2013年3月6日水曜日

東電の和解対応は不誠実


 文科省が東電に対して、福島原発の被災者との和解交渉において「不誠実な対応が後を絶たない」として、「被害者の迅速な救済という原点に立ち、誠意ある対応」を徹底するようにと、文書で改善を求めました。

 東電が被災者からの賠償請求や和解交渉に対して、極めて不誠実に対応していることは早くから指摘されて来ましたが、もう2年になるというのに、一向に改善が見られないのはなぜでしょうか。
  113日「東電の不誠実」
   124日「“東電の賠償計算おかしい”と農薬会社が提訴」
   79日「7.8原発ゼロにいがた県民大会が開かれました」

政府の「紛争解決センター」は頻繁に東電に是正を求めているということですが、全く改善が見られません。こういう時にマスメディアが批判的報道を行えばかなりの効果があるのに、何をしているのでしょうか。
 かつて明治乳業や吉兆、赤福などが不祥事を起こした時には、マスメディアはこれでもかというほど連日報道してついには倒産に追い込み(赤福は除く)、TVでは記者たちが企業の責任者を居丈高に面罵するシーンまでが放映されました。 

では震災後の東電に対してはどうでしょうか。記者たちは記者会見の席上で、東電には敬語を使って質問をして、東電から回答があると「ありがとうございました」と礼を述べているということです。有力な広告主である東電を批判するなどはもってのほかというわけです。 

かつては「社会の木鐸」と呼ばれ、弱者の味方を標榜していたメディアでしたが、本当に情けないことです。
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福島第1原発:東電の和解対応は不誠実 文科省が改善要請
毎日新聞 20130305

 文部科学省は5日、福島第1原発事故の被害者との和解交渉で「不誠実な対応が後を絶たない」として、東京電力に「被害者の迅速な救済という損害賠償の原点に立ち、誠意ある対応の徹底を改めて要請する」と、文書で改善を求めた。 

 文科省によると、和解を仲介する政府の「原子力損害賠償紛争解決センター」が12年に受けた電話の問い合わせ12364件のうち、33%は東電の対応への不満や要望だった。「文科省の審査会が賠償基準を示した中間指針に具体例の記載のない損害について、賠償に応じてくれない」との苦情が多いという。また、住民がセンターに仲介を申し立てると、その他の内容に争いがないはずの交渉も拒否する例が複数あったという。センターはそのつど東電に是正を求めているという。 

 東電は取材に対し、「賠償の迅速化や円滑化、きめ細やかな対応など賠償労務全体の品質を向上させていきたい」としている。 

 一方、センターには4日現在で計5659件の仲介申し立てがあり、うち和解成立は31%。審理に平均約8カ月間かかり、継続案件は55%の3088件に上る。その他は交渉打ち切りや取り下げなど。センターは「人員拡充などで平均45カ月の審理を目指したい」としている。 【阿部周一】