2015年1月18日日曜日

笠間市の記念館が「終戦70年 語り継ぐ戦争」企画

 開館一周年を迎えた茨城県笠間市の「筑波海軍航空隊記念館」が、戦争の記憶を次世代へと継承するプロジェクト「終戦70年事業 語り継ぐ戦争」を立ち上げました。その第一弾として、筑波大、筑波学院大、筑波研究学園専門学校の学生たちが中心となって企画・運営したイベントを17日に開催しました
 
 演劇や紙芝居、朗読などさまざまな形で戦争に迫り、その悲惨さや平和の大切さを後世へ伝えようとするもので、記念館近くにある地下戦闘指揮所」や新たに発掘された「地下応急治療所」もイベントの舞台となります。
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戦争に迫り 平和伝える 笠間の記念館 
県内学生ら「終戦70年事業」(茨城)
東京新聞 2015年1月17日
 昨年十二月に開館一周年を迎えた笠間市の「筑波海軍航空隊記念館」が、戦争の記憶を次世代へと継承するプロジェクト「終戦70年事業 語り継ぐ戦争」を立ち上げた。第一弾として、県内の学生たちが中心となって企画・運営するイベントを十七日に開催する。戦争を知らない世代が演劇や紙芝居、朗読などさまざまな形で戦争に迫り、その悲惨さや平和の大切さを後世へ伝えようという試みだ。
 
 イベントを主催するのは記念館で卒業研究や学外活動などに取り組んでいる筑波大、筑波学院大、筑波研究学園専門学校の学生たち約十人。昨年十二月に発足した「語り継ぐ記憶実行委員会」のメンバーになり、準備を進めてきた。
 
 筑波大生は「記憶のプラネタリウム」を企画。同館近くにある地下戦闘指揮所を会場に、戦時中の写真や体験文などを映写機で映し出す。筑波学院大生は県立友部高演劇部の協力で、戦時中の家族を描いた演劇「一つの花」を上演する。茨城大生による紙芝居や、地元の小中学生による朗読会なども行われる。
 記念館を題材に卒論を執筆した筑波大人文・文化学群四年の矢作美佳さん(22)は「戦争を知らない世代同士で、戦争の伝え方を模索する機会になると思う。いろいろなアプローチに挑戦したので、あらゆる世代の人に見ていただきたい」と来場を呼び掛けている。
 イベントに合わせて、新たに発掘された「地下応急治療所」の公開と新資料や写真の展示も始まる。開館は午前九時~午後五時。
 
 問い合わせは記念館事務局=電0296(73)5777=へ。 (成田陽子)