2013年3月1日金曜日

敵基地攻撃ミサイルの装備を検討


 首相は28日の衆院予算委員会で、次期戦闘機に敵基地攻撃用のミサイルを装備させる可能性に言及しました。また12日の衆院予算委員会では、敵基地(の先制)攻撃も自衛の範囲内であると述べました。
マスメディアが一切批判を行わない中で、首相や自民党幹部の好戦的な発言がエスカレートしています。 

 18日付の韓国紙 朝鮮日報は、安倍首相の「現行憲法の前文は、日本国民は『平和を愛する諸国民の公正と信義』を信頼することを前提としているが、これは異常だ」、「現行憲法のせいで北朝鮮による日本人拉致問題が解決できない」などの発言や、石破幹事長の「北朝鮮の指導者たちは、憲法前文が想定した『信頼できる人々』ではない」などの発言を紹介しながら、「北朝鮮の核実験をきっかけに、戦争を禁止している現行憲法の改正の必要性を強く主張している」と述べています。 

 いずれにしてもこれほどまでに隣国を悪しざまにののしるとは・・・、とてもこれから拉致された人々を取り戻す交渉を始める政府首脳の発言とは思えません。
憲法を「改正」し晴れて他国攻撃能力を保持するためには、相手国の心証などには一切構っていられないというのであれば、もはや政治家失格です。 

以下に衆院予算委の記事2本と朝鮮日報の記事を紹介します。
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35に敵基地攻撃ミサイルを検討 首相が答弁
産経新聞 2013228

 安倍晋三首相は28日の衆院予算委員会集中審議で、日本を狙う弾道ミサイル発射基地など敵基地への攻撃能力に関して、航空自衛隊が導入する最新鋭戦闘機F35Aライトニング2に敵基地攻撃用のミサイルを装備させる可能性に言及した。首相は「私の問題意識としては(敵基地攻撃能力を)米国に頼り続けていいのか。F35の能力を生かすことができるか検討しなければならない」と述べた。

 F35はレーダーに捕捉されにくいステルス性に優れた第5世代機で、敵基地接近がより可能になる。日本独自の抑止力向上の必要性を強調したとみられる。

 首相は「わが国を防衛するためにはF35は絶対的に必要だ。この(新)世代の戦闘機を持たなければ日本を守ることができない」と同機の調達が不可欠との考えも示した。民主党の前原誠司元外相の質問に答えた。
 

安倍首相、敵基地攻撃「自衛の範囲内」と答弁
読売新聞 2013212

安倍首相は12日に行われた衆院予算委員会の集中審議で、北朝鮮の弾道ミサイルに対処するための「敵基地攻撃能力」について、「今後国際情勢は変化していくので、国民の生命と財産を守るために何をすべきかという観点からは、さまざまな検討を行っていくべきだ」と述べ、検討の可能性に言及した。

ただ、「他に手段がないと認められる限り、憲法が認める自衛の範囲内に含まれる。
一方、現実の自衛隊の装備としては保有は考えていない」とも指摘し、従来の政府見解は変えなかった。
 

安倍首相、北の核実験を口実に憲法改正訴える

「北朝鮮は現行憲法のいう『信頼できる人々』ではない」
「現行憲法のせいで拉致問題を解決できない」
朝鮮日報 2013218 

 日本の安倍晋三首相と、次期首相の筆頭候補に挙げられている自民党ナンバー2の石破茂幹事長が、北朝鮮の核実験をきっかけに、戦争を禁止している現行憲法(平和憲法)の改正の必要性を強く主張した。

 安倍首相は今月15日、自民党の憲法改正推進本部の会合に出席し「現行憲法の前文は、日本国民は『平和を愛する諸国民の公正と信義』を信頼することを前提としているが、これは異常だ」と述べた。一方、石破幹事長も名古屋市で行われた街頭演説で「北朝鮮の指導者たちは、憲法前文が想定した『信頼できる人々』ではない。信頼を裏切られたとき、一体誰が責任を取るのかについて、憲法のどこにも書かれていない」と主張した。

 日本の現行憲法は、隣国が日本に対し先制攻撃をすることはないという前提に立っているが、北朝鮮は日本に対し核による先制攻撃を行う可能性があるため、これに備え、現行憲法を早急に改正すべきというわけだ。安倍首相と石破幹事長は、北朝鮮の核実験をめぐり、北朝鮮のミサイル基地に対する先制攻撃を行える能力を備えることを検討すべきだ、と発言したことがある

 安倍首相はまた「現行憲法のせいで北朝鮮による日本人拉致問題が解決できない」と主張し、1977年に発生した西ドイツ(当時)のルフトハンザ航空機ハイジャック事件を引き合いに出した。当時、ドイツ赤軍とパレスチナ解放人民戦線が飛行機をハイジャックしたのに対し、西ドイツ政府は特殊部隊を派遣し、救出作戦に乗り出した。安倍首相は「西ドイツはテロリストを射殺し、人質を救出したことにより、全世界から喝采を浴びた。これができたのは(西ドイツが)何度も憲法を改正したからだ」と主張した。西ドイツも第2次世界大戦での敗戦後、軍隊の保有を禁止されたが、過去の過ちを徹底的に反省する姿勢を示し、フランスや英国など周辺諸国の了解を得て、1956年に憲法を改正し、徴兵制度を導入するなど再武装に乗り出した。

 一方、安倍首相は16日、今年7月に予定されている参議院議員選挙をめぐり「参院選で勝利してこそ、自民党や私が目標としている日本をつくることができる、基本的な政策を進展させられる」と語った。  東京= 車学峰(チャ・ハクポン)特派員