2015年8月16日日曜日

(茨城)県九条の会 県民へアピール文 「守ろう平和憲法」

東京新聞 2015年8月15日
 「茨城県九条の会」は十四日、七十回目の終戦記念日を前に県庁で会見し、県民に憲法順守を呼び掛けるアピール文を発表した。呼び掛け人の田村武夫茨城大名誉教授(72)は、集団的自衛権行使を容認する安全保障関連法案が衆議院で強行採決されたことに触れ「戦争放棄を定めた平和憲法は、瀕死(ひんし)の瀬戸際にある。憲法解釈を変更して中身を変えるという不当なやり方を絶対に許してはならない」と訴えた。
 
 アピール文では、安倍内閣が「同盟国の米国のために自衛隊を海外の戦争に参加させようとしている」と指摘。それにより「平和国家のイメージは薄れ、海外で多くの日本人が標的にされて犠牲者が出ることが心配される」と懸念を表明している。その上で「国民の皆さんの反対の声を大きくすれば、この過ちを阻止できる展望が開ける」として、国などに対し憲法順守を強く求めていくよう呼び掛けた。
 
 アピール文は橋本昌知事や細谷典幸県議会議長、市町村長らに郵送する。今年六月、会は県内各地の九条の会に共同行動を呼び掛け、四十三団体と連絡会を発足させた。十一月にはつくば市で著名人を招いて講演会の開催を予定している。 (成田陽子)