2014年8月4日月曜日

原水爆禁止世界大会 国際会議始まる

 「核兵器のない平和で公正な世界のために」をテーマに、原水爆禁止2014年世界大会の国際会議が2日から、広島市で始まりました。
 会議は4日まで、3日間の日程で行われます。
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原水爆禁止世界大会国際会議始まる 「核兵器 人道上許されぬ」
しんぶん赤旗 2014年8月3日
 「核兵器のない平和で公正な世界のために」をテーマに、原水爆禁止2014年世界大会の国際会議が2日から3日間の日程で、広島市で始まりました。
 
 開会総会で主催者あいさつした世界大会実行委員会の野口邦和運営委員会代表は「核不拡散条約(NPT)再検討会議を9カ月後に控え、今年の大会を、核兵器の全面禁止・廃絶、核被害の一掃へ大きな共同と具体的な方針を打ち出す画期的な場としよう」と呼びかけました。
 
 日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の児玉三智子事務局次長は、7歳のときに広島で被爆した体験を語り、「核兵器が地球上に存在すること、それ自体が人道的に許されない」と訴えました。
 
 カザフスタンのカマルディノフ駐日大使が同国のナザルバエフ大統領のメッセージを代読。「世界大会の目的と理想は真に崇高だ」と述べ、核兵器廃絶を目指す世界の運動を激励しました。
 
 第1セッション「広島・長崎の体験と核兵器の非人道性、核兵器の全面禁止へ」では、日本被団協の藤森俊希事務局次長ら8人が問題提起。韓国原爆被害者協会の鄭寅徳(チョン・インドク)理事は「二度と原爆が使われないことを願う」と述べ、海外の被爆者への支援を訴えました。
 マーシャル諸島のアバッカ・アンジャイン・マディソン元上院議員は、米国が60年前に行った水爆実験による放射能汚染で「ビキニ環礁には今も帰島できない仲間がたくさんいる」と発言。ベトナム枯れ葉剤被害者協会のグエン・ヴァン・リンさんは、有毒化学物質の残留物が今でも地域を汚染し「兵器にさらされた人たちの子孫にも悪い影響を及ぼしている」と憤りました。
 
 第2セッション「核抑止力論の克服、紛争の平和的解決、安全なくらしと環境」では、非核フィリピン連合、沖縄・やんばる統一連などの代表が発言し、活発に討議しました。
 世界大会には、政府・国際機関代表や非政府組織(NGO)の代表など18カ国、75人が参加を予定しています。
 
「抑止力論」から脱却し紛争の平和解決こそ 
原水爆禁止世界大会・国際会議 緒方副委員長の発言
 
 2日に始まった原水爆禁止世界大会・国際会議で、議長団の一員である日本共産党の緒方靖夫副委員長が発言しました。その大要を紹介します。
 安倍内閣は先月、集団的自衛権行使容認の「閣議決定」を行い、「日米安全保障体制の実効性を一層高め、日米同盟の抑止力を向上させる」ためと説明しました。軍事的対応優先に他なりません。
   (中 略
 この「抑止力論」こそ、核兵器国が核兵器を保持し続けてきた最大の根拠です。5月にも、ウクライナ危機の最中にロシアが核攻撃演習を実施し、直後に米国も年次核演習を行っています。「抑止力」を確実にするためと正当化されます。ここからは核兵器廃絶の考えは生まれず、その展望も出てきません。
 被爆70周年を迎える来年のNPT再検討会議で、NWC=核兵器禁止条約の交渉開始が国際社会の合意となるように国際的なコンセンサスづくりがすすめられているとき、最大の障害が核保有国による核保有への固執です。根底に「核抑止力論」があります。NWCの合意を勝ち取るために、「核抑止力論」を暴露し、粉砕することが強く求められています。
   (後 略