2016年11月4日金曜日

04- 高江・米軍ヘリパッド建設 年内にも完了

 沖縄高江に建設中の米軍ヘリパッドについて防衛省は「年内にも(工事が)完了するものと考えている」と明らかにしました2日、参院会館で開かれた防衛省、警察庁、国土交通省との行政交渉で環境団体や地元住民の質問に防衛省答えました
 工事の年内完了が安倍政権の大方針になっていて、現地では原生林の大規模伐採や工事用の法令違反車両が横行しています。それらの取り締まりを要求しても、建設工事の施主である防衛省は、「法律違反があったとの認識はない」とトボけました
 
 田中龍作ジャーナルとしんぶん赤旗の記事を紹介します。
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高江・米軍ヘリパッド建設 防衛省当局者「年内にも完了する」
田中龍作ジャーナル 2016年11月2日
 沖縄高江に建設中の米軍ヘリパッドについて防衛省は「年内にも(工事が)完了するものと考えている」と明らかにした。きょう、参院会館で開かれた行政交渉で環境団体や地元住民の質問に答えた。
 菅義偉官房長官が10月8日、翁長知事と会談した際、米軍北部訓練場の半分について「年内の返還で(米軍と)交渉している」と話し、ヘリパッド建設工事の年内完了を暗示していた。
 きょう、防衛省当局者があらためて「年内の工事完了」を明言したことになる。
 
 工事の年内完了が安倍政権の大方針とあって、現場の行政は法律も何もあったものではない。早期の工事完了がすべてに優先されるのである。
 原生林の大規模伐採や法令違反車両の見逃しは、典型例である。
 
 ダンプがコンクリート廃材や砂利などを過積載して走り回る。テールランプが壊れている。サイドミラーがない・・・これらは道路運送車両法違反である。
 だが警察は見て見ぬふりだ。警護のために始終ダンプに貼り付いているのだから、知らないはずはない。
 高江の現場では沖縄の住民・市民がダンプが法令違反であることを警察に告げるが、警察は知らん顔だ。
 きょうの行政交渉で福島瑞穂議員が警察庁に「警察は べったり と(ダンプに)付いているのだから知っているはず。取り締まって下さい」と強く申し入れた
 警察庁交通企画課の課長補佐は上手にしらばっくれた。「個別事案についてのお答えは差し控えさせて頂く。沖縄県警において適切な対処がなされると思う」と。
 
 建設工事の施主である防衛省にいたっては「法律違反があったとの認識はない」とまでトボけた。
 首相が憲法破壊の無法者だから、手先の警察も防衛省も無法者になる。恐ろしい世の中だ。
 
~終わり~
 
田中龍作の取材活動支援基金
個人の自由や権利が大きく制限され、選挙さえも行われなくなる「緊急事態条項」の発令が現実味を帯びてきました。戦前に戻らぬよう田中龍作に権力の監視を続けさせて下さい。
田中龍作
 
高江での違法行為告発 市民ら140人 省庁を追及 参院議員会館
しんぶん赤旗 2016年11月3日
 沖縄県の国頭(くにがみ)郡東村、国頭村に広がる米軍北部訓練場で日米両政府が強行している米軍ヘリパッド建設に反対し、工事現場での沖縄防衛局などの違法行為についての交渉が2日、参議院議員会館で行われました。FoEジャパン、美ら海にもやんばるにも基地はいらない市民の会がよびかけ、140人が参加しました。
 防衛省、警察庁、国土交通省の担当者が出席しました。
 工事用の砂利を搬入する車両による最大積載量の不表示などの違法改造車両の運行について防衛省担当者は「違法とは認識していない」と答弁。
 
 市民が10月14日に陸運局に告発するまで、多数の職員が配置されながら改善の指示、摘発をなぜ放置してきたのか、との指摘に防衛省担当者は「稲田大臣が受注者に是正を指示した」と繰り返すだけでした。
 警察庁の指示による沖縄県警への全国からの「100人増員」について同庁警備課の担当者は「沖縄県警の警察官として採用するための政令、条例改正の手続きをしている」と認めました。
 自衛隊ヘリによる重機輸送の航空法違反、工事用道路の工事終了後の現状回復などについてもあいまいな回答に終始しました。
 
 交渉に先立つ集会では、沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんらが「安倍首相が年内完了を言明して以降、違法な工事がすごい勢いで強行されている」と告発。三重県から参加した女性(25)は「回答はしどろもどろで住民の気持ちなど理解していない。高江にかけつけて建設を断念させたい」と話しました。
 集会には日本共産党の赤嶺政賢衆院議員、自由党の玉城デニー衆院議員、社民党の福島瑞穂参院議員が参加しました。