2013年7月29日月曜日

戦争の悲惨さを次世代に 鳥取県大山町

 28日、鳥取県大山町で1945年米軍機の機銃掃射で列車乗客45人以上が死亡した「大山口列車空襲」犠牲者の慰霊と平和を祈念する集いが行われ、会場の大山公民館には、遺族や町内4小学校の6年生たち計130人が参列したということです。

 太平洋戦争の悲惨さを体験した人たちが次々と亡くなり、いまでは日米戦争があったことさえも知らない世代が多くを占めるようになりました。そんななか遺族たちでつくる「大山口列車空襲被災者の会」主催集い、地元の“語り部”から当時の様子を聞いた小学6年生たちが参列したことには大変驚かされます。
 まさに最高の「平和学習」にほかならず、戦争の悲惨さを「次世代」、「次々世代」に伝える何よりの“よすが”です。

 太平洋戦争の悲惨さを何も知らない世代が、「美しい」とか「普通の国」などの言葉に紛らわされて、安易な気持ちで「国防軍」を肯定することだけはなんとしても防ぎたいものです。
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平和の祈り次世代に 大山口列車空襲68年
読売新聞 2013年7月29日
 (鳥取県)大山町の大山口駅付近で1945年、列車が米軍機に銃撃され、乗客45人以上が死亡した「大山口列車空襲」から68年となる28日、慰霊と平和を祈念する集いが、現場近くの同町の大山公民館であり、遺族や町内4小学校の6年生ら計130人が参列し、犠牲者の冥福を祈った。
 遺族らでつくる「大山口列車空襲被災者の会」の主催。集いでは、会長で母を亡くした山林紀代美さん(78)が「平和を祈り、空襲の悲惨な状況を次世代に伝えたい」とあいさつ。列車に乗り合わせた地元の“語り部”から、当時の様子を聞いて平和学習をしている児童たちが「戦争を2度と起こしてはいけない」「今の世の中をもっと平和にしたい」と思いを述べた。
 また、空襲を目撃し、集いでは体験談を話した伊木弟一郎さん(81)は「現実を見た者の1人として戦争のばかばかしさを語り続けたい」と決意を新たにし、看護婦だった姉が犠牲になった福島県白河市の筒井マリ子さん(78)は「子どもたちに平和の大切さを知ってほしい」と訴えた。