2013年11月22日金曜日

全国13カ所で秘密保護法案反対の集会

 与党との特定秘密保護法案の修正協議で、みんなの党の協議成立に続いて、維新の会も協議関係者レベルで合意したということです。どちらも一体何処が修正されたのかと思うような内容で唖然とします。秘密保護法の害悪についての認識がないのでしょうか。
 維新の会は内部で協議の成立に不満があるということなので、会としてどうなるのかはもう少し見守る必要があるということですが、もともと両党とも自民党の補完勢力といわれていましたので、その本領が発揮されたということです。何かを期待した方に非がありました。
 
 21日、連合が秘密保護法案に反対する方針を決めました。古賀会長は「議論が拙速に過ぎる」と政府の動きを批判しました。
 
 また特定秘密保護法案に反対する集会が東京都の日比谷野外音楽堂で開かれ約1万人が参加し、会場に入りきれない人もでました。21日には、全国13カ所で同様の集会が行われました。
 前橋市での集会・デモと国立市での討論集会の様子を併せて紹介します。
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連合:秘密保護法案に反対 「議論が拙速に過ぎる」と批判
毎日新聞 2013年11月21日
 連合(古賀伸明会長)は21日の中央執行委員会で、秘密の範囲が不明確だなどとして特定秘密保護法案に反対する方針を決めた。
 秘密指定の対象となる外交、防衛の分野で装備品や通信機器などの製造、整備、廃棄には幅広く民間企業が関わり、多くの民間労働者が働いている。古賀会長は「議論が拙速に過ぎる」と政府の動きを批判した。【東海林智】
 
 
秘密保護法案:反対集会に1万人 日比谷野音、入りきれず
毎日新聞 2013年11月21日
 国家機密を漏らした公務員らに厳罰を科す特定秘密保護法案に反対する集会が21日、東京都千代田区の日比谷野外音楽堂で開かれた。
 市民団体や労組による実行委員会が主催し、日本弁護士連合会が後援。約1万人(主催者発表)が参加し、会場に入りきれない人もいた。研究者や弁護士も発言し、青井未帆・学習院大法科大学院教授は「恣意(しい)的な秘密指定を抑える仕組みがない。審議も性急すぎる」と批判した。民主、共産、社民、無所属の国会議員約30人も参加した。
 参加者はその後、国会などに向けて二手に分かれてデモ行進をした。
 この日は全国13カ所で同様の集会が行われた。【日下部聡】
 
 
「憲法違反の悪法だ」 「ストップ秘密保護法案」前橋でデモ
 東京新聞 2013年11月21日
 「憲法違反の悪法。廃案に」―。国家機密を漏らした公務員らの罰則を強化する特定秘密保護法案に反対するデモが二十日、前橋市の中心部一帯であり、横断幕やプラカードを掲げた市民ら約百人が声を張り上げた。福島県に足を運んだ脱原発派や、県内の上空を飛ぶ米軍機などの騒音問題に取り組む人も参加。それぞれの思いから危機感を訴えた。 (菅原洋)
 
 「法案が成立すると、政府が事故や放射性物質などに関する都合の悪い情報を指定して隠すのではないか」。渋川市の宮下歌子さん(74)が指摘した。
 宮下さんは東京電力福島第一原発事故の四カ月後に福島県飯舘村に入り、事故の影響に苦しむ人々の姿を目の当たりにした。今年九月には原発間近の同県富岡町を訪れ、「事故が依然としてコントロールできていない」と実感。情報が閉ざされかねない危うさを感じ、デモに加わった。
 前橋市の大川正治さん(70)は、県内の上空で米軍機などが飛行訓練し、騒音問題が起きていることから、政府に関係資料を情報公開請求。しかし、半分以上が黒塗りだった。
 大川さんはその資料を手に、「こうした情報が秘密保護法で指定されると、全てが黒塗りになるのではないか。戦前の軍国主義に歴史の流れが逆戻りするようだ」と強調した。
 市内の富尾忠雄さん(70)は「民主主義社会で政府が秘密を持つのはおかしい。連日報じられる与党と各党の修正協議は信用できず、子どもや孫たちのためにも廃案にするべきだ」と主張した。
 デモは、県内の労働組合など各種団体で組織し、平和運動に取り組む「安保破棄 県実行委員会」(前橋市)の主催。スタート地点の前橋公園で、実行委員長を務める市内の吉村駿一弁護士が「表現の自由を侵し、主権者の国民を萎縮させる憲法違反の法案だ」とあいさつした。一行は県庁や前橋市役所の前を通り、中心商店街まで約一キロを練り歩いた。
 
 
特定秘密保護法案 反対派市民ら 国立で緊急討論集会
東京新聞 2013年11月21日
 国会で審議中の特定秘密保護法案に反対する市民らの呼び掛けで二十日夜、法案の緊急討論集会が国立市内で開かれた。市民ら約三十人が講演を通してあらためて法案の持つ問題点を考え、「法律ができれば憲法が形骸化してしまう」「市民を萎縮させる法律。国立でもっと多くの人たちにアピールしなければ」などと意見を交わした。 (北爪三記)
 
 国立市内の市民グループなど六団体でつくる「秘密保護法を考えるくにたち市民の会」が主催。練馬区の市民団体「戦争に協力しない!させない!練馬アクション」メンバーの池田五律(いつのり)さん(53)が講演した。
 池田さんは、法案の文言などについて具体例をまじえて説明した上で、「(自衛隊の)国防軍化に向けた前倒し立法だ」と指摘。日本版「国家安全保障会議(NSC)」を設ける法案と一体となっている点を問題視し、「情報が集中すれば、情報操作もしやすくなる」などと危機感を示した。
 市民の会は、地域から声を挙げていこうと、十月末からJR国立駅前で秘密保護法案反対のちらしを配布している。メンバーの館野公一さん(59)は「法案は私たちにとって窮屈な内容。市民、国民が問われていると思う」と話した。