2017年8月21日月曜日

第2回 “憲法カフェ in 湯沢” が開かれました

 20日、湯沢町公民館で2「憲法カフェ in 湯沢」が開かれ18名が参加しました。
 講師は昨年の第1回目に引き続き、田中淳哉弁護士にお願いしました。

 今回のタイトルは「憲法9条改正問題を学ぶ」で、田中さんには、今回もご自分でまとめられたレジメ2頁、パワーポイント プリント版4頁(イラスト16コ入り)、他1頁A4判資料を全員分
お持ちいただきました。
 
 はじめに憲法前文の要点と、9条の1項・2項を構成する一語一語にすべて欠かすことのできない意味と意義があることが説明され、9条の文言にはある程度慣れ親しんできたという意識でいたものの、それはまだまだ浅い認識であったことを自覚しました。

 安倍首相が5月に唐突に言い出した9条に自衛隊の存在を明記する「加憲」は、周到な狙いを持ったものなので、その危険性を認識し人に対してもキチンと説明できることが重要であることも学びました。

 それから新安保法制によってどんな風に戦争ができる国に変えられたのかについて、集団的自衛権の行使をはじめ、自衛隊の武器の使用、武力の行使、後方支援の拡大などについて、パワーポイントのイラストに基づいて分かりやすく説明していただきました。

 田中さんは予定時間内で説明を終えられたのですが、その後に設定された質問の時間帯で、参加者の皆さんは質問というよりも感想などで大変盛り上がった結果、予定した時間を大幅に(40分ほど)超過しました。
 皆さんからは分かりやすくて大いに理解が進んという感想がたくさん出され、最後は盛大な拍手をもって終了しました。
 
註. 参加されなかった皆さんのために、レジメの見出しを抜粋したものを紹介します。(6 おわりに
   の項は短いので全部を示します)
 
憲法9改正問題を学ぶ

 1 はじめに~現局面をどう見るか

  9条・前文には何が書いてあるのか
  () 極めて先駆的な内容
  (2) なぜそのような内容になったのか~歴史的背景

 3 9条加憲発言の意味
  (1) 安倍発言の背景・ねらい
  (2) どう見るか

 4 内容を検討する視点
   (1) 法律論
  (2) 安全保障政策論~究極的には2つの路線のどちらをとるかという話

 5 どうしたらよいか~運動論
  (1) 必要性について
  (2) 相当性について

 6 おわりに
    「ヤハウエは国々の間を審き、多くの民の仲裁に立たれる。
     かくて彼らはその剣を鍬に打ち変え、その槍を鎌に変える。
     国は国に向かって剣を上げず、戦争のことを再び学ばない。」
(イザヤ書二第2章5節)
    800000000人(8人)の飢餓人口と
    100000000000000円(100兆円)を越える軍事費

安倍退陣を求める国会前行動に2400人!

 19日の総がかり行動:「安倍内閣退陣を求める8・19国会議員会館前行動」では、雷鳴と土砂降りの中2400人の人たちが集まりました。
 野党各党の代表が駆けつけてそれえぞれ訴えました。
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雷鳴と土砂降りの中、安倍退陣を求める国会前行動に2400人!
レーバーネット 2017年8月20日

8月19日、雷鳴がとどろき土砂降りの雨の中、毎月恒例の19日行動「安倍内閣退陣を求める8・19国会議員会館前行動」に2400人があつまった(主催:総がかり行動実行委員会)。雨は集会途中から激しさを増し、集会最後まで豪雨は続いた。主催者は、「参加は無理のないように」と呼びかけたが、帰る人はほとんどいなかった。

情勢は、「北朝鮮」(朝鮮民主主義人民共和国)への日米両政府による強まる挑発行動の真っただ中にある。挑発行為は戦争の危機の可能性を生むだけで、解決にはならない。
登壇者からは「安倍さんは終戦記念日の式典で反省を一言も口にしなかった」(民進党菅直人衆議院議員)、「安倍首相は、なぜトランプ大統領に『北朝鮮』と無条件で協議をするよう強くせまらないのか」(日本共産党田村智子参議院議員)、「日本の国土上空をミサイルが通過することが、なぜ『存立危機事態』なのか」(憲法共同センター小田川義和さん)などの発言が続いた。

集会では、安倍政権の憲法改悪策動を封じこめ退陣に追い込むための全国的な闘いの方針が具体的に提起された。(湯本雅典)

  〇集会で提起された行動
・9月8日 安倍9条改憲NO!全国市民アクション 9・8キックオフ集会
・新たな全国3000万人署名
・9月15日 共謀罪は阻止できる!9・15大集会
・11月3日 国会前集会

安倍政権「退陣すぐ」総がかり行動 国会前雨つき2400人
しんぶん赤旗 2017年8月20日
 安倍内閣の退陣、戦争法、「共謀罪」法の廃止などを求めて、総がかり行動実行委員会は19日、衆院第2議員会館前で行動しました。激しい雨の中、2400人の参加者(主催者発表)が「戦争法と一体の共謀罪は必ず廃止」「安倍首相は即刻退陣」とコールしました。

 主催者あいさつした小田川義和共同代表は、「『戦争する国』にむけて、虎視眈々(こしたんたん)と9条改憲をねらっている安倍首相の姿勢は変わっていない」と指摘。北朝鮮問題にふれ、安倍政権では戦争の危機は立ち去らないとして、「対話による解決を、の世論を広げよう」と訴えました。
 行動提起した福山真劫共同代表は、「戦争する国」づくりにむけた暴走に対して国民の怒りが広がっているとして、「労働者、野党、市民が連帯してたたかえば、安倍政権は打倒できる」と語りました。
 日本労働弁護団の棗(なつめ)一郎幹事長、安全保障関連法に反対する学者の会の西谷修氏(立教大学特任教授)らがあいさつしました。

 日本共産党の田村智子副委員長、民進党の菅直人衆院議員があいさつし、田村氏は「市民と野党の共同で安倍政権を追いつめ、解散・総選挙へ追い込もう」とよびかけました。

新潟県9条の会 会報NO.64のPDF版を掲示します

新潟県9条の会 会報 No.64(2017年8月17日付)が発行されました。
 PDF版で掲示しますのでご覧ください。
 一面のタイトルは
91条改憲・アベ改憲を許さない草の根の大運動を急いで広げよう
目先を変える「内閣改造」で安倍首相に対する不信は消えない
自民党改憲論議を本格化-「9条に自衛隊明記の改憲案」を秋の臨時国会に
 です。
 中見出しは
  最大の狙いは9条2項を死文化し
        海外で戦争できる自衛隊の憲法への明記
  物言えぬ「監視社会」を狙う「共謀罪」
     国際社会からも懸念や反対の声が
    物言えぬ国民監視社会は
      戦争する国、暗黒の社会への道
   安倍改憲を阻止する決め手は
      国民的大運動の広がりと総選挙での審判
  の4本立てです。、

 二面のタイトルは
各地9条の会からのお便り・報告から
 で、次の順で紹介されています。

 弥彦9条の会
 亀田地区憲法9条を守る会
 良寛の里9条の会
 新潟市北区9条の会
 湯の町湯沢平和の輪
 秋葉区9条の会

 ちなみに「湯沢平和の輪」では、次のように紹介されています。
 湯の町湯沢平和の輪は、8月を「ヒロシマ・ナガサキ、そして終戦記念日と続く8月は、生命の尊さ・掛け替えのなさと平和の大切さに改めて思いを致す月」として20日の特別例会に若手弁護士の会・あすわかの田中津哉弁護士を迎えて「憲法カフエ」を計画。
 「『戦争できる国』に向けて憲法を変えてしまおうという動きが強まっていて非常に気がかりです」とみんなで話し合おうと呼び掛けています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 PDF版をご覧になる場合は、下のタイトルをクリックするとまず画面の下側に選択肢:「ファイルを開く」・「保存」が表示されるので、「ファイルを開く」を選択すると表示されます。
 Google Chrome の場合は左下に タイトル(「○○.pdf」)が表示されるので、それをクリックすると開きます。
  文字が小さい場合にはPDF画面右上の最大化マーク(□)をクリックするか、上段の中央付近にある倍率(%表示)を調整するか、右欄の○マーク付きの+(大きすぎた場合はーマーク)をクリックして下さい。

 最初に一面が表示されるのでそのまま画面を下方にスクロールすると二面が表示されます。

    県会報 No.64 (1面・2面)

21- 第2回ひろしまジュニア国際フォーラム 報告会

核廃絶 あきらめず行動 ◇広島 若者ら国際フォーラム
読売新聞 2017年08月20日
 世界の若者が平和について自分たちに何が出来るのかを考える「第2回ひろしまジュニア国際フォーラム」の報告会が19日、広島市中区の広島国際会議場で開かれた。参加者が、市民や若者が核兵器廃絶のため、あきらめずに行動していくことが重要だとする「広島宣言」を発表した。

 フォーラムは、平和構築を担う人材育成のため、県が昨年から開催。今回は日本やアメリカ、中国など30か国・地域の高校生と留学生計83人が、17日から被爆者の証言を聞いたり、核廃絶や復興について討論を重ねたりした。
 「広島宣言」では、核保有国が参加しないまま採択された核兵器禁止条約に実効性を持たせるため、市民や若者が、政治家への働きかけや、ソーシャルメディアでの意見発信などであきらめずに行動していく重要性を指摘した。

 参加した広島市立基町高校2年北原拓真さん(17)は「いろんな文化、考え方にふれ、物事を多角的に見る視点を学べた。広島について聞かれたのに答えられないこともあった。平和についても、もっと学びたい」と話していた。

2017年8月20日日曜日

加計学園獣医学部設計図 「水増し請求詐欺」を裏付ける安普請

 田中龍作ジャーナルが、今治市に開設予定の獣医学部棟の設計図を入手し、専門家にチェックしてもらった結果を報じました。

 獣医学部棟は実験施設や教室などが入る鉄骨造7階建て建物で、専門家によるとその詳細は「一番安いビニル床シート、ビニル床タイルが使われ、も安いビニルクロス塗装天井の化粧石膏ボードは廉価なオフィス仕様」であり、床も埋設型ケーブルダクト用の床上げがされていない倉庫レベルの仕様だということです。
 坪単価は70万円~80万円と見られ、以前の80万円~100万円よりさらに大幅に下がりました。加計学園はこの「安普請の校舎を192億円と見積もっているので、最大で80億円も水増し請求がされている可能性があるということです。

 また5階に設けられる実験施設(ルーム)については、加計学園側は「BSL(バイオセイフティーレベル)3」の施設を作ると説明しているものの、一見して「レベル2」以下のものだということで、研究設備の設計経験がなく、動物実験についての知識を持たない人間が設計したのではないかということです。加計学園は獣医学部でトップクラスの研究・教育を目指すとしていますが、それ以前の問題として施設自体が全く対応していないということです。

 今治市は獣医学部新設に向けて巨額の補助金の支給をたった一日で即決したことも含めて、獣医学部の新設に伴う疑惑が次々にクローズアップされています。
 田中龍作ジャーナルの記事を紹介します。
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【加計疑惑】これが設計図だ 「水増し請求詐欺」裏付ける安普請
田中龍作ジャーナル 2017年8月18日 18:03   
 急ピッチで建設が進む加計学園・岡山理科大学今治キャンパス。『田中龍作ジャーナル』は、キャンパスの中心となる獣医学部棟の設計図を入手した。
 実験施設や教室などが入る建物は、鉄骨造7階建て。設計図はA3版52ページに及ぶ。ひとつひとつの材質、工法に至るまで全てが指定されている。
 建設会社は設計図を見て入札価格を決めるという。果たして192億円もする施設の中心棟なのか? 著名な1級建築士に日数をかけて解析してもらった。

 「図面番号A‐02(図面名称・仕上表)」に床、壁、天井などの材質が指定されている。建築士は「ここがミソ」と力を込める。
 「ビニル床シート、ビニル床タイルは一番安い。壁のビニルクロス塗装も安い。天井の化粧石膏ボードは廉価なオフィス仕様」…建築士は「安い」を連発した。
 「図面番号A‐16(断面図)」を見た時は「えっ!ホントかな?」と呆れたという。
 「床下に電線やインターネットLANを通すための床上げをしていない」のだそうだ。「倉庫レベルの仕様。安い。最低限」と吐き捨てた。
 建築士は「坪単価70万円から80万円。どの建築家に見せても同じようなことを言うと思うよ」。
 加計学園の請求を坪単価にすると150万円。建築士の見積もりの2倍である。
 「安普請であることは確か」。建築士は締めくくった。

 酒好きで鳴る加計孝太郎理事長の指示があったのか、どうか分からないが、最上階はパーティールームとなっており、ワインセラーもある。
 流出した設計図が示す結論はこうだ
 施設費は192億円もしない。最大で80億円も水増し請求がされているのである。(著名な1級建築士の見積もりが正しければ)

 獣医学の専門家と農水省の元技官にも設計図を見てもらった。5階部分には実験設備もある。
 加計学園側は「BSL(バイオセイフティーレベル)3」の施設を作ると説明している。レベル4まであり、数字が高くなるほど扱うウイルスの危険度は増す。
 ところが設計図を見るなり2人とも「これレベル2ですね」と指摘した。「レベル2」だとしても雑な造りだという。
 「(外にウィルスが出ないようにするため実験室の気圧を下げる)陰圧の設備もありませんね」「とても(定員の)160人が実験に出席できる設備ではない
 獣医師の国家資格を取得するには偏差値が65程度は要る。すでに開学している加計学園の学生たちを見る限り、65は夢のまた夢だ。
 国家戦略とはまったく不釣り合いのお粗末な学校の建設に、愛媛県と今治市は96億円も援助しなければならないのだろうか。
 文科省の大学設置審が認可した場合は、私学助成金として国民の血税が注ぎ込まれることになる。
〜終わり~

米国は地上軍を侵攻させシリア占領を続ける

 シリアにおけるダーイッシュ(IS、ISISなどとも表記)の壊滅は時間の問題だと見られています。
 米国はその代わりとして、ユーフラテス川の北に米軍を侵攻させ、その地域を数十年間占領する計画だということです。これは明白な国際法違反の侵略です。

 戦争国家の米国は2000年に入ると「対テロ戦争」を国家戦略に据えました。もはや米国と戦火を交えるような国は存在せず、それでは米国の軍産複合体は立ち行かないので、「対テロ戦争」という 持続させることが容易な口実を編み出したのでした。
 それからまもなく9・11事件が勃発しましたが、この事件にまつわる疑惑は際立っていて、自作自演ではないのかという疑念はいまも払拭されていません。
 そんな中で米国を中心とする勢力が自分たちでダーイッシュなどのテロ集団をシリアに送り込み、「対テロ戦争」を口実に勝手に空爆を始めたのが有志連合による「シリア空爆」でした。それはいうまでもなくシリア政府の意向を無視したものでした。

 空爆の回数は優に1万回以上に及びましたが、米軍にはもともとテロ集団を殲滅する意図などはないので、ひたすら爆撃の目的はシリア国内の市街地やインフラの破壊でした。
 それによって居住地を破壊され、そこを追われた1250万人の人たちが国内外においてが難民となりました(このうち約500万人が国外に脱出)。
 かつて米国はイラクを「石器時代に戻す」として無慈悲にも徹底的に破壊し尽くしました。シリアではそこまでは行きませんでしたが、それに近い破壊を行いました。これ以上の犯罪はありません。

 2015年9月末、シリア政府の要請によりロシアが介入し、ダーイッシュへの攻撃を開始するとテロ集団はたちまち劣勢になり、いまや壊滅するのは時間の問題という状況に追い込まれました。
 この顛末は戦争国家米国の醜態を示すものとして明確に記憶されるべきです。

 米国としてはダーイッシュの壊滅で「対テロ戦争」の火種までなくすわけにはいかないので、いわば「満州国」のような占領地をそこに設けて新たな火種にしようというわけです。明らかに国際法に違反しますが、現在の力関係ではどうすることもできません。
 そんな国をひたすら崇めているのが安倍首相をはじめとする日本の体制側の人たちです。

 櫻井ジャーナルの記事を紹介します。
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露軍によって手先のダーイッシュが崩壊寸前に追い込まれた米国は
地上軍を侵攻させ、占領を続ける
櫻井ジャーナル 2017年8月19日
シリアにおけるアル・カイダ系武装集団やそこから派生したダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)の壊滅は時間の問題だと見られている。アメリカ政府も「ダーイッシュ後」の準備を進めている。ユーフラテス川の北へアメリカ軍が侵攻、イスラエルの影響下にあるクルド勢力と連携して「数十年」の間、占領すると伝えられている。いわば「満州国」の樹立だ。

本ブログでは繰り返し書いてきたが、シリアの戦乱は「内戦」でなく「侵略」だ。侵略の黒幕はアメリカ、イスラエル、サウジアラビアの3国同盟が中心で、イギリス、フランス、トルコ、カタール、ヨルダンなどが協力する布陣。こうした国々が侵略の先兵として送り込んだのがアル・カイダ系の武装集団。リビアでアル・カイダ系武装集団とNATOの連携が明確になったこともあり、2014年からダーイッシュが前面に出てきた。

「民主主義を望むシリア市民が独裁者の打倒を目指して蜂起した」という一般受けしそうなシナリオを侵略国の支配者は配下のメディアを使って宣伝していたが、その嘘は早い段階から明らかにされている。

2011年10月にリビアのムアンマル・アル・カダフィ体制が倒され、カダフィ自身は惨殺されているが、その後、CIAは国務省の協力を得てアル・カイダ系武装集団を武器/兵器と一緒にシリアへ運んだ。
輸送拠点のひとつがベンガジのアメリカ領事館で、クリストファー・スティーブンス大使も関係、2012年9月10日に大使は領事館でCIAの工作責任者と会談、その翌日には海運会社の代表と会っている。その直後に領事館が襲撃され、大使は殺された。その当時、CIA長官だったのがデイビッド・ペトレイアスで、国務長官がヒラリー・クリントン。このふたりがこうした工作を知らなかったとは思えない。

シリア政府を倒すために戦闘員や武器/兵器が送り込まれている最中、西側の有力メディア「市民の蜂起」というおとぎ話を宣伝していた。そうした宣伝の「情報源」とされたのがシリア系イギリス人のダニー・デイエムやSOHR(シリア人権監視所)。シリア政府の弾圧を訴え、外国勢力の介入を求める発言を続けていた。
しかし、2012年3月1日にダニーや彼の仲間が「シリア軍の攻撃」を演出する様子を含む映像が流出し、彼の情報がインチキだということが判明する。が、CNNを含む西側メディアはこうした事実を無視、偽情報を大々的に「報道」しつづけた。

そして2012年5月、ホムスで住民が虐殺される。反政府勢力や西側の政府やメディアはシリア政府軍が実行したと宣伝、これを口実にしてNATOは軍事侵攻を企んだが、宣伝内容は事実と符合せず、すぐに嘘だとばれてしまう。その嘘を明らかにしたひとりが現地を調査した東方カトリックの修道院長だった。その修道院長の報告をローマ教皇庁の通信社が掲載したが、その中で反政府軍のサラフィ主義者や外国人傭兵が住民を殺したとしている。

その修道院長は「もし、全ての人が真実を語るならば、シリアに平和をもたらすことができる。1年にわたる戦闘の後、西側メディアの押しつける偽情報が描く情景は地上の真実と全く違っている。」と語っている。また、現地で宗教活動を続けてきたキリスト教の聖職者、マザー・アグネス・マリアムも外国からの干渉が事態を悪化させていると批判していた。その後もシリアで戦闘が続き、侵略軍が優勢になる理由のひとつは、西側の有力メディアが真実を語らなかったことにあると言えるだろう。

2012年にはアメリカ軍の情報機関DIA(国防情報局)が反シリア政府軍の主力はサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団を中心に編成された戦闘集団だと指摘する報告書をホワイトハウスに提出している。報告書の中で、東部シリア(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配国が作られる可能性があるとも警告されている。この警告は2014年、ダーイッシュという形で現実になった。
ダーイッシュの出現を口実にしてアメリカは2014年9月に連合軍を組織、アサド体制の打倒を目指す。連合軍に参加したのはサウジアラビア、カタール、バーレーン、アラブ首長国連合のペルシャ湾岸産油国、ヨルダン、トルコ、さらにイギリス、オーストラリア、オランダ、デンマーク、ベルギー、フランス、ドイツなど。

この連合軍は2014年9月23日に攻撃を始めるが、その様子を取材したCNNのアーワ・デイモンは翌朝、最初の攻撃で破壊されたビルはその15から20日前から蛻の殻だったと伝えている。その後、アル・ヌスラやダーイッシュはシリアで勢力を拡大していくが、その理由は連合軍が本気で攻撃していなかったからだ。主なターゲットはシリアのインフラや市民だったようである。その後、アル・カイダ系武装集団やダーイッシュは支配地を拡大していく。

そうした流れを変えたのが2015年9月30日に始まったロシア軍の空爆。アメリカ主導軍と違い、ロシア軍はシリア政府の要請に基づいての軍事介入だった。そして戦況は一変、侵略軍は押され始め、今では崩壊寸前になっている。そこでアメリカは地上軍を軍事侵攻させざるをえなくなった。

イスラエルはモサド(対外情報機関)の長官、アマン(軍の情報機関)の長官、国防省の高官をワシントンへ派遣、国家安全保障担当補佐官のH・R・マクマスター、副補佐官のダイナ・パウエル、そしてジェイソン・グリーブラットと会談するというが、「ダーイッシュ後」のシリアについても話し合うだろう。