2015年2月22日日曜日

翁長知事「辺野古基地 承認撤回を検討」 沖縄県議会で強調

 19日に開かれた沖縄県議会で、翁長知事は、普天間飛行場の辺野古への移設について「多くの県民の負託を受けた知事として『辺野古に新基地は造らせない』ということを県政運営の柱にして普天間飛行場の県外移設を求めていく」とあらためて強調しました。
 
 これに先立つ16日には、沖縄防衛局に対して、辺野古沿岸部の海底に設置したコンクリート製の「トンブロック」(10~45トン)がサンゴ礁を傷つけている問題で、ブロック設置作業の停止と設置したブロックを移動しないよう指示しました
※ 2015年2月18日 翁長知事、辺野古沖のブロック設置停止を指示 
 それに対して防衛局は19日付の回答で、ブロック設置について「(許可の際に)県から手続きの対象とならないと示された。県内の他の同種事案でも手続き対象ではない」とあらためて主張しましたが、トンブロックの設置は中止しています。
 また政府20日、ブロック設置は県漁業調整規則に基づく手続きの対象外だと県に確認したとし「周辺環境への影響を最小限にとどめるよう配慮している」との答弁書を閣議決定しました。
 
 どの現場であれ、工事契約に盛り込まれていないような細部の施工要領等については、その都度施主や許可権者の了解を得てから行うのが通例であり、防衛局や政府が言うように許可を得る必要がないというのは全くおかしな話です。何よりも現にクレームがついている問題に対して、それを無視したり拒否することは常識ではあり得ないことです。
 
 翁長知事は20日、記者団に「(防衛局と)意見に若干違いがあるが、私たちもそれなりの認識を持っている」「今後の防衛局からの提出資料や県の調査結果なども踏まえ、許可権者として厳正かつ適切に対応する」とのコメントを発表し、岩礁破砕許可の取り消し等の判断は、「資料が提出される23日を待って対処したい」と述べました
 県は、許可区域外での岩礁破砕があるか確認するため、当初の27日の予定を繰り上げて24日にも現地調査に入ることにしています。
 
 21日も市民110人がゲート前に集まって基地建設に抗議しましたが、この日防衛局は海上での作業を行いませんでした。
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翁長知事「新基地 承認撤回を検討」 県政運営方針で強調
琉球新報 2015年2月20日
 (沖縄)県議会2月定例会が19日、開会した。翁長雄志知事は2015年度の県政運営方針を発表し、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設について「多くの県民の負託を受けた知事として『辺野古に新基地は造らせない』ということを県政運営の柱にして普天間飛行場の県外移設を求めていく」とあらためて強調した。前知事の辺野古埋め立て承認を検証する第三者委員会の報告を踏まえ、「承認の取り消し、撤回を検討する」と明言。普天間飛行場の5年以内の運用停止やオスプレイの配備撤回を政府に求めることも表明した。
(以後は別件のため省略)
 
 
防衛局回答「トンブロック新設せず」 県、24日にも海中調査
琉球新報 2015年2月21日
 沖縄県は20日、米軍普天間飛行場の移設計画をめぐって沖縄防衛局が名護市辺野古沿岸部の海底に設置したコンクリート製の「トンブロック」がサンゴ礁を傷つけている問題で、今後は新たな設置や既に設置したものの移動予定はないとした防衛局の19日付の回答文書を受け取った。県は当初の予定を繰り上げ、24日から約2週間、辺野古沖で潜水調査をする方針。ただ防衛局は、岩礁破砕許可区域内での海底ボーリング調査を来週にも再開する見通しだ。
 サンゴ損傷については翁長雄志知事が16日、防衛局に岩礁破砕許可区域外での作業の停止と設置済みブロックの移動禁止を指示。指示に従ったかどうかの回答を求めていた。
 県は防衛局に24日からの調査に際し、防衛局職員の派遣と臨時制限区域への立ち入り許可を求めている。防衛局に23日までの回答を求めているブロックの設置位置などについての資料を受け、調査に入る方針。
 翁長知事は20日、「今後の提出資料や県の調査結果なども踏まえ、許可権者として厳正かつ適切に対応する」とのコメントを発表。防衛局が指示に従わない場合、破砕許可の取り消しもあるとの見解を示していたことに関して、記者団に対し「きょうの文書ではまだ判断ができない。23日を待って対処したい」と述べた。
 
 一方、防衛局は19日付の回答で、ブロック設置について「(許可の際に)県から手続きの対象とならないと示された。県内の他の同種事案でも手続き対象ではない」とあらためて主張した。
 また政府は20日、ブロック設置は県漁業調整規則に基づく手続きの対象外だと県に確認したとし「周辺環境への影響を最小限にとどめるよう配慮している」との答弁書を閣議決定した。
 
 
ゲート前で110人抗議 海上作業は確認されず
琉球新報 2015年2月21日
 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で、米軍キャンプ・シュワブのゲート前では21日午前、市民ら110人余が集まり、基地建設に関わる資材搬入や工事作業員や海上保安官の進入に抗議した。
 ゲート前では午前7時すぎ、作業員が乗っているとみられる車両約10台がゲートから基地内に入るのが確認された。海上では午前11時現在、海上での作業は確認されていない。
 集会であいさつに立ったヘリ基地反対協議会の安次富浩共同代表は、沖縄防衛局と沖縄総合事務局北部国道事務所がテント撤去を求めていることについて、「政府がかなり焦り始めていることの表れだ」と指摘した。
 一方、汀間漁港では、市民らが海上での抗議行動に使用する抗議船「美ら海」の進水式が開かれ、参加した関係者らが船の安全を祈願した。