2015年2月19日木曜日

戦争を受け入れる社会の変化について(山崎雅弘氏)

 ブログ「村野瀬玲奈の秘書課広報室」が18日、『戦争を受け入れる社会の変化について』と題して山崎雅弘氏の“連続ツィート”を紹介しています。
 
 彼女は、「安倍自民党政権を拒んで破滅への道を引き返さなければならない」という意思を固める人が一人でも、一日も早く増えてほしいと思っています」と前置きし、ツィートを紹介した後、「安倍自民党政治の行く先は絶対に失敗し破滅することが分かっている道です。(中 略) 上の山崎雅弘さんの一連のツイートは、これからの日本の失敗と破滅の道筋を過去の失敗と破滅の道筋から再現した記録です」と結んでいます。
 
 「Wikipedia」によると、山崎雅弘氏は戦史・現代史研究家で、『中東戦争全史』『現代紛争史』『歴史で読み解くアメリカの戦争』『完全分析 独ソ戦史』『詳解 西部戦線全史』『ポーランド電撃戦』などの単行本を書いている人です。
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『戦争を受け入れる社会の変化について』
村野瀬玲奈の秘書課広報室 2015年2月18日
戦争が嫌な方、日本の民主主義が壊れていることを憂える方は、下記にまとめられた一連のツイートは必読です。過去の歴史の教訓にもとづいて、「こうなったら日本はもうおしまいだ」という状態が描写されています。「安倍自民党政権を拒んで破滅への道を引き返さなければならない」という意思を固める人が一人でも、一日も早く増えてほしいと思っています。
 
(以下は 山崎雅弘氏の「戦争を受け入れる社会の変化について」 
        Togetterまとめ  http://togetter.com/li/783948 より)
山崎雅弘氏のツィート まとめ  2015年2月12日
 
多くの犠牲をもたらした昭和の戦争の歴史が教えているように、戦争は「戦争」という具体的な形になってしまったら、もう誰もそれを止めることはできない。そうなる前の段階で対処しなくては回避できない。「戦争」という形が出来上がる頃には、国民は表面上、それに賛同する意思表明しかできなくなる。 
 
最初の段階は、外国と自国の間で摩擦や紛糾が生じた際に人間を「敵と味方」に二分する思考の蔓延で、自国政府の方針に味方しない人間を「敵」と決めつけ、心理的圧力を加える人間が社会に増加する。次に「敵」である相手側との対話や交渉を拒絶し、その必要を説く人間を「敵の同調者」として攻撃する。 
 
そして最終段階では、「敵と味方」の戦いで自国が勝利するためには、国民は持てる全てを差し出すのが当然で、必要ならば犠牲となることも厭わない姿勢が「名誉」だという思考が、社会の隅々まで浸透する。国への奉仕を競って行う風潮が「日常」となり、それに同調しない人間は社会的制裁の対象となる。 
 
こうして、社会全体が「戦争」を受け入れる形状に変化するまでには、一定の時間を要し、日々の変化はごくわずかなものでしかない。1日の変化が小さければ、誰もそれを「変化」だとは認識しない。1年2年と経過して、社会が以前と違う風景になっていることに気づくが、いつ変化したのかはわからない。 
 
「戦争」を受け入れる形状に社会全体を変化させたいと考える人間は、前回それと同じことが起きた時の「負の記憶」を、社会から消し去ろうとする。前回の「戦争」を経験した世代が社会に占める割合が減るほど、その作業はやりやすくなる。「負の記憶」を消すのを邪魔する人間も「敵」として攻撃される。 
 
日本を破滅の瀬戸際に導いた前回の「戦争」は、独立した形で唐突に起きたのではなく、社会全体が「それ」を受け入れる形状に変化した結果として発生した。里程標のような出来事はいくつか存在したが、それらの出来事を巨大な「戦争」へと収斂させたのは、日々少しずつ積み重ねられた社会の変化だった。 
 
社会全体が「戦争」を受け入れる形状に変化するのを防ぐには、日々の些細な変化にも目を向け、人間を「敵と味方」に分ける思考に疑いを差し挟み、自国政府が「形式」でなく「実質」として何をしているかを注視しなくてはならない。政府の動向に疑問を感じたら、口に出して意志表示しなくてはならない。 
 
前回の「戦争」が終わった後、幸運にも生き延びた当事者の軍人や官僚は、メディアの取材や反省会の席で「自分は本心では反対だった」「本心では負けると思っていた」「本心では間違っていると感じていた」と弁明した。しかし、死んだ軍人や市民には、そんな自己正当化の弁明を行う機会も与えられない。 
 
政府の動向に疑問を感じた時、市民やメディアが疑問を口に出して意志表示しなければ、その疑問は存在しないことになる。疑問を口に出して意志表示し、小さな点を太い線として繋げなければ、社会全体の形状を変えようとする流れに抗えない。ゼロはいくら足してもゼロだが、1を足していけば数字になる。 
 
「今はまだそこまで悪くない」「今はまだ大丈夫」という、現状を「点」で捉えて安心する態度には意味がない。社会が大きく動いている過程では、変化の方向性とスピード(モメンタム)を認識して「今のままの方向性とスピードで進めば、次はどの領域に入るのか」を想定し、先に対応しなくてはならない。 
以上 2015年2月12日
 
安倍自民党政権によって日本人はもはや「後戻りのできない地点」まで連れてこられてしまい、多くの人が気づいていないかまだ楽観しているかであるように見えます。しかし、それでも、絶望の中を一本でも多くのろうそくを灯さないといけないと思いながらこうして声を出し、文字にしています。
 
安倍自民党政治の行く先は絶対に失敗し破滅することが分かっている道です。日本を人が住める国にしたいのであれば、社会の動きに敏感になって、失敗をあらかじめ避ける知恵を発揮させなければなりません。上の山崎雅弘さんの一連のツイートは、これからの日本の失敗と破滅の道筋を過去の失敗と破滅の道筋から再現した記録です。