2016年2月13日土曜日

高市総務相は依然放送法4条を理解せず 丸川環境相はようやく発言を取消す

 ブログ:「Everyone says I love you !」 が高市総務相を痛烈に揶揄する記事を書きました。 
 それによると高市氏は8日の衆院予算委で、放送局が放送法4条に違反した場合電波停止を命じる可能性に言及し批判を浴びましたが、11日自らのホームページでいろいろな例を挙げて政府による電波停止の正当性をアピールしたということです。
 しかしそれらの例はいずれもそれぞれ別の法律によって対応すべきであって、4条をタテに取るべきものではありませんでした。
 彼女はいくら批判を浴びても、4条が「倫理規定」であるということの意味をいまだに理解できていないということです。そういう人間が何も愧じることなく大臣の地位にとどまり続けているというのは困ったことです。
 
 関連して政府は、放送の公正さを判断する基準を閣議決定したということですが、公正さを政府が判断すること自体が大間違いであるということには気付いていないようです。
 
 また7日の松本市での講演で、「民主党政権時代に年間被ばく線量の長期目標を1ミリシーベルト以下に決めたことには何の科学的根拠根拠もない」と発言した丸川環境相は、9日の衆院予算委で指摘されると、「誤解を与えたなら、言葉足らずだったことはお詫びする」と述べたものの、「そういう言い回しをした記憶はない」として発言自体の撤回はしませんでした。
 12日朝の記者会見でも撤回を拒否していましたが、同日夜に突如、「私が『何の科学的根拠なく』などと発言したことを確認した。こうした発言は事実と異なり、福島に関する発言をすべて撤回させていただきたい」と述べました。
 官邸に説得されたためと言われていますが、それまでの頑強な撤回否定は一体なんだったのでしょうか。 「記憶がない」だけで逃げ切れると判断したようですがあきれる話です。
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高市総務大臣「テロを呼びかける放送は放送法違反だから電波停止にしないと」。いやそれ犯罪だからw
Everyone says I love you ! 2016年02月11日
 放送法に違反する放送局は電波停止、業務停止。
 そんな憲法にも放送法にも違反するトンデモない発言をして猛批判を浴びている高市早苗総務大臣が、本日2016年2月11日、オフィシャルホームページとフェイスブックを更新して、
というコラムをアップしました。
 
 その内容が抱腹絶倒なのですが、
『それでも、万が一、不幸にも「極端なケース」が生じてしまった場合のリスクに対する法的な備えは、必要だと考えています。』
    としたうえで、その極端な例としてまず挙げたのが、
『仮に免許人等が、テロリスト集団が発信する思想に賛同してしまって、テロへの参加を呼び掛ける番組を流し続けた場合には、「放送法」第4条の「公安及び善良な風俗を害しないこと」に抵触する可能性があるでしょう。』
 
 あのね、テロを呼びかけたら、それって内乱罪、騒擾罪、殺人罪、傷害罪、建造物損壊罪などなど犯罪の教唆(刑法61条)ですから、放送している人を逮捕すればいいんです(笑)。
きっついわ~~。こっちが涙で前が見えなくなるよ。
 
 もう一つ、高市総務相が極端な例として挙げたのが
『仮に免許人等が、地方選挙の候補者になろうと考えて、選挙に近接した期間や選挙期間中に自分の宣伝番組のみを流し続けた場合には、「放送法」第4条の「政治的に公平であること」に抵触する可能性があるでしょう。』
 
というのですが、告示前なら公職選挙法違反で、刑罰もありますからその容疑で逮捕すればいいんです。
 
 また、放送法13条は
『放送事業者が、公選による公職の候補者の政見放送その他選挙運動に関する放送をした場合において、その選挙における他の候補者の請求があつたときは、料金を徴収するとしないとにかかわらず、同等の条件で放送をしなければならない。』
と規定していますから、その放送局で他の候補も同じだけ選挙活動に関する放送をさせればいいのです。総務大臣なのに知らないんですな。
 これは法的義務とされていますから、仮処分でもなんでもしたらいいし、この13条は法的義務を放送局に課するものですから、この条文に違反して他の候補の放送をしない場合には、放送法13条違反で電波停止や業務停止にすればいい。
 
 とにかく、放送法4条違反で電波停止や業務停止をする必要は全くありません。
 高市総務相は、そんな必要性は全くないと、ご丁寧にも例を挙げて教えてれようとしたんですね(完)。
 未来永劫決して起こりっこないような例を挙げてくれてありがとう。
 
関連記事
 
 止めろと言っても放送局がテロを呼びかけ続けるとか、自分とこの社長の選挙演説を流しまくるとか、よく思いついたなあ(笑)。
 ここ数日考えていたんでしょうね。でも、まさか国会の答弁では言えないからコラムに書いたと。
 つくづくおもしれえよ、高市早苗!
 
 
環境相 被ばく線量巡る発言を撤回 陳謝
NHK NEWS WEB 2016年2月12日
丸川環境大臣は、福島県内の除染などで年間1ミリシーベルト以下の被ばく線量を長期的な目標としていることを巡り、「何の科学的根拠もなく、時の環境大臣が決めた」などと発言したと一部で報道されたことについて、「私が発言したことを確認した。事実と異なるので発言を撤回させていただきたい」と述べて陳謝しました。
 
丸川環境大臣は今月7日に行った講演で、福島県内の除染などで年間1ミリシーベルト以下の被ばく線量を長期的な目標としていることを巡り、「反放射能派と言うと変だが、どれだけ下げても心配だと言う人は世の中にいる。何の科学的根拠もなく、時の環境大臣が決めた」などと発言したと、一部で報道されました。
これについて丸川大臣は12日夜、環境省で記者会見し、「私が『何の科学的根拠なく』などと発言したことを確認した。こうした発言は事実と異なり、福島に関する発言をすべて撤回させていただきたい」と述べました。
そのうえで「福島をはじめとする被災者の皆様には誠に申し訳なく、改めて心からおわびしたい」と陳謝しました。
一方で、「福島の皆様の思いにしっかりとこれからも応えていくことが私の大切な責務だと思う。引き続き職責を果たしたい」と述べ、辞任の考えはないことを強調しました。
 
丸川大臣はこれまで、国会の予算委員会などで「こういう言い回しをしたという記憶を自分では持っていない」などと説明していました。