2016年10月15日土曜日

補選対応に早くも民進党内から批判 現体制は持たないのでは

 民進党の野田幹事長は、東京10区と福岡6区の衆院補選で、共闘を提案した野党に対して「他の党との政策協定は結ばない」、「他の党からの推薦は受けない」、「支援してくれるのは自由だ」などと殿様のような口をきいたようですが、その補選の支援をめぐって早くも身内から大ブーイングが起きているということです。
 一方ではあれだけ共産党や小沢一郎氏を嫌う発言を続けて野党共闘の道を狭めようとしているのに、その分、党内を把握しているのかというと、それとは真逆で、党内からもさっぱり評価されていません。
 新潟知事選は、どちらが勝とうとも民進党は既に「不戦敗」です。そのうえ東京と福岡の二つの補選でも「惨敗」ということになれば、スタートしたばかりの蓮舫代表―野田幹事長体制はもう持たないのではないでしょうか。
 
 もともと最悪の幹事長人事ということで評価は一致していました。近く行われる総選挙の前に、補選惨敗のショックでその傲慢な考えを改めるか、それが無理であるなら早々に辞職して、新しい幹事長で野党共闘に邁進することになって欲しいものです。
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補選対応に党内批判 早くも囁かれる“蓮舫おろし”シナリオ
日刊ゲンダイ 2016年10月14日
 民進党の蓮舫代表―野田幹事長体制の雲行きが怪しくなってきた。東京10区と福岡6区の2つの衆院補選の支援をめぐって、身内から大ブーイングが起きているというのだ。
 
 「党を挙げて補選に臨むということで、議員だけでなく、秘書会にも、1カ月以上前から土日を中心に選挙区に入るよう指令が出ています。ところが当の執行部はというと、野田幹事長の秘書は誰も一度も来ていません。蓮舫代表の事務所は最近になってようやく顔を出すようになった程度。仕切り役が率先して動かなくてどうするんですか。結局、蓮舫さんは参院議員のうえ、いつもトップ当選ですし、野田さんも常に横綱相撲だから、厳しい選挙をやったことがないのでダメなんですよ」(民進党関係者)
 
  自民は、東京では小池都知事の後継で、福岡は分裂とはいえ弔い選挙。いずれも民進党候補は“カヤの外”の感があるのは否めない。しかし、「それでも、『アリがゾウに向かう戦い』なんて、最初から負け戦のようなセリフを代表が言ったらおしまい」(中堅議員)と蓮舫批判の声は止まらない。
 
 問題は解散総選挙だ。自民党の二階幹事長が解散風を吹かしまくって、年内か年明けの総選挙ムードが高まっている。ところが、“選挙の顔”にと選ばれた蓮舫氏は、期待に反して、支持率アップに全くつながらないことがハッキリした。
 
  さらには、蓮舫氏は口先では「野党共闘」を継続すると言いながらも、東京10区補選での共産ら3野党の推薦を拒否。野田氏に至っては、次期衆院選で「単独過半数をめざす」と発言し、3野党との信頼関係はズタズタだ。
 
  そのため、野党候補の一本化がなければ選挙が危ない議員を中心に、“蓮舫おろし”のシナリオが囁かれ出した。
 
 「厳しいとはいえ、2つの補選で惨敗すれば、蓮舫執行部は責任を免れません。補選後、党内で誰かが『蓮舫執行部では総選挙に勝てない』と騒げば、解散風に浮足立っている選挙の弱い議員が同調するでしょう。そうなれば野党共闘に前向きな執行部に変えるべきだ、という流れになる」(別の民進党関係者)
  民進党は補選後、ガタガタしそうだ。