2012年9月5日水曜日

廃炉を免れるための新基準導入ではないのかと


 原子力安全・保安院作成の文書に、原発敷地内の「破砕帯」(断層)の評価について新しく「主断層」「副断層」「弱面」という分類が示されていることに対して、3日の参院決算委員会で、日本共産党の議員が、廃炉逃れのための新評価基準の導入ではないのかと追及しました。 

 しんぶん赤旗の記事を紹介します。
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「断層」分類に新基準・・・「廃炉逃れ」の疑惑を指摘
しんぶん赤旗 201295 

 日本共産党の井上哲士議員は3日の参院決算委員会で、原子力安全・保安院作成の文書に原発敷地内の「破砕帯」(断層)の評価について「主断層」「副断層」「弱面」という分類が示されている問題をとりあげ、廃炉逃れのための新たな評価基準の導入ではないかと追及しました。

 この文書は、保安院が専門家意見聴取会に提出した「原子力発電所敷地内の破砕帯の評価に当たっての検討の考え方」。井上氏が、従来の基準では活断層と評価される断層でも、「弱面」だと分類し「ずれの量が小さい」と評価されれば、原発直下にあっても運転継続を可能にするのではないかと指摘されているとただしました。

 保安院の深野弘行院長は「平成22年(2010年)の安全委員会の『手引き』の考え方に基づくものであり、新たな見解を示すものではない」とし、「主断層とは活断層のこと」であり「弱面とは別のもの」だと述べました。
 井上氏が活断層上の原発の設置・運転は認められないという基準の堅持を求めると、枝野幸男経済産業相は「主断層、副断層にとどまらず、弱面であっても影響を及ぼす場合」は「当然、廃炉ということになる」と答えました。