2016年1月23日土曜日

あっせん利得疑惑の甘利大臣 野党質問に何も答えられず

 甘利大臣の21日の国会答弁は見苦しい限りでした。
 21日発売の週刊文春の記事の内容については、文春側はすでに16日の段階で甘利氏側には伝えてあるということです。
 それにもかかわらず21日の答弁では、
「建設会社の社長一行とは大臣室で会った記憶はあるが、正確に何があったか(現金を受け取ったか)については記憶があいまいなところがある」と逃げ回りながら、その一方で「私は法に触れるような行為をしていないことだけはハッキリと申し上げます」という、理解しがたいものでした。
 
 東京高検出身で、政治資金規正法やあっせん利得処罰法に詳しい郷原信郎弁護士は、文春の記事が本当であれば「絵に描いたようなあっせん利得」であると、21日のブログで述べています
 2003年に施行された「あっせん利得処罰法」が実際に適用されて摘発された事例としては、市町村議会議員が公共工事の発注に関して「口利き」をして利益供与を受けた事件が数件ある程度で、国会議員や秘書が関わる事件が摘発された例はないということです
 
郷原信郎 1月21日) 甘利大臣、絵に描いたようなあっせん利得をどう説明するのか
 
 建設会社との窓口を務めた甘利氏の秘書は、早速家族ともども雲隠れしたということです。甘利氏としてはその方が有利だと計算したのでしょう。
 一方、文春に告発記事の資料を提供した千葉県の建設会社の総務担当者も今は所在が不明だということです。本人の意思でそうしているのであればいいのですが・・・
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甘利氏疑惑 議員辞職が当然 首相「盟友中の盟友」 任命責任は重大
しんぶん赤旗 2016年1月22日
  「逃げ切れない。甘利明氏の秘書を務めた神奈川県議にも疑惑は広がっている」
 甘利・経済再生担当相の口利き疑惑が取り上げられた21日の参院決算委員会。質疑を見た自民党関係者の一人は危機感をにじませます。同党内には甘利氏の辞任不可避との見方が広がっています。
 甘利氏は第1次安倍政権(2006~07年)、第2次・第3次政権(12年12月~)を通じ、安倍晋三首相の「盟友中の盟友」として政権中枢を担ってきた閣僚です。政権全体、とりわけ安倍首相の任命責任が厳しく問われます。
 
 甘利氏は疑惑報道の動きを察知し、一時は政権中枢に「辞意」を伝えたとされますが、「『乗り切れる』と慰留された」(関係者)といいます。しかし、口利き疑惑が指摘された国会で、答弁がしどろもどろで説明不能に陥る甘利氏の姿に、急速に危機感が深まっています。
 口利き疑惑が事実であれば“あっせん利得処罰法”違反になります。あっせん利得処罰法は、自らの職務と関連のない事項について、議員や閣僚などが自らの地位の影響力を行使して、金品と引き換えに便宜を図り公務の公正と信頼を害する行為を処罰するもの。収賄罪の抜け道を罰する重大な刑事犯罪です。法律上の刑事責任と政治的責任は全く別で、政治責任はいっそう厳しく問われます。疑いをかけられただけで閣僚も議員も辞するのが政治家としての当然の責任です。
 21日の参院決算委員会で甘利氏は、13年11月に自身の大臣室に千葉県の会社社長らを迎え入れたことを認めながら、何をしたのか「記憶が曖昧」と述べつつ、金銭授受の事実を否定できませんでした。
 
 農業はじめ国民生活に破壊的影響を及ぼすTPP(環太平洋連携協定)秘密交渉の責任者が、自らの疑惑も晴らせない―。安倍政権全体の国民に対する姿勢が厳しく問われます。 (中祖寅一)
 
 
甘利再生相、罪に問われる事実「一切ない」自分で決める事か?
まるこ姫の独り言 2016年1月21日
甘利大臣の政治資金問題を文春がスクープした。
最近の文春は絶好調じゃないか。
今まで安倍政権を擁護しているのか、ほとんど安倍政権の瑕疵を突かなかった文春が、少し違う論調になってきた。
むしろあの週刊ポストの変身ぶりは唖然とさせられ、そして怖い。
年明けには25000円台の株価になるとか、今が買いだとか、散々煽っていたが、年始そうそう連日の大暴落で、年金基金がどうなっているのか知りたいが、知るのも怖い。
政権ヨイショの文春が、少しずつスタンスを変えている感じを受けるが、甘利大臣の政治資金問題をスクープしてからと言うもの、国会は大騒ぎだ。
 
甘利再生相:罪に問われる事実「一切ない」、説明責任果た
 Bloomberg  1月21日(木)12時0分配信
甘利明経済再生相は21日、参院決算委員会で同日発売の週刊文春が掲載した政治資金問題に関し、自らの現金授受に関する報道や秘書の取った言動について調査して、説明責任を果たすと述べた上で、自らが罪に問われることは一切ないと語った。
 
自分が罪に問われることは一切ないと、どうして今の時点で分かるのかとても不思議だ。
もっとも、どんな大問題でも、あの悪代官が、”問題ない”と言ってくれるから安心しているのかもしれないが、自身が”訪問を受けたのは事実だが、何をしたのかは記憶があいまいだ”とも答弁しているのに、罪に問われることは一切ないなどと、なぜ断定できるのか。
 
1200万円もの金額のやりとりがあるのに、記憶があいまいだとか罪に問われることはないとか、あまりに苦しい言い訳じゃないか。
会話の録音までそろっていると言う。
ひょっとしたら、にわか痴呆症にでもかかったか。。。。
 
安倍政権は、マスメディアに続き、司法にまで介入しているようで、素人でもわかるような、政治家の真っ黒な案件でもほとんどまともに取り上げることはない。
      ( 略
 
 
晴天とら日和 2016年1月22日
 
      (前 略
しかし、不思議なことを言う人だね。
「私は法に触れるような行為をしていないことだけはハッキリと申し上げます」
といいながら、記憶があやふやであると、
 逆に、記憶があやふやなのに、どうして「法に触れるような行為をしていない」って言い切れるわけ?
 
そも、問題は、「法に触れるような行為をしていない」ではなくて、「金銭の授受」があったのかどうかなんだから、「私は金銭を受け取っていません」って否定すればいいのにね。
そのことの、否定は今に至るもしていないわけだからね、。。。
逃げ切る気マンマンだけど、野党の追及いかんになってきたね、。。。
 
そも、この記事が本当だという前提に立つと、。。。あっせん利得処罰法違反 政治資金規正法違反に問われる。これで議員やれると思う方がどうにかしてるわけだね。
 
曰く、。。。
(郷原氏の文章から)
甘利大臣の公設第一秘書が、URの道路用地買収をめぐるトラブルに関して、
UR側に補償金を要求していた業者から依頼を受け、UR側との交渉に介入し、
URに2億2000万円の補償金を支払わせ、
2013年8月に、その謝礼として500万円を受け取った。
 
甘利大臣自身も、業者と直接会って、
URと業者との産業廃棄物処理に関するトラブルについて説明を受けて
補償交渉に関する対応を依頼され、
同年11月に大臣室、2014年2月には神奈川県内の事務所で、
現金50万円ずつ計100万円を直接受け取った。
 
その後、別の秘書(現・政策秘書)が環境省の課長と面談し、
URの担当者と面談するなどして、産廃処理をめぐるトラブルに介入。
その秘書は業者から多額の接待を受け、
URの監督官庁である国交省の局長への「口利き」の経費などと称して
合計6百万円以上を受領するなどしていた。
 
公設第一秘書が受け取った500万円のうち400万円については甘利氏が代表となっている「自民党神奈川県第13選挙区支部」の領収書を渡されたが、同支部の政治資金収支報告書には、寄付100万円の記載しかない。
また、甘利大臣が受け取った100万円のうち、最初の50万円は、政治資金収支報告書に記載がないという。
        =以上=
 
そして、なによりも、これらの証拠を押さえられて、文春の追求が、これで終わるとは考えられず、第二弾、第三弾と続けられて、その果てに辞任となったら政権は深手を負うと言うことになるだろうから、「秘書が…」、「秘書が…」、「秘書が…」、の、ひしょひしょバナシで終わるわけがないだろうと、。。。