2015年2月25日水曜日

安倍首相の「日教組ヤジ」は氷山の一角

 日刊ゲンダイが安倍首相の「日教組ヤジ」は“氷山の一角”だとする記事を載せました。
 その冒頭に昨年秋の国会で、民主党枝野幹事長質疑に対して、全く脈絡がないのに突然枝野氏を「殺人を行っている団体」から「献金を受け取った」面罵した事例をあげています。
 これはJR総連(及びJR東労組)と革マル派の関係を首相が同一視(⇒ 2009年の東京地裁判決でそれは否定された)したもので、明らかな誹謗中傷でした
※ 2014年11月3日 首相はFB(フェイスブック)で更に枝野氏を批判
 
 また自分に批判が及ぶと、拉致交渉の実務にあたった田中均元外務省審議官フェイスブックで罵倒するなど、公人にあるまじき強度な“批判拒否症”も紹介されています。
 野党時代に書いた自身のメルマガ、福島原発事故時の「海水注入を止めたのは、菅総理」と書き、それがウソだと判明してからもメルマガを訂正・削除しないため、菅元首相から名誉毀損で訴えられているということです
 
 なんとも理解しがたい人物といえます。
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日教組ヤジは氷山の一角…安倍首相こそ「息吐く様に嘘つく」
日刊ゲンダイ 2015年2月24日
 <民主党は息を吐く様に嘘をつく>――。かつて自身のフェイスブックにそう書き込んだ安倍首相。この過激な言葉がそっくり我が身にハネ返っている。先週の衆院予算委員会で飛ばした「ヤジ」の説明について、「正確性に欠く発言だった」と事実誤認を認め、訂正に追い込まれた。
 
 安倍首相は19日の予算委で民主党議員が西川前農相の脱法献金を追及中、突然「日教組はどうするの」とヤジった。翌20日も「日教組は補助金をもらっていて、教育会館から献金をもらっている議員が民主党にいる」と答弁したが、日教組は国から補助金を受け取っていなければ、教育会館から献金をもらっていた民主党議員もゼロ。安倍首相は国会でデマをまき散らしたようなものである。
 
 安倍首相にとって今回の騒動は氷山の一角。論理の飛躍や根拠の乏しい情報に基づく誹謗中傷で「政敵」を陥れるのが常套手段だから、タチが悪い。
 
■デマに基づく悪口雑言の数々
 昨年秋の国会質疑中には民主党の枝野幹事長を面罵した。何の脈絡もなく「JR総連」や「JR東労組」から枝野氏が献金をもらっていると指摘。両労組に革マル派の活動家が浸透していることを背景に、両労組と過激派を一緒くたにして論理を飛躍させ、枝野氏が「殺人を行っている団体」から「献金を受け取った」と一方的に断罪した。
 
 朝日新聞についても、常に根拠を示さず「安倍政権打倒が社是」と繰り返し答弁。拉致交渉にあたった元外務省審議官の田中均氏が13年に毎日新聞紙上で「外国での国際会議などで、日本が極端な右傾化をしているという声が聞こえる」と指摘すると、安倍首相は<田中均局長を通し伝えられた北朝鮮の主張の多くがデタラメ><彼に外交を語る資格はない>とフェイスブックで切り捨てた。
 
 野党時代の11年5月には自身のメルマガで、福島原発事故の対応をめぐり<海水注入を止めたのは、何と菅総理その人だったのです>と断言。後にデマだと判明しても、今なお問題のメルマガを削除せず、菅元首相から名誉毀損で訴えられている。
 
「安倍首相は『総理の言葉の重み』を理解していないのでしょう。政敵にはどんな誹謗中傷も許されるという姿勢なら、ネット右翼の書き込みと変わらない。ヘイトスピーチすら想起させ、不愉快になります」(政治評論家の山口朝雄氏)
 
 安倍首相は昨年2月に国会で「ある夕刊紙は私を毎日“人間のくず”と報道している」と答弁。恐らく日刊ゲンダイ本紙を指したのだろうが、これもデマだ。本紙は安倍首相を「ボンクラ」「嘘つき」と評したことはあっても、創刊以来「人間のくず」と報じたことは一度もない。