2015年12月6日日曜日

戦争伝える中学生朗読劇 町が中止 写真の「衝撃大きい」からと

 福岡県那珂川町の人権啓発イベントで中学校が上演のために準備した朗読劇が、町の判断で中止になりました
 スクリーンに映戦時中の写真に、原爆「黒焦げとなった少年」「背中一面に熱傷を受けた少年」が含まれていることに、町は「衝撃が大きい」「ショックを与える」などと判断し、町長が最終的に劇の中止を決めたものです。準備を進めてきた学校側も「主催者が判断したのであれば、中止はやむを得ない」として受け入れました。
 
 これについてブログ「まるこ姫の独り言」が、”はだしのゲン”が閲覧制限された件や、ジュンク堂のブックフェア「自由と民主主義のための必読書50」が一部の人たちの嫌がらせで中止になった件に通じるものだとして怒りの記事を載せました。
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「戦争伝える中学生朗読劇、町が中止」変な風潮が蔓延る社会
まるこ姫の独り言 2015/12/05
この国は壊れてしまったのか、変な風潮が蔓延っている。
 
少し前には、”はだしのゲン”が、残虐行為の描写があると言う事で、小中学生には過激すぎると考えた江市教育委員会が小中学校の図書館で自由に読めなくするよう指示していたり、新しいところでは、ジュンク堂のブックフェア「自由と民主主義のための必読書50」が、書店員の、「夏の参院選まではうちも闘うと決めましたので!」「闘います。うちには闘うメンツが揃っています。書店としてできることをやります! 一緒に闘ってください」と発信したツィートに対し批判が続出し、ビビった店側は一時撤去し、並べる本を見直さざるをえない状況に追い込まれた。
店側もなにをそこまで弱腰になってるのだろう。
ヘイトスピーチならいざ知らず、表現の自由はあってしかるべきだろうに。
 
今度は、人権啓発イベントで町立中学校が上演予定だった朗読劇が、町の判断で中止になった。
 
戦争伝える中学生朗読劇、町が中止 写真「衝撃大きい」
          朝日新聞デジタル12月4日(金)9時34分配信
 福岡県那珂川町の人権啓発イベントで町立中学校が上演予定だった朗読劇が、町の判断で中止になった。戦時中の写真をスクリーンに映し、歌などを交えて戦争の悲惨さを伝える劇だった。写真の中に原爆で亡くなった子どもの遺体などが含まれていたことから、町は「幼い子どもらも参加するイベントで衝撃が大きい」と中止を決め、準備を進めてきた学校側も受け入れた。

町側は、小さい子供たちへ衝撃が大きい、ショックを与えるからと勝手に忖度して中止にしたそうだが、大体が戦争とはそんなものじゃないか。
残虐であり非人道的であり人間の尊厳まで徹底的に否定する、
どこまでも醜悪で愚かなのが、戦争じゃないのか。
 
どんなにおぞましい事でも、真実をちゃんと伝える事が大人の責務だろうに、せっかく中学生が目覚めて行動を起こそうとしているのに、大人が勝手に”子供のため”と判断して劇を取り止めさせる。
本当にそれが子供のためになるのかはなはだ疑問だし、中学生が取り上げる程度の、原爆で亡くなった子供の遺体など、戦争で繰り広げられる本物の残虐行為に比べたら取るに足りないものではないのか。
衝撃が大きい、ショックを与えるからこそ、伝わるのじゃないか。
衝撃が少なく、ショックもなかったら何も伝わらないとも言える。
それを町は、誰に忖度しているのか、誰に配慮しているのか、
あまりに的外れな考えにはびっくりする。
 
戦争を起こさない、戦争に巻き込まれないように過去の日本の敗戦を未来に行かす、それを中学生が朗読劇にして啓発する。
すごい立派な事だし頼もしい行為だと思うが。。。。
なぜ純粋な子供の目覚めを潰すのだろう。
見たくないものを見ない・見せない、排除する大人の方がよほどだらしない。
 
 
 (別掲の朝日新聞の記事は、著作権違反のクレームがありましたので削除します。 15.12.8)