2012年8月11日土曜日

柏崎・刈羽原発敷地内に活断層の可能性が

  10日、専門家会議が柏崎・刈羽原発の敷地内に活断層が通っている可能性を指摘しました。
識者からは、従来から同敷地内には「活褶曲が存在する」と言われていたものですが、いずれにしても大変な危険性がクローズアップされました。
 柏崎・刈羽原発は5年前の中越沖地震の際に、2058ガルという発電所史上最大の横向き加速度を観測(東電自身が公表)して大変話題になりました。またこの地震では、細かい破損も入れると3600箇所が損傷したことが、「柏崎刈羽原子力発電所に係る原子力安全・保安院の対応(中間報告) 平成21213日」の中で明らかにされています。 

 (註. 重力による加速度は980ガルなので、2058ガルは重力の2.1倍の加速度が掛ったことを示します。例えば10トンの装置であれば、その重心に21トンの引き倒し力が作用したことになります) 

 以下に、新潟日報の記事を紹介します。
   なお記事の中で「13~12万年以降」云々とあるのは、一般には数十万年間に動いた断層(または褶曲)を活断層(褶曲)と称するのに対して、原発設置基準では13万年~12万年間以内と限定していることによるものです。
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断層「動く可能性否定できず」
新潟日報2012811
柏崎原発敷地内、保安院会議で指摘 

 全国の原発敷地内にある断層を再点検する経済産業省原子力安全・保安院の専門家会議が10日、東京都内で開かれ、東京電力柏崎刈羽原発の敷地内の断層について審議した。耐震設計上考慮しなければならない基準となる13万~12万年前以降の活動を否定する東電の評価に対し、複数の専門家が「いずれ動く可能性を完全に否定できない」などと異論を唱えた。

 原発敷地内の断層がずれて地盤が大きく変形すれば、原発の重要機器が傾くなどの影響を与えかねない。
柏崎刈羽原発の安全性を脅かす新たな課題が浮上した。