2014年11月22日土曜日

感情をコントロールできない人に国政は託せない

 日刊ゲンダイが、安倍首相が18日夜にNHKなど3社のテレビ番組に登場して、TBSや日テレの番組でキレまくったり、また4日の予算委員会で、過去の脱税疑惑を指摘され「全くの捏造です!」と声を荒らげたりしたことを取り上げて、その異様さをクスリの副作用なのか、それともあったのかと疑問視しています。
 そしてある自民党幹部「もう首相をテレビに出すな!」とカンカンになっているということや心理学者「安倍首相は典型的な自己愛型の人格」との所見を述べたことを報じました
 
 記事は、いずれにしても一国の総理が感情をコントロールできず、国民の素直な声に「おかしいじゃないですか!」と怒鳴り散らすのは異常なことだとし、そういう人間にあと4年間、日本を託していいのか有権者は冷静に判断した方がいいと結んでいます。

 「キレやすい」ことの異常性は指摘の通りですが、どうも安倍首相はアベノミクスが功を奏していると本気で考えているフシがあります
 アベノミクスの恩恵を蒙っているのは株高で財産を増やした富裕層や大企業、それに大企業従業員などのごく一部であって、他に景気とは無関係に賃金が上昇していく公務員などを除けば大多数の国民には有害で、円安で物価が高騰するなどして生活を困窮させる根源になっているものです。
 そうした実態が理解できないような粗雑な認識の持ち主であるのなら、やはり国政は任せられません。
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生放送で「国民の声」にブチ切れ 安倍首相“精神状態”に異変 
日刊ゲンダイ 2014年11月21日
 「むきになってる総理、見苦しい!」──。安倍首相の態度に批判の声が殺到している。テレビ出演した時、一般人のインタビューVTRを見て、「これ、おかしいじゃないですか!」と、キレまくったのだ。さすがに、自民党幹部も「総理の精神状態がおかしい」「体調が悪いのではないか」と懸念しはじめている。
 
 衆院解散を表明した18日に放送されたTBS「NEWS23」に生出演した安倍首相。番組開始20分ほどで「景気回復の実感」に関して、街の声がVTRで紹介された。
 「誰が儲かってるんですかね」「景気がよくなったとは思わない」「全然アベノミクスは感じてない」「大企業しか分からないのでは」
 
 誰もが素直に感じている言葉が並んだ。ところが、安倍首相の表情は一変。司会者の発言を制し「(テレビ局の)皆さん(人を)選んでおられる」と批判し「6割の企業が賃上げしてるんですから」「全然、声に反映されてない!」「おかしいじゃないですか!」とまくし立てたのだ。日テレのニュース番組に出演した時も、早口でキレまくっていた
 
■「もうテレビに出すな」と自民幹部
 これにネット上では、〈むきになってる総理、見苦しい!〉〈切れ口調になって詭弁を弄してる〉〈街の声聞いて安倍キレとるわ。国民の意見やぞこれ〉と非難囂々。
 このままでは選挙に響くと心配になったのだろう。ある自民党幹部は「もう首相をテレビに出すな!」とカンカンになっているという。
 
 確かに最近の安倍首相の暴言は目に余る。4日の予算委員会でも、過去の脱税疑惑を指摘され「全くの捏造です!」と声を荒らげていた。クスリの副作用なのか。一体何があったのか。心理学者の矢幡洋氏はこう言う。
 
 「安倍首相は典型的な自己愛型の人格です。このパーソナリティーの特徴は、好調時と窮地に陥った時の人格が豹変することです。調子がよい時は高い理想を掲げて立派なことを言うのですが、ひとたび崩れだすと感情を制御できなくなる。しかも、都合の悪いことが起きると『自分は悪くない。誰かがオレの足を引っ張ったんだ』と責任転嫁し、攻撃的になるのです。これほど攻撃的になっているのは、精神的にかなり追い込まれているのだと思います。大臣の“ダブル辞任”やGDPの落ち込みなどが、ダメージを与えているのでしょう」
 
 しかし、一国の総理が感情をコントロールできず、国民の素直な声に「おかしいじゃないですか!」と怒鳴り散らすのは異常なことだ。
 
 安倍首相は気分が落ち込むと、自分のフェイスブックに寄せられる“いいね!”を見て元気を取り戻すという。しかし、コメント欄には〈××議員を血祭りに!〉〈中国朝鮮3国もろとも殲滅でいきましょう〉〈野生動物 北京原人を射殺してください〉などの罵詈雑言が並んでいる。こんなコメントを読んで悦に入っているのだとしたら、人格が歪んでいる。あと4年間、日本を託していいのか。有権者は冷静に判断した方がいい。


首相会見「アベノミクス解散だ」
NHK NEWS WEB 2014年11月21日
安倍総理大臣は、衆議院の解散を受けて記者会見し、「この解散は『アベノミクス解散』だ」と述べ、安倍政権が進めてきた経済政策「アベノミクス」の継続の是非を問いたいという考えを強調しました。
 
この中で、安倍総理大臣は「本日、衆議院を解散した。この解散は『アベノミクス解散』だ。アベノミクスをさらに前に進めるのか、それとも止めてしまうのか、それを問う選挙だ」と述べました。
そのうえで、安倍総理大臣は「野党は『アベノミクスは失敗した』と批判ばかり繰り返している。私は今回の選挙戦を通じて、私たちの経済政策が『間違っているのか、正しいのか』、『本当に他に選択肢はあるのか』国民の皆さんに伺いたい」と述べ、安倍政権が進めてきた経済政策「アベノミクス」の継続の是非を問いたいという考えを強調しました。
 
また、安倍総理大臣は、来年10月に予定されている消費税率の引き上げを1年半延期することに関連して、「引き上げを延期する以上、社会保障を充実させるスケジュールも見直しが必要だ」とする一方、「子育て世帯を応援する決意は揺らがない。子ども・子育て支援新制度は来年4月から予定どおり実施し、2年間で20万人、5年間で40万人分の保育の受け皿を整備し、待機児童をなくす」と述べました。
さらに、安倍総理大臣は「財政を立て直し、世界に誇るべき社会保障制度を次世代へと引き渡していく責任が私たちにはある。そのため、平成29年4月から確実に消費税を引き上げることとする。本当にあと3年で景気がよくなるのか。それをやり抜くのが私たちの使命であり、経済政策だ」と述べました。
そして、安倍総理大臣は「景気を回復させて、企業が収益をあげる状況を作り、それが皆さんの懐へと回っていく。この経済の好循環を力強く回し続けることで、全国津々浦々に至るまで景気回復を実感できるようにする。景気回復、この道しかない。そのことを選挙戦を通じて皆さんにしっかりと訴え続けたい。国民の皆さまの信頼と協力を得て、賛否両論、抵抗も大きい成長戦略をしっかりと前に進め、国民生活を豊かにしていく決意だ」と述べました。
また、安倍総理大臣は「消費税率の引き上げを18か月、延期した。『自民党は政権公約に書いていなかった』という批判があった。だからこそ私たちは選挙を行う。民主主義の原点は税制にあり、税制に重大な変更を行った以上、選挙をしなければならないと考えている。選挙戦を通じて、私たちの経済政策をしっかりと訴え、選挙の大義についても、国民の理解を得ていきたい」と述べました。
衆議院選挙でのいわゆる勝敗ラインについて、安倍総理大臣は「衆議院選挙は政権選択の選挙だ。どちらの党が過半数を取るのか、どちらの勢力を選ぶのか、それが分岐点になると思う」と述べ、自民・公明両党で過半数の238議席以上の獲得を目指す考えを改めて示しました。
一方で、安倍総理大臣は「私は自民党のリーダーであり、300議席近い議席を持っているのだから、当然、全員の当選を目指していく」と述べました。
また、安倍総理大臣は、選挙の争点について、「去年の参議院選挙や、おととしの衆議院選挙でも、情報保全の仕組みの法整備や、集団的自衛権の行使、原発・エネルギーなど、しっかりと打ち出して選挙戦を戦ってきた。それが自民党の選挙や政治に対する基本的な姿勢だ。そうしたすべてにおいて、国民に訴えていきたい」と述べました。
安倍総理大臣は、個人消費を喚起するための経済対策について、「地域の消費の喚起など、景気のぜい弱な部分にしっかりと的を絞って、スピード感をもって対応する必要がある。そのため、交付金を創設し、自治体の創意工夫を生かして、個人の消費をあと押していきたい。特に地方にしっかりと光を当てていきたい」と述べました。