が強まり、安倍晋三首相も任命責任を問われるのは確実だ。
 稲田氏は十八日、当該の会議で非公表の方針を了承したかどうかの事実関係について、共同通信の取材に「ご指摘のような事実はありません」と書面で回答した。

 複数の関係者によると、緊急会議は二月十五日、防衛省で開かれた。稲田氏や事務方トップの黒江哲郎事務次官、豊田硬(かたし)官房長、岡部俊哉陸上幕僚長、湯浅悟郎陸幕副長らが出席。情報公開請求に「廃棄済み」とした日報が陸自に電子データで残されていたことについて、事実関係を公表するか対応を協議した。
 陸自は一月十七日、岡部幕僚長に保管されていたことを報告し公表の準備を始めたが、会議では、陸自のデータは隊員個人が収集したもので公文書に当たらないなどとした上で、「事実を公表する必要はない」との方針を決定稲田氏は異議を唱えず、了承したという。

 三月に入り、報道によって陸自に日報が保管されていた事実が明るみに出た。稲田氏は同月十六日の衆院安全保障委員会で、民進党議員から一連の隠蔽行為の報告を受けていないのか問われ「報告はされなかったということだ」と否定した。

 日報を巡っては、情報公開請求を不開示とした後、昨年十二月に統合幕僚監部で発見。その後、陸自でも見つかったが、一月二十七日に統幕の背広組の防衛官僚が、報告に来た陸上幕僚監部(陸幕)の担当者に「今更陸自にあったとは言えない」と伝達。二月にデータは消去された。
 防衛省は二月六日、統幕で見つかった事実を公表し翌七日、一部を黒塗りで公開。陸自での保管の経緯は防衛相直轄の防衛監察本部が特別防衛監察を実施中で、近く結果を公表する見通しだ。

◆「戦闘」表現巡り議論  (後 略)


辞職は必至 隠蔽加担の稲田防衛相に与党からも“更迭”要求
日刊ゲンダイ 2017年7月19日
 陸上自衛隊南スーダンPKOの日報隠蔽問題で、2月に開かれた防衛省最高幹部による緊急会議に稲田防衛相も出席し、日報が保管されていた事実を非公表とする方針を了承していたことが発覚。
 野党はもちろん、与党内からも「致命的な失態」などと厳しい批判が噴出している。

 陸自の日報をめぐっては昨年12月2日、防衛省が「陸自で廃棄済み」として不開示を決定。16日に稲田大臣が再探索を指示し、26日に統合幕僚監部に電子データで保管されていることが分かり、今年1月27日には稲田大臣がデータ発見の報告を受けた経緯がある。
 問題の緊急会議は2月15日。稲田大臣をはじめ黒江事務次官、豊田官房長、岡部陸上幕僚長らが出席した。その席で「陸自のデータは隊員個人が収集したもので公文書にあたらない」とし、「公表する必要はない」との方針が決定され、稲田大臣はこれを了承した。
 しかし、稲田大臣は3月16日の衆院安全保障委員会で、「(データ隠蔽は)報告されていなかった」と虚偽の答弁をし、翌17日には防衛相直轄の防衛監察本部に特別防衛監察まで開始させた。

 稲田大臣は国会で「改めるべき隠蔽体質があれば、私の責任で改善したい」とも答弁していた。その稲田大臣が自らも隠蔽に加担していたことが分かったわけで、今度ばかりは与党内からも「致命的な失態」「国会でウソをついていたわけで、防衛相更迭だ」と厳しく追及する声が上がっている。
 だが、ことはそれだけではすまない。騙され続けてきた国民は大臣更迭ぐらいでは収まらない。これまで稲田大臣をかばい続けてきた安倍首相がわが身可愛さでトカゲのシッポ切りに走り、議員辞職も必至の情勢だ。


タイミングを逸した稲田防衛大臣の嘘の発覚
天木直人のブログ 2017-07-19
 きょう7月19日の各紙が一斉に報じた。毎日新聞などは一面トップだ。
 稲田防衛大臣が南スーダンPKO部隊の日報の存在を知っていたというのだ。
 知っていたどころか、その内容について了承していたというのだ。
 いうまでもなく、PKO部隊の日報には当時の南スーダンは戦闘状態だったと書かれていた。
 そんなところにPKOを派遣する事は法律違反だ。その事を隠すために、日報は廃棄されていた。
 その事を稲田防衛大臣は知らされていなかった。当時そう説明され、我々はそう思い込まされて来た。
 それが事実ならとんでもない自衛隊の暴走だ。誰がそんな判断をしたのか。
 稲田大臣は内部調査して報告すると国会で答弁していた。それらが皆ウソだったということだ。その報告が出される前に、すべての嘘がバレたのだ。

 これが事実なら安倍内閣は即座に吹っ飛ぶほどの嘘だ。もちろん稲田大臣はこの報道を否定している。自分がすべてを知っていた事など、ないと否定している。
 しかし、各紙が書いている。複数の政府関係関係者が明らかにしたと。あきらかに内部関係者のリークだ。
 安倍一強が崩れた証拠だ。ぼろぼろと不都合な真実が出てくる。
 しかし、である。もはや稲田防衛大臣の更迭は周知の事実だ。あと二週間ほどでただの議員になる。
 いまさら稲田防衛大臣を追及しても誰も関心はない。
 この報道は、南スーダンPKO問題の国会議論が真っ最中の時に報じられてこそ、価値があるのだ。そうすれば、稲田大臣の更迭は必至で、安倍政権は総辞職に追い込まれていたかもしれない。

 同じ事は加計問題についても言える。
 もし前川次官の国会招致が、もっと早く実現されていたなら、そして前川次官がメディアにしゃべる前に、真っ先に国会でそのすべてを告白していたなら、加計疑惑問題はこんなに長引くことなく、安倍政権を総辞職に追い込んでいただろう。
 すべてはタイミングだ。
 今頃になって安倍首相を呼んで予算委員会を開いても、安倍首相の冗舌な言い訳を聞かされて終わる事になる。
 安倍首相の支持率がさらに下がっても、総辞職に追い込むまでには至らないだろう。
 ここで安倍首相を総辞職に追い込めなければ、解散・総選挙は遠のく。その間に政局は混乱し、自民党は混乱は必至だが、野党はもっと混乱する。
 野党の迫力不足が安倍政権を延命させているのである(了)

改憲案の年内提出は困難 支持率急落で船田氏 負の連鎖へ

 船田元自民党憲法改正推進本部長代行は19日、党の改憲案を秋の臨時国会に提出するとした安倍首相の方針に関し、内閣支持率急落で年内の提出は困難になったとの認識を示しました。
 そもそも党内手続きや憲法審査会システムを一切無視した安倍首相の主張には無理があり、船田氏は当初からそうした危惧を抱いていました。それが支持率の急激な低下によって、いまや公然と口にできる状況が到来したという訳です。

 日刊ゲンダイは、内閣改造で菅長官が切り捨てられる可能性に言及しました。
 安倍首相は6月下旬、菅官房長官が加計問題の火消しができず炎上させたことに激怒したと言われています。それが7月以降の内閣支持率の急速な低下につながったということで、まことに身勝手な言い分ですが、本人がそう思い込んでいるのであればそれもありなのでしょう。

 まるこ姫の独り言は、「安倍首相がエレベターに乗り込んだシーンを見ると、陰陰滅滅とした何とも言えない陰惨な顔つき」だったと述べています。それはもうきっとそういう心境なのだと思われます。

 時事通信と日刊ゲンダイの記事を紹介します。
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自民改憲案、年内は提出困難 支持率急落で自民・船田氏
時事通信 2017年7月19日
 自民党憲法改正推進本部の船田元・本部長代行は19日、時事通信のインタビューに応じ、党の改憲案を秋の臨時国会に提出するとした安倍晋三首相(党総裁)の方針に関し、「支持率が低いと自民党案をまとめるのに時間がかかる」と述べ、安倍内閣の支持率急落で提出は困難になったとの認識を示した。
 船田氏はこの中で、憲法9条1、2項を維持した上で自衛隊の存在を明記する首相提案に異論が根強い党内状況を踏まえ、「(首相の)求心力が下がれば意見は通らない」と指摘。「支持率が一定程度回復しないと、党内の足並みが乱れたり、浮き足だったりする」とも述べた。


菅長官切り捨て、改憲も…安倍政権の“負の連鎖”止まらず
 日刊ゲンダイ 2017年7月19日
 物事はいったん逆回転を始めると止まらないものだ。ドロ沼のもり・かけ疑惑に閣僚の失言失態、都議選での歴史的惨敗。負の連鎖に入った安倍政権は、もがけばもがくほど沈んでいく。この先も、内閣改造人事と地方選挙で追い詰められ、健康問題も相まって、悲願の改憲も風前のともしびだ。

■菅官房長官を切り捨て
 8月3日に予定される内閣改造・自民党役員人事。安倍首相はこの週末、私邸でゆったり過ごし、人事構想に頭を巡らしたようだが、ここへきて「骨格は動かさない」という発言が揺らいでいる。
「安倍さんが周辺に『やっぱり菅官房長官を代えたい』と言っているようなのです。もともと両者の関係は微妙な距離感があるうえ、記者会見での『怪文書』発言など鉄壁だった守りに不安が出ているし、安倍さんは菅さんが支持率下落の元凶のひとりだと思っている。後任にはゴマスリで総理に近寄っている茂木政調会長の名前が挙がっている。ただ、安倍さんも日替わりメニューのように言うことが変わるのでよく分かりませんけどね」(官邸関係者)
 改造人事は早くも混乱しはじめている。

■仙台市長選は劣勢
 その菅長官だが、23日投開票の仙台市長選のため15日に現地入りしたものの、街頭には立たず、なんと集会も非公開で行われた。都議選ショックの連鎖をよほど恐れているようだが、実際、情勢は厳しい。選挙は事実上「与野党対決」の構図で、自公が推す新人は、民進・共産・社民が共闘する元衆院議員を追い掛ける展開となっている。

「期日前の出口調査は横並びだそうで、そうなると当日は野党候補がもっと伸びるでしょう。野党候補の郡和子さんは地元の元アナウンサーで知名度バツグン。それが最大の要因なのですが、負ければ『また国政の影響』と言われるので、頭が痛い」(自民党関係者)

■外遊に主治医同行
 安倍の体調悪化の噂も消えない。週刊朝日は今週号で「安倍首相は会食はいつもどおりしているが、体調はあまり良くない」「外遊(欧州)にも消化器内科の権威である主治医が1人ついていった」と報じている。

■改憲も黄信号 
 いまや安倍がやりたいのは「改憲」だけだが、支持率30%割れと求心力低下で怪しくなってきた。「秋の臨時国会で改憲案提案」という安倍シナリオがすんなり自民党内で了承されるか見通せない。公明党も、「改憲は政権の課題ではない」(山口代表)と慎重姿勢を強め、都議選で小池都知事と組んで完勝したことをバックに、自公の選挙協力で揺さぶりをかける
 安倍政権はいよいよ行き詰まってきた。