2012年9月3日月曜日

改憲反対のより実戦的な理由付けが

 

 産経新聞には、テーマごとに「賛成(YES)」、「反対(NO)」をメールで募って、その結果を公表する、『私も言いたい』のコーナーがありますが、31日には「憲法9条の改正」関連をテーマにした集計結果が掲載されました。
 それによると、「憲法9条の改正に賛成」が92%を占めたということですが、これは自発的に応募した人たちの中での比率なので、言うまでもなく世論の比率とは異なります。

 注目されるのは「賛成」、「反対」の理由で、「改憲・自衛軍創設」派は、殆どが従来からの論調を最近の周辺国との事態に結びつけたものになっているのに対して、「護憲」派は、平和憲法擁護の理念に留まらずに、「改正論議を始めてしまったら」とか、「軍隊を持ってしまったら」を想定した反論になっていて、言わばより実戦的な主張になっている点です。 

 以下に産経新聞の記事を紹介します。
※この記事はホームページ下段の「平和に関するニュース」欄に掲載されたものです
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【私も言いたい】  テーマ「憲法9条」 「改正に賛成」92%
産経新聞 2012.8.31 

 「9条改正」について、28日までに4678人(男性4135人、女性543人)から回答がありました。
 「自衛隊は合憲だと思うか」では「YES」が75%に上りました。「9条は改正すべきか」は「YES」が92%。「自衛隊は軍隊と位置づけるべきか」は「YES」が91%に達しました。
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 (1)自衛隊は合憲だと思うか
    75% ← YES  N O → 25%

 (2)9条は改正すべきか
    92% ← YES  N O → 8%

 (3)自衛隊は軍隊と位置づけるべきか
    91% ← YES  N O → 9%
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○自衛隊能力強化を

 香川・男性会社員(60)「近隣諸国が日本を軽視している風潮が多くあり、その都度、悔しさを感じている。国家にとって軍事力は必要不可欠な要素だ」

 千葉・男子大学生(21)「日本人は戦後、平和を半ば異常ともいえるほど渇望し、その結果として自分たちを守るすべをなくしてしまった」

 バンコク在住・男性自営業(44)「国難の時だからこそ、もう一度真意を正すのは良い。自衛隊は自衛軍とすべきだ」

 愛知・男子高校生(16)「韓国・中国・ロシアなど近隣諸国の動向を考えたら、自衛隊の能力を強化すべきだ。そのためにも9条は改正すべきだ。もともと連合国に強制された憲法であり、日本国民の意思で作った憲法ではない」

 長野・主婦(49)「以前は憲法9条を堅持すべきだと考えていたが、残念ながら、平和を望むなら、隣国に対しての守りは必要と考えるようになった」

 神奈川・男性自営業(51)「現在の憲法は日本が主権を持っていないときに制定させられた米国との条約であると認識している。できるだけ早く、明日にでも破棄すべきものである」
 

●重要政策停滞する

 東京・男性会社員(39)「軍事力が必要悪であることは明白。しかし、災害対策と防衛のための組織は必要。9条の改正を始めれば、必ずズレが大きくなるため、死守すべきだ」

 長野・男性自営業(67)「国民の生活を犠牲にして軍隊を持つより、国民の幸福、生活に力を入れるべきだ」

 大阪・男性会社員(25)「緊急性のない9条改正を国会で議論したら、より重要な経済政策、外交問題などが停滞することは明らか」

 埼玉・女性自営業(66)「日本のような小さいが地理的に重要な位置にある国は、子供のけんかのような実りのない領土争いを脱却し、世界を真の意味で平和に導いていく必要がある」

 米国在住・男性研究職(48)「人類の共存という長期的な観点から、わが国は先進の憲法を保っている。9条は固持すべきだ」

 東京・男性会社員(51)「結局、自衛隊は米軍の補完部隊として使われる存在なのだろう。9条を改正し自衛隊を軍隊とすれば、米国の世界戦略に加担するだけで、国民の利益にはほとんど貢献することはない」
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■憲法9条
 日本国憲法第2章(戦争の放棄)で規定されています。「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」と「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」の2項で構成されています。 

■次回のテーマは「秋の5連休構想」
 民主党のプロジェクトチームが7月、小中学校で秋に5連休を設ける中間報告案をまとめました。春、夏、冬休みを計3日間減らす代わりに10月中旬に土日を含めた5連休を創設、全国を4ブロックに分けて休みをずらすことで混雑緩和や経済活性化などを狙います。そこで、(1)秋の5連休に賛成ですか(2)経済効果は期待できますか(3)子供に合わせて休暇を取得しますか-について、あなたの意見をお聞かせください。意見は9月4日午前11時までにMSN産経ニュースへ。結果は産経新聞の紙面(同7日)とMSN産経ニュースで発表します。手紙やファクスはご遠慮ください。
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■結果と応募はMSN産経ニュース「eアンケート」