2013年7月31日水曜日

韓国高裁、三菱重工にも賠償命令 戦争中の強制労働で

 太平洋戦争中に広島市内で強制労働させられて被曝したとして、韓国人元徴用工5人が三菱重工業に損害賠償を求めた訴訟の差し戻し控訴審で、韓国の高裁は30日、1人当たり8千万ウォン(約700万円)を支払うよう命じる判決を下しました。

 韓国の裁判所が日本企業に対し元徴用工への賠償を命じたのは、10日にソウル高裁が新日鉄住金(旧新日本製鉄)に出した判決に続き2件目で、他にも同様の訴訟が4件争われています

 韓国最高裁が昨年5月、初めて個人の請求権は有効との判断を下し、2審判決を破棄して高裁に差し戻してから、裁判の流れが変わりました
 
 日本政府は、1965年の日韓基本条約締結時に日本が支払った賠償と日韓請求権協定で、日韓間の財産請求権の問題は完全に解決済みとする立場で、日本の裁判所もこれまで韓国人たち個人の請求を退けてきまし
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
韓国、強制労働でまた賠償命令 住金に続き三菱重工に
産経新聞 2013.7.30
 太平洋戦争中に広島市の工場で強制労働させられ被爆したとして、韓国人元徴用工5人が三菱重工業に損害賠償を求めた訴訟の差し戻し控訴審で、韓国の釜山高裁は30日、1人当たり8000万ウォン(約700万円)を支払うよう命じる判決を言い渡した。

 韓国の裁判所が日本企業に対し元徴用工への賠償を命じたのは、10日にソウル高裁が新日鉄住金(旧新日本製鉄)に出した判決に続き2件目。戦後補償問題で日本企業に賠償を命じる流れが定着し、日韓の外交懸案となる恐れがある。
 三菱重工は最高裁に上告する方針。

 朴鍾薫裁判長は判決で、旧三菱重工による強制労働は「当時の日本政府の朝鮮半島に対する不法な植民地支配や侵略戦争の遂行に積極的に加わった人道に反する不法行為だ」と指摘した。(共同)

強制徴用、新日鉄住金に賠償命令…ソウル高裁 
読売新聞 2013年7月10日
【ソウル=豊浦潤一】第2次世界大戦中に日本の植民地統治を受けていた朝鮮から日本に強制徴用されたとして韓国人4人が新日鉄住金(旧新日本製鉄)に損害賠償を求めた訴訟の差し戻し控訴審で、ソウル高裁は10日、同社に損害賠償の支払いを求める判決を言い渡した。
 韓国で個人の対日請求権を認め、日本企業に賠償を命じる判決が出るのは初めて。 
 同訴訟をめぐっては、韓国最高裁が昨年5月、個人の請求権は有効との初めての判断を下し、原告の請求を棄却した2審判決を破棄、同高裁に差し戻していた。 
 日本政府は1965年の日韓請求権協定により個人の請求権は消滅したとの立場で、日本の裁判所は韓国人らの請求を退けてきた。