2016年11月28日月曜日

28- 「保守王国・新潟」の崩壊!? 自民党が危機感 

 夕刊フジが新潟県の総選挙事情を取り上げました。珍しいことです。
 新潟県では、7月の参院補選と10月の知事選において自民党がまさかの連敗をしたことで全国的な注目を浴びました。
 自民党執行部にとっては知事選の敗北はショックで、選挙区ごとの得票も全敗だということです。
 それで執行部が知事選の応援に入った国会議員にアンケートを行ったところ、次期衆院選を見据えて強い危機感を覚えさせるものでした。そこで二階俊博幹事長は「新潟選出の衆院議員にアンケート結果を伝えて、指導しろ」と指示し、17国会内で若手対象の個別指導が行われたということです
 
 自民党の議席確保に向けた必死さが伝わってくる話です。
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「保守王国・新潟」壊滅危機 自民党系候補が惨敗続き 
 真紀子氏とともに党も凋落の一途 
夕刊フジ 2016年11月27日
 「保守王国」と呼ばれた新潟県から、自民党の衆院議員が壊滅しかねない ― 。そんな噂が永田町でささやかれている。新潟といえば「今太閤」と呼ばれた田中角栄元首相の地元だが、最近の参院選や知事選で自民党系候補が惨敗しているのだ。危機感を抱いた執行部も対策に乗り出した。
 
 現在、新潟県の自民党衆院議員は6人いる。全6選挙区のうち、選挙区5人、比例復活1人という内訳だ。
 このうち、長島忠美氏(新潟5区、当選4回)と、高鳥修一氏(同6区、同3回)には安定感があるが、それ以外の4人は当選2回の若手だ。前回衆院選は自民党に追い風が吹いていたが、若手のうち3人は数千票差のギリギリで議席を確保している。
 
 新潟県では今年、7月に参院選、10月に知事選が行われ、自民党系候補が連敗した。特に党執行部は「知事選敗北」にショックを受けたという。
 県連関係者は「知事選は当初、『自民党系候補が圧勝する』とみられていたが、ふたを開けてみれば『原発再稼働反対』を訴えた野党系候補が逆転勝利した。選挙区ごとの得票も全敗だった。党執行部は知事選の応援に入った国会議員にアンケートを行った。次期衆院選を見据えて、強い危機感を覚える結果だったようだ」と語る。
 
 新潟は角栄氏が健在だったころ、雪深い地元の意見を丁寧に聞き、社会インフラの整備などに尽力した。角栄氏は鉄の結束を誇る後援会「越山会」を築き上げ、同県は「保守王国」「田中王国」と呼ばれた。
 だが、長女の真紀子元外相は問題行動が多く、支持者を次第に失った。自民党を除名され、民主党で一時議席を得たが、2012年に落選した。新潟自民党もこれに重なるように凋落した。
 次期衆院選で、民進党と共産党が共闘すれば、ギリギリで勝ち上がった若手は、さらに苦しい戦いを余儀なくされる。
 
 かつて角栄氏の薫陶を受けた二階俊博幹事長は素早く動いた。
 「田中先生の耕した地盤を守らなければならない」と思ったのか、二階氏は「新潟選出の衆院議員にアンケート結果を伝えて、指導しろ」と指示し、17日、国会内で若手対象の個別指導が行われたという。
 新潟自民党は復活できるのか。