2018年2月22日木曜日

安倍9条改憲は日本に何をもたらすか

 しんぶん赤旗の「安倍9条改憲 日本に何をもたらすか」を紹介します。
 憲法自衛隊明記することで9条2項空文化されると、これまで「専守防衛」の制約から持てないとされてきたあらゆる「攻撃的兵器」の保有が可能になります。
 また集団的自衛権の行使にも制約がなくなるので、無制限の海外での武力行使へと道を開くことになります。
(このシリーズでは、安倍9条改憲が狙っている物に関する記事が、随時掲載されます)
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シリーズ 安倍9条改憲 日本に何をもたらすか
「攻撃的」兵器の「制約」 自衛隊明記で“突破”
しんぶん赤旗 2018年2月21日
 憲法への自衛隊明記で9条2項は空文化し、無制限の海外での武力行使へと道を開きます。それにより「攻撃的兵器は持てない」とされた装備面での従来の制約も突破され、自衛隊は攻撃的に増強されます。その重大な危険を考えます。(中祖寅一・日隈広志)

緊張激化の悪循環に
 歴代自民党政府は、自衛隊は「自衛のための必要最小限度の実力」であり9条2項の「戦力」に該当しないといいつくろうために、海外での武力行使はできないとしてきました。その装備面への反映として、「他国の領域に対して直接脅威を与えるようなものは禁止されている」(中曽根康弘防衛庁長官、1970年3月30日、衆院予算委)といわざるを得ませんでした。ICBM(大陸間弾道弾)やB52のような戦略爆撃機、空母などは持てないとしたのです。
 敵基地攻撃能力についても議論され、「誘導弾等による攻撃を防御するのに、他に手段がないと認められる限り、誘導弾等の(他国領域の)基地をたたくことは法理的には自衛の範囲に含まれ(る)」(1956年2月29日、衆院内閣委)として、法理上の可能性にとどまり、「他に手段がない」という限定を付してきました。加えて巡航ミサイルを実際に持つことが「他国への侵略的脅威」とならないかの検討も必要としました。「防御」を理由にしたとしても、他国への重大な脅威となるからです。

 これらの制限が、自衛隊の憲法明記で一気に突破されていく危険があります。アジア諸国との軍事的緊張激化という悪循環を加速させます。
 また、安保法制=戦争法で集団的自衛権の行使が「限定的」に解禁され、米軍防護のための武器使用も認められましたが、自衛隊明記で武力行使が無制限になれば、そのための装備も強化、拡大されていく危険があります。

巡航ミサイル・空母も
 安倍政権は、18年度予算案で、現行の政府解釈から見ても憲法9条違反となる「敵基地攻撃兵器」の保有や全面的な集団的自衛権の行使につながる兵器の導入経費を盛り込んでいます。自衛隊の憲法明記で従来の制約を取り払えば、こうした兵器が名実ともに「合憲」となり、何の制約もなく、「戦争する国」に突き進むことになります。

「敵基地攻撃」否定はできず
 18年度予算案に取得費を盛り込まれた長距離巡航ミサイル「JSM」は、航空自衛隊が配備を進める最新鋭ステルス戦闘機F35Aから発射し、射程は約500キロ。日本海上空から北朝鮮内陸部への攻撃も可能です。
 「JSM」などとともに導入が検討されている射程900キロの「LRASM」や「JASSM―ER」を配備すれば、日本の領域から北朝鮮全域やロシア東部の軍事拠点が射程圏内になります。日本共産党の宮本徹議員は7日の衆院予算委員会で「他国に脅威となる兵器になるのは明白だ」と批判しました。
 これに対して小野寺五典防衛相は「敵基地攻撃能力を目的とするものではない」としたものの、「私の責任で言える立場は政府の現在の考え方だ」と答弁し、将来の可能性を否定しませんでした。

 そもそも小野寺氏は防衛相就任前の昨年3月、「敵基地反撃能力」の保有の検討を求めた自民党政務調査会の提言をまとめた張本人です。この提言を政府に提出し、自らが防衛相になるやいなや、実行に踏み切っているのが実態です。
 重大なのは安倍首相が14日の衆院予算委員会で、「ひとたび攻撃を受ければ回避することは難しく、先に攻撃した方が圧倒的に有利になっているのが現実だ」と述べたことです。事実上、先制攻撃の可能性に踏み込み、「専守防衛」逸脱どころか先制攻撃容認のきわめて危険な議論です。
 敵基地攻撃能力ではこれに加えてヘリ空母「いずも」を短距離離陸・垂直着陸できるF35Bステルス戦闘機の運用を可能にするための改修を構想しているとの報道がなされています。「攻撃型空母」の保有は憲法上、できないというのが現行の政府解釈です。

集団的自衛権無制限行使も
 「ミサイル防衛」網の一環として導入が狙われている陸上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」は、技術的可能性に根本的な疑問があるものの、日米が共同開発している新たな迎撃ミサイル(SM3ブロックIIA)が搭載されれば、米領グアムに向かう弾道ミサイルの迎撃が可能になります。トランプ大統領が「日本が防衛装備を米国から購入すれば、日本上空で(北朝鮮の)ミサイルを撃ち落とすことができる」(17年11月6日、日米首脳会談後の共同記者会見)と安倍首相に導入を迫っていました。
 14日の衆院予算委員会で、小野寺氏は、安保法制=戦争法の「新3要件」が満たされれば、米領グアムへ向かう弾道ミサイルを日本が迎撃可能だと述べました。しかし、米領へ向かうミサイルによってなぜ日本の国民生活が危機に陥るのか説明はありません。安保法制でも行使できない無制限の集団的自衛権につながります

働き方改革関連法案は 経営・財界の利益のため

 働き方改革関連法案は、22日午後安倍首相も出席して集中審議を行うことで与野党が正式に合意しました
 その一方で、同法案を「今国会で成立させる」方針を自公が確認したということです(NHK)。

 安倍政権はこれまで、特定秘密保護法、集団的自衛権の行使を含む安保法制、戦前の治安維持法に匹敵する共謀罪法と、いずれも人権を著しく抑圧する悪法を成立させてきました。
 そして今度は、戦後営々と築いてきた労基法と労働規制法による労働環境を一挙に破壊して戦前に回帰させる「働き方改革関連法案」を、強引に成立させようとしています。
 政府が、経営・財界が儲けを更に拡大するためには、労働者の生活が破壊されてもいい、彼らの生活が一生向上しなくてもいいと考えているわけです。

 働き方改革関連法案・・・特に裁量労働制の拡大を痛烈に批判する3つのブログを紹介します。
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捏造データに官邸は関与していないというのなら、
安倍氏には誰が指示したのか明らかにする責任がある。
日々雑感 2018年2月21日
 安倍晋三首相は20日午前、衆院予算委員会の集中審議で、裁量労働制の労働者と一般労働者の労働時間に関するデータ比較が不適切だった問題について「私や私のスタッフから指示をしたことはない」と述べ、データ作成への首相官邸の関与を否定した
(以上「毎日新聞」より引用)

 総量労働制の捏造労働時間データに官邸は関わっていない、と安倍氏は釈明したという。それなら捏造データに基づいて三年も審議会を重ねた責任者を処分すべきが筋ではないか。
 それとも官邸の意向を「忖度」してデータを捏造した官僚は「愛い奴ウイヤツ」だからドコゾの長官に栄転させなければならないと、厚労省の人事表を取り寄せて検討しているのか。なぜお粗末な捏造データに基づく法案を恥じて、政府は撤回を明言しないのだろうか。

 しかも問題なのは一括審議としてパートやバイトなどの関係法案までまとめて審議していることだ。これほど悪辣な政権がかつてあっただろうか
 戦後営々として築き上げてきた労働規制法を小泉政権以降、自公政権は破壊し続けてきた。そしてついに残業時間も含めて労働時間に関する基本的な規制までも「総量労働制」という名の下に撤廃しようとしている。国会議員はもとより、なぜ労働界はゼネストまでも含めた抗議活動を展開しないのだろうか

 エグゼクティブの限定法だからと残業無料法を放置したが、年収制限などアッという間に引き下げられて一般労働者にまで拡大されるのは消費税を見れば明らかだろう。労働組合幹部からなる連合はそうした学習効果すらない、愚かな連中の集まりだろうか。

 そしてマスメディアは官邸が関与していないというのなら、捏造データを持ち出した「犯人」は誰なのか追及すべきだ。第三の権力たる報道の自由を発揮すべき場面はまさしくここではないだろうか。腐り切った言論界も人材を総入れ替えしなければならないだろう。


裁量労働制のデータ〝ねつ造〟~ 立法化の裏に「財界のリクエスト」
    東海林  レイバーネット 2018年2月21日
(労働ジャーナリスト)     
 法大の上西教授が完膚無きまであばき、政府・厚労省もデータを撤回したけど、政府は「ごめん」で済まそうとしている(事実、官房長官菅は、『法案提出、成立の方針にまったく変わりはない』といつのものごとくだ)から、言っとく。
 「(数字のねつ造は)意図的ではない」と厚労キャリアは言っているけど、意図的であろうが(や、もちろん意図的であったら大問題だけどさ)なかろうが、政府・与党が主張してきた〝立法事実〟が、虚飾であり存在しなくなったのは動かない事実。立法事実がなくなった法律を国会に提出するなら、不誠実どころの話しではなく、政府の政策の正当性が厳しく問われる。ここで突っぱねて出し続けるのなら、この改正の立法事実は〝残業代払わないで長時間労働を可能にする制度を作れ〟という財界のリクエストだということだ

 思い返しても、首相・安倍は働き方改革を決して「労働者の健康維持、福祉の向上のため」とは言わない。彼は一貫して「最大の成長戦略」と言い放ってきた。労働者の命を縮める制度を、そうでないと言いくるめるために、これらのデータを使ってきた。安倍・政府は、今回の問題は「厚労省のミス」と開きなおっているが、1月29日の予算委で首相・安倍は、聞かれてもいないのにこのデータを示し、裁量労働制の方が労働時間が短いとアピールしたのだ。まさに、政府がこの法改正の立法事実をここに求めていたことは明らかだ。
 繰り返して言うが、立法事実のなくなった改正案は害悪でしかないのだから、早いところ撤回すべきだ。もちろん、裁量制と同等、それ以上にタチの悪い高度プロフェッショナル制度(残業代ゼロ制度・過労死促進制度)の撤回も忘れるな。(2/20 同氏のFBから)


裁量労働制データ捏造  厚労省当局者「官邸に忖度した」
田中龍作ジャーナル 2018年2月20日
 「裁量労働制で働く方の労働時間は、一般労働者よりも短いというデータもある」と安倍首相が答弁し、後に撤回した問題
 調査票の回収に携わった経験のある厚労省当局者が、田中龍作ジャーナルの取材に「(データは厚労省が官邸の意向を)忖度したのだろう」と明らかにした

 問題のデータは、2013年に厚労省が実施した「労働時間総合実態調査」。一般の労働者には「残業時間が最も長かった日」を、裁量制労働者には「通常の勤務時間」を聞いた。
 裁量労働制の方が、残業時間が短くなるように仕組まれた調査だったのである。
 調査があったのは2013年4月。同年6月に政府は裁量労働制の拡大に向けての戦略を閣議決定した。厚労省は政府の方針に沿った調査結果を出すように暗に求められていたのである。
 厚労省の職員は若い頃、研修で地方の労基署で1~2年勤務する。財務官僚が税務署に赴任するのと同じだ。
 趣旨の違う2つの質問だったのに、回答をわざわざ1つのデータにした・・・前出の厚労省当局者は「(役人が)こんな初歩的なミスをするはずがない」と苦笑する。
 厚労省は6野党合同ヒアリングに対して「裁量労働の方が残業時間が短い」とする姿勢は崩していない。
 厚労行政に詳しいある野党議員は「本当のデータを出せばクビになるから、ウソを出すしかないんですよ」と喝破した。
〜終わり~


働き方改革関連法案 今国会で成立目指す方針 自公が確認
NHK NEWS WEB 2018年2月21日
自民・公明両党の幹事長らが会談し、安倍総理大臣が裁量労働制で働く人の労働時間に関連した国会答弁を撤回したことも踏まえ、働き方改革の関連法案の内容が適正かどうか厳正に与党内で審査したうえで、今の国会で成立を目指す方針を確認しました。

この中で、働き方改革の関連法案について安倍総理大臣が裁量労働制で働く人の労働時間に関連した国会答弁を撤回したことも踏まえ、国会への提出前に与党内で法案の内容が適正かどうか厳正に審査することで一致しました。そのうえで「国民の生活と極めて関係の深い重要法案だ」として今の国会で成立を目指す方針を改めて確認しました。
また、衆議院予算委員会で審議している新年度・平成30年度予算案について、来週27日の衆議院通過を目指すことで一致しました。
(後 略)

22- 北朝鮮との戦争は海自の臨検から始まる(世に倦む日々)

 北朝鮮の核・ミサイル問題について、日本では、米高官の「決断のときは近づいている」などの発言を根拠に、平昌五輪が終われば「待ったなし」になるかのようにメディアは報じています。しかし識者たちは、「北朝鮮問題」は米国が日・韓に高額な武器を売り込む格好の口実になっているので、米国がその旨みを解消する筈はないと、冷静に見ています。
 いずれにしても、米国は目下エルサレム・イラク・シリアなど中東問題で手一杯なので、北朝鮮問題で動き出す余裕などはないというのが専門家の見方です。
 いきおい米朝間の対話ムードが醸成される方向ですが、それでは完全に孤立してしまうと焦っているのが安倍首相です。

 20日、政府は今月16日に、中国の上海の東およそ250キロ沖合の東シナ海の公海上で、北朝鮮船籍のタンカーが船籍不明の小型の船に横付けしている様子を、海上自衛隊のP3C哨戒機が撮影した画像を公表しました。国連安保理決議で禁止した洋上での物資の積み替え(=瀬取りを行っていた疑いが強い安保理にアピールするためです。

 政府は14日にも13に同じ東シナ海の公海上でP3Cが撮影した同様の写真を公開し、国連安保理に通報しています
 
 元外交官の天木直人氏は、「瀬取り」を取り締まることは「臨検」(=戦闘行為)と紙一重のことでなので、それは日・朝間の戦闘行為につながると警告しています。
 そして日本の国防とは何の関係もない遠くの海上を、わざわざ自衛隊機に「哨戒」させているのは安倍首相の意向によるものだとしています。

「世に倦む日々」氏は、
米国にとっては、南北融和も米朝対話も悪くない政治の転がり方なのだ。それが都合が悪い国が一国だけあり」それは極右の安倍政権に牛耳られている日本であるとし
今、安倍晋三は焦っていて、 、昨年までにトランプと一緒に構築した北朝鮮制裁の国連スキームを使って、何とか有事発生のフェーズ=様相に持ち込もうと思惑している。具体的に何かというと、北朝鮮の 瀬取り船舶” の臨検だ」と述べています。

 そしてもしも臨検が可能になる取り決めが出来れば、米国はそれを日本にやらせる筈だとしています。そうなれば直ちに「日・朝間の戦争状態」が生まれることになり、安倍首相はそれを狙っているというわけです。

 以下に「北朝鮮との戦争は海自の臨検から始まる - 米朝戦争ではなく日朝戦争」(世に倦む日々)を紹介します。

 注) 文中に登場する古川勝久氏は国連安全保障理事会・北朝鮮制裁委員会の前・専門家パネル委員で、「北朝鮮制裁法」の制定を提唱しています。
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北朝鮮との戦争は海自の臨検から始まる
- 米朝戦争ではなく日朝戦争
世に倦む日々 2018年2月20日
準備されている戦争は、米朝戦争ではなく日朝戦争なのではないか。ここ数日、急にそのように悲観するようになった。年明け以降、私は北朝鮮情勢については楽観的な見方が強くなり、米朝の軍事衝突は起こらないという判断に傾いていた。それには根拠がある。まず、東アジア・太平洋担当の国務次官補代行のスーザン・ソーントンが、15日の議会公聴会で「『鼻血作戦』は存在しない」と明言している。危機を煽る一方の日本のマスコミは報道しないけれど、このDCの事実は大きい。ソーントンは中国との協調重視の立場をとるハト派の外交官で、ティラーソンがずっと後押ししてきた人物だ。日本国内では、情報長官のコーツが13日に議会で証言した「決断の時は近づいている」という物騒な表現に注目が集まり、米国による先制攻撃が必至であるような報道で埋め尽くされているが、米国の動きは決して主戦論一色で染まっているわけではない。むしろ、対話に向けて北朝鮮に探りを入れている政府高官の発言が相次いでいる点に気づく。12日にはペンスが韓国からの帰路の機中で「北朝鮮が望むのならば、我々は対話する」と述べ、発言はニュースとして広く伝わった。18日にはティラーソンが「北朝鮮が対話の用意ができたと言うのを待っている」と発言している。

これらはどういう意味だろうか。普通に考えれば解釈は簡単で、北朝鮮が「米国と対話する用意がある」と言えばいいというメッセージだ。核・ミサイルを示威して脅す挑発外交をやめ、対話路線に転換する意思を明示せよという要求だ。そういうシグナルを明確に発信すれば、こちらも形を作って応じてやると呼びかけている。つまり、言葉どおり北朝鮮の対話外交を待っているという意味だ。現在、南北対話の方は順調に進んでいて、平昌五輪後にIOC会長のバッハが平壌を訪問することが決まっている。北朝鮮側はおそらく、金与正の指揮で五輪後に本格的な南北融和のプログラムを繰り出すはずで、少女時代のソヒョンらK-POPの歌手を平壌に招いてコンサートを開くとか、韓流作品の映画祭を開催するとか、文化交流事業の計画を打ち出してくるだろう。五輪閉会式から4日後の3月1日には、三・一独立運動を記念する三一節(サミルチョル)がある。今年は99周年で、来年は100周年の民族のメモリアル・イヤーだ。たとえば、私が北朝鮮指導部の政策参謀なら、来年の三一節に金正恩がソウルを訪問し、南北合同の政府主催記念式典を挙行するという大胆な戦略を発表する。それを金与正から動画か会見で公表させる。このサプライズには韓国国民も度肝を抜かれるだろうし、世界があっと驚くだろう。

このように南北友好の環境が醸成される中で、北朝鮮側が米朝対話に応じる外交カードを切ってきたら、ホワイトハウスの保守派も簡単に突っぱねるわけにはいかないし、文在寅政権の協調路線をバックアップする方針に転じ、軍事圧力と経済制裁を強化してきた従来の政策を修正せざるを得なくなるだろう。北が米朝対話に応じると表明する場面が出現することは、トランプ政権にとっては実は画期的な成功を意味する。自らの剛腕で中国と国連を引っ張った、対北朝鮮外交の勝利を喧伝できる成果の実現に他ならない。それは、11月の中間選挙のキャンペーンで自画自賛できる材料を得ることを意味する。米国にとっては、南北融和も米朝対話も悪くない政治の転がり方なのだ。それが都合が悪い国が一国だけあり、極右政権がハンドルする日本である。今、安倍晋三は焦っていて、焦りつつ、昨年までにトランプと一緒に構築した北朝鮮制裁の国連スキームを使って、何とか有事発生のフェーズに持ち込もうと思惑している。具体的に何かというと、北朝鮮の「瀬取り」船舶の臨検だ。16日の産経新聞の「主張」に詳しく説明されていて、まるで大本営たる安倍官邸の今後の北朝鮮戦略を予告するような記事だ。瀬取りは安保理制裁決議が禁止する密輸行為だから容認できないと言い、しかし、北朝鮮から出航して他国の港に寄港せず海上で積み荷を積んでいる船舶は現行の決議では拿捕できないのだと言っている。

そのため、新たな追加の制裁決議を通すか、日米の独自制裁で臨検と拿捕をやろうよと言っていて、それをするには国内法制の整備が必要だとある。まさしく、古川勝久の「北朝鮮制裁法」の構想と符合するではないか。そういうことだったのだ。すべての情報が繋がって一つの絵が描かれる。「北朝鮮制裁法」は、抽象的な戦争法案ではなくて、具体的な標的と日程が決まった直近の戦争法制で、すぐに北朝鮮のタンカーを臨検・拿捕する準備ができているのだ。国会を通した法律で合法化するだけなのだ。先週、東シナ海でベリーズ船籍のタンカーから北朝鮮のタンカーに「瀬取り」が行われている写真が公開され、NHKを始めとする全局のニュースで大きく報じられた。撮影したのは海自のP3Cである。偶然なのか、なぜかこのP3Cの偵察活動が17日のTBS報道特集で紹介されていて、奇妙な一致に胸騒ぎを覚えさせられる。臨検の任務を担当するのは海自の特別警備隊(SBU)で、米海軍のSEALsをモデルとして創設された特殊部隊だ。不審船の武装解除と無力化を主任務とする。江田島に配備されているこの特殊部隊(SBU)が臨検に出動する。公海上の臨検は海自、領海内の臨検は海保が分担となっている。もし、海自SBUが実際に北朝鮮船舶を相手に動けば、初めての任務発動になり、他国船舶への軍事力の行使になる。どういう法的正当化(事態定義)を図るか不明だが、隊の作戦準備は確実に進んでいる。

北朝鮮の「瀬取り」船舶への臨検を、どうやら米国は日本の自衛隊にやらせる魂胆だ。われわれの通念では、北朝鮮との戦争は、米国が最初に一撃を入れ、巡航ミサイルと無人機と戦略爆撃機を使い、空から北朝鮮の地上を派手に攻撃するところから始まると考えられていた。「鼻血作戦」の開始と進行であり、(1)レーダー通信網を潰し、(2)軍事境界線に張りついた長距離砲と多連装ロケット砲を殲滅し、(3)核開発施設を破壊するものと想定されていた。だが、何とも予想外なことに、戦争は北朝鮮から遠く離れた海から始まり、しかも最初の攻撃を担うのは自衛隊らしいのだ。臨検と拿捕を受けた北朝鮮は、当然、この行為を自衛隊(日本軍)による侵略戦争の先制攻撃と断定、非難し、主権を守る自衛戦争の突入を布告、朝鮮人民軍による日本への反撃と報復を宣言するだろう。そこから先はどうなるか分からないが、古川勝久の「北朝鮮制裁法」の有事フェーズの国内措置が次々と起動し、あの三浦瑠麗の不気味な妄言が、単なるお笑い番組のネタではなく、安倍晋三が周到に仕込んだ戦時環境作りの一環であった真実が判明する恐怖の展開になるかもしれない。北朝鮮には基本的に海軍の部隊がない。海上で自衛隊と戦闘する能力がなく、シーレーンを防衛する戦力がない。したがって、人民軍による反撃と言ってもできることは自ずと限られてしまい、使える軍事力はミサイル(BC弾頭含む)と特殊部隊だけという前提になる。

胸騒ぎがしたもう一つの理由は、偶然かもしれないけれど、街の書店の店頭で、池上彰の『知らないではすまされない自衛隊の本当の実力』という新刊が発売されているのを見たことがある。海自のP3CやSBUのことが書かれていた。本の内容は、昨年8月にフジテレビで放送した番組を文字印刷しただけの粗雑なものだが、奥付に2月15日発行とあり、何やら急いで出版した事情と背景を窺わせる。不吉な思いで帰宅すると、TBSの報道特集でP3Cの搭乗員の訓練の様子が流されていた。まさか、近々プライムニュースに古川勝久が出演して、「北朝鮮制裁法」と船舶臨検の話をするのではあるまいか。あるいは、NHKのNW9かテレ朝の報ステの小特集で、呉の特別警備隊(SBU)が特集され、不審船を急襲して制圧する訓練の模様が放映されるなどということがあるのではないだろうか。いずれにせよ、外務省はP3Cが撮影した「瀬取り」の証拠写真を国連の北朝鮮制裁委員会専門家パネルに送っていて、「瀬取り」船舶の臨検を認める追加制裁決議を迫る動きに出ている。南北融和が着々と進展して効果を上げている中、安倍晋三は焦って急いでおり、平和へと向かっている半島情勢を覆して有事を到来させる狙いで、一刻も早く海自SBUを臨検に出動させたいだろう。あるいは、「瀬取り」の原油を積載して北朝鮮に帰るタンカーを海自ヘリで挑発し、艦の船員からヘリに小銃を発射させて既成事実を作るという謀略も考えられる。

安倍晋三の立場と論理に内在して考えたとき、南北融和と米朝対話の動きを邪魔するためには、この男はどんなことでも手段を選ばずやりたいだろう。支持率も高止まりしているし、9条改憲に世論を押し流すには絶好のタイミングと案件だし。

2018年2月21日水曜日

政府 “ねつ造” データでも「働き方改革」強行の意向

 裁量労働制の労働時間に関するデータの捏造について、小沢一郎(事務所)は「政権に都合の悪い記録等は隠蔽する一方、都合の良いデータは捏造。行政の腐敗が止まらない」とツイートしました。上手いことを言うものです。

 安倍首相は1月29日に裁量労働制労働時間の方が一般労働者より短いというデータもある」と答弁しました。しかしそのデーターが矛盾だらけであることを野党に突かれ維持できなくなったために、2月14日に自民党議員の指摘に応える形で「1月29日の答弁について、撤回をするとともにおわびを申し上げたい」と撤回しました。
 ところが20日の衆院予算委では「データを撤回すると申し上げたのではなく、~ 精査が必要なデータに基づいた答弁について撤回し、お詫びをした」のだと、データ-を撤回したのではないと述べました。驚くべき開き直りです。
 そして「答弁案が厚労省から上がってくる。それを参考にして答弁した。全て私が詳細を把握しているわけではない」として、答弁撤回に到った主な責任は厚労省(厚労相)にあると述べました。

 一方、厚労省の山越敬一労働基準局長は、以前に法案を審査した労働政策審議会に対し調査結果そのものは提示したものの、比較する形では示さなかったと説明しました。もしもそうだとすると、「裁量労働制労働時間の方が短い」と比較「捏造」したのは政治家だったということになります。
 29日の首相の答弁は「裁量労働制で働く方の労働時間の長さは、平均的な方で比べれば、一般労働者よりも短いというデータもある」という表現で、改めて見直すと、それは如何にも言質を取られないことに極めて注意深く、またそのテクニックに長けている首相らしいものです。
 首相は全てを承知したうえで敢えて29日にそのように答弁したと考えれば、首相にしては随分と弱気に見える表現になっていることに納得がいきます。
 ではその後、野党からの批判を突っぱねた理由が不可解ということになりますが、そこは批判を黙って受け止めることが出来ない気性(あるいは幼児性)が狂わせたと考えられます。(^○^)

 ところでこれらのデーターの捏造乃至誤用について、安倍首相は「労働時間の資料も含めて労働政策審議会で審議をした」ので実態把握のため再調査をする必要はないと述べ、加藤厚労相も「再調査をしなければ先に進まないということにはならない」と主張しまし
 政治評論家の森田実氏は、「安倍政権が目指す労働政策というのは、~ 戦前のように労働強化を進めるということで、関連法案はその一環です。3年間も国会審議で説明してきたデータがデタラメだったのであれば、ふつうなら内閣総辞職は当たり前、最低でも加藤厚労相はクビです。しかし、~ 、ウソがバレても平気の平左で、憲政史上、最悪の悪辣さです」(日刊ゲンダイ)と述べていますが、正にその通りです。

「働き方改革関連法案」は、裁量労働制の適用拡大以外にも、労働基準法、労働契約法、パートタイム労働法…など、8本の改正法案を政府は一括審議させる方針で、もしもこれらが通れば、労働環境もまた戦前に回帰しかねないものです。

 しんぶん赤旗と日刊ゲンダイの記事を紹介します。
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“ねつ造”データで「働き方改革」
一般労働者→最長の残業時間 裁量労働者→1日の労働時間
しんぶん赤旗 2018年2月20日
 安倍晋三首相が裁量労働制の労働時間に関する国会答弁を撤回した問題で、厚生労働省が19日、答弁の根拠となった同省の調査データの検証結果を公表しました。一般労働者の労働時間が長くなるように「最長の残業時間」を使うなど“ねつ造”されていたことが判明。長時間労働にならないとする裁量労働制の対象拡大の根拠が崩れただけにとどまらず、労働時間データの“ねつ造”に対する安倍内閣の責任が問われる重大事態になっています。(深山直人)

 問題となったのは、厚労省の「2013年度労働時間等総合実態調査」。
 首相はこのデータをもとに一般労働者の労働時間は9時間37分、裁量労働制(企画業務型)の労働時間は9時間16分になっているとして、1月29日の衆院予算委で「裁量労働制で働く方の労働時間の長さは、平均的な方で比べれば、一般労働者よりも短いというデータもある」と答弁しました。
 その後、根拠データに対して野党側から次つぎと疑義が出され、14日に答弁を撤回、謝罪する事態に追い込まれました

まったく違う調査方法
 厚労省の検証結果によると、一般労働者の労働時間は1カ月のうち「1日で最も長い残業時間」について調査。これに対し、裁量労働制については、最も多くの労働者が属する1日の「労働時間の状況」などを調査しました
 一般労働者と裁量労働者についてまったく異なる調査方法だったことがはっきりしました。

 安倍首相は、一般労働者も裁量労働者もともに、労働時間が「平均的な者」と考えられる人を選んで調査したと答弁してきました。しかし、一般労働者のほうが長くなるような調査を行っていたことが鮮明になりました。
 検証結果では、一般労働者については1日の残業時間しか調査していないにもかかわらず、残業時間の平均に法定時間の8時間を加えて「平均労働時間」を算出していたことを認めました。

 労働時間データについて実態をゆがめる調査をした上に、データを集計する時点でも加工を加えて実態を反映しないデータを作り出す“二重のねつ造”を行っていたのです。
 検証結果では、なぜこうした“ねつ造”をしたのか、その目的も経緯も責任もまったく明らかにされていません。国会でも加藤勝信厚労相は「不適切」だと認めましたが、動機や責任についてはいっさい明らかにしませんでした。
 日本共産党の小池晃書記局長は19日の記者会見で「裁量労働制の営業職への拡大を何が何でも押し通したい意図があったとしか思えない。まさにねつ造だ」と批判しました。

3年にわたりあざむく
 厚労省は2015年以降、今回明らかになったデータを使って、裁量労働制で働く人が一般労働者より労働時間が短くなっていると繰り返し引用し、答弁してきました。3年間にもわたって国会と国民をあざむいてきた事実はきわめて重く、安倍政権の責任が厳しく問われます。
 安倍首相は、「このデータのみを基盤として法案を作成していない」(14日)として法案を提出する姿勢を変えていません。しかし、論拠も崩れた上、データをねつ造した責任が浮上し、法案提出の資格そのものが問われています。野党からは、裁量労働制の拡大を盛り込んだ「働き方改革」法案の提出は断じて認められないとの声が強まっています。
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 巻頭特集
目玉法案に根拠なし 「働き方改革」で安倍政権は吹っ飛ぶ
日刊ゲンダイ 2018年2月20日
 日本人選手のメダルラッシュに沸く韓国・平昌冬季五輪がなければ、テレビ・新聞は間違いなく、この厚労省データ問題の報道で大騒ぎになっているに違いない。

 安倍首相が「『働き方改革』を断行」とブチ上げ、今国会の成立を目指している関連法案をめぐる審議で、厚労省が、みなし労働時間を採用する「裁量労働制」で働く人の方が、一般労働者よりも労働時間が短い――と示したデータの中身に疑義が生じ、安倍が答弁撤回と陳謝を余儀なくされた問題。
 同省は19日、根拠としたデータ(2013年度労働時間等総合実態調査)を精査した結果を公表。それによると、一般労働者の残業時間については、1カ月のうち「最も長い日」のデータに法定労働時間の8時間を単純に加えて1日の労働時間を算出した一方、裁量労働制は通常の1日の労働時間を用いて比較していたという。前提条件の違う数値を比較してもデータに意味はない。統計のイロハだ。小学生の夏休みの自由研究だって、こんなズルはしないだろうから唖然ボー然だ

 野党6党が国会内で開いた合同会議では、厚労省の担当者が「異なるやり方で選んだ数値を比較したことは、不適切だった」と頭を下げたが、誰がどう見ても不適切レベルの話じゃない。裁量労働制の方が時短につながるという調査資料は他に存在しないのだ。合同会議に出席した元日本労働研究機構副主任研究員の上西充子氏は「意図、策略がある」と断言していたが、厚労省が恣意的にデータを「捏造」していた疑いが極めて強くなったワケだ。

■労政審から審議をやり直すのが当然だ
 このデータ問題が悪質かつ見逃せないのは、厚労省がインチキを認めるまでの過去の国会審議でも、政府側の説明資料として度々、引用されてきたことだ。塩崎恭久前厚労相は2015年7月の衆院厚労委、17年2月の衆院予算委でそれぞれ、〈厚生労働省自身の調査によりますと、裁量労働制で働く方の労働時間の長さは、平均的な方で比べますと一般労働者よりも短いというデータもございまして、例えば一般の平均的な方が9時間37分働いていらっしゃいますが、企画業務型の裁量労働制の方は9時間16分ということで、約20分短いというデータもございます〉と答弁していた。

 さらに、2013年度労働時間等総合実態調査は、「『働き方改革』関連法案」について「おおむね妥当」と加藤勝信厚労相に答申した、厚労省の労働政策審議会(労政審)が議論を進める土台にもなっている。つまり、この間、政府は国民に対して「裁量労働制=労働時間が短くなる」という誤った印象操作をずっと続けてきたのだ。
 政府や厚労省は「労政審には(問題の)比較資料は提示していない」なんて言い訳しているが、詭弁にも程がある。少なくとも、この3年間、鉛筆ナメナメのデータによって貴重な国会審議の時間が奪われたのだ。それも「過労死法案」と呼ばれ、多くのサラリーマンの命を左右しかねない重要な労働政策についてである。「間違ったデータを使ってゴメン」で済む話じゃない。

 労働問題に詳しい「ブラック企業被害対策弁護団」代表の佐々木亮弁護士(旬報法律事務所)はこう言う。
「比較できない数値を取り上げて根拠データを作るなど言語道断で、そのデータを基に安倍首相は、裁量労働制の方が労働時間が短くなるかのごとく答弁していました。法案の根底が崩れたわけですから、撤回、謝罪では終わらない。政府は法案提出を取り下げ、もう一度、労政審から審議をやり直すべきです

結論ありきで都合のいい資料、情報ばかり出すのが安倍政権
 昨秋、日産自動車や神戸製鋼所、SUBARU(スバル)……と、国内製造業大手の不祥事が相次いで発覚した。そろって基準のデータ数値をゴマカして製品を出荷していたことが判明し、重大事故につながりかねない安全性が問題視されて大量リコールに追い込まれたのだが、裁量労働制をめぐるデータ問題も、人の安全=命を問う意味では何ら変わらない。

「裁量労働制の拡大は労働時間を増やす」「労働時間の実態把握が難しく、労災の申請も難しい」――と、複数の労働者団体が労働者の健康が脅かされる恐れがあると懸念を示しているのに、安倍政権は国会でウソのデータを示してまで適用対象の拡大に前のめりになってきたのだ。データのインチキが明らかになった今、裁量労働制は即刻、「リコール=法案提出取り下げ」が当然なのに、「今国会での法案提出と成立の方針は全く変わりない」(菅官房長官)と強行突破するつもりだから狂っている。

「(安倍政権を支える)財界にとって裁量労働制は(人件費抑制などの)即効性が高い。(年収1075万円以上の高度専門職の割増賃金の規制を撤廃する)『高度プロフェッショナル制度』(高プロ)は拡大するのに時間がかかりますが、裁量労働制の拡大には賃金基準がないからです。ウソのデータを示そうが何だろうが、とにかく法案を成立させたいのでしょう」(佐々木亮弁護士=前出)

■問題だらけの改正法案を一括審議する愚
 労働基準法、労働契約法、パートタイム労働法……など、8本の改正法案を一括審議する「働き方改革関連法案」。政府は、問題データだけを基に関連法案を作ったわけではないと説明しているが、裁量労働制の適用拡大以外にも、この法案は問題だらけだ。
 例えば、残業の「月100時間」の上限は、国の労災認定の目安となる過労死ラインと変わらない上、建設業や運送業、医師は法律施行後5年間は適用が猶予される。高プロについても、経団連は当初、年収400万円以上を対象にしていたから、いったん導入されれば年収ラインがどんどん引き下げられるだろう。

 安倍が1月の施政方針演説で「いよいよ実現の時が来た」と力説した「同一賃金同一労働」も、厚労省が昨年9月に労政審に示した法案要綱のイメージでは、導入に不可欠な「均等待遇」の原則はもとより、「同一労働同一賃金」の文言すら明示されていない。要するに法案の枠組みは、労働者の権利を確保する視点や具体的な中身はほとんど未整備なのだ。こんな欠陥だらけの抱き合わせ法案を安倍はよくもまあ、「目玉」なんて威張っているものだ。

 政治評論家の森田実氏がこう言う。
「安倍政権が目指す労働政策というのは、労働者を社会の中心的な役割に位置付け、権利を守ろうと築き上げてきた戦後の日本とは異なり、戦前のように労働強化を進めるということ。関連法案はその一環です。大体、3年間も国会審議で説明してきたデータがデタラメだったことが分かったのに、謝罪して法案を押し通そうなんて、国民を愚弄していますよ。ふつうなら内閣総辞職は当たり前。最低でも加藤厚労相はクビです。しかし、多数議席をいいことにやりたい放題。憲法も国会もオレ様の思い通りと考えているから、情報隠しも、ウソがバレても平気の平左。憲政史上、最悪の悪辣さです」

 18日のTBS系「時事放談」で、片山善博元総務相は今回のデータ問題について「今の政権は結論先にありきで数の論理に走る。その結論に都合のいい資料や情報だけを提示して、都合の悪いものは出さない傾向がある。役所の方も政権に都合のいい情報だけをあげている傾向が見える。そういうことが凝縮された例では」と言っていたが、その通りだろう。
 こうなったら、すべての野党は国会審議を拒否するべきだし、国民も本気で怒りの声を上げるべきだ。

安倍首相“覚悟の訪韓”のウソ八百と 日韓関係の毀損

 安倍首相は米国にはあれだけ卑屈な態度をとっているのに、その反動であるかのように、韓国に対しては実に傲慢に振る舞っています。まるで外交上の礼儀を知らないかのようです。
 韓国の首脳たちが彼のそうした態度を不快に思っているのは当然のことです。

 18日付の北朝鮮の労働新聞(電子版)は、安倍首相について、「同族間の和解の雰囲気に冷や水を浴びせようとした招かれざる客」と決め付け、文在寅大統領との会談で、五輪後に米韓合同軍事演習を再開するよう求めた首相の発言を「妄言だ」と批判しました。

 北朝鮮が絶対的に忌避して止まない米韓合同軍事演習を公然と急き立てるとは、呆れる感覚です。
 安倍氏が首相の座にいる限り、日本国憲法が想定している世界との友好関係、取り分け近隣諸国との友好関係の構築はあり得ません。

 日刊ゲンダイと時事通信の記事を紹介します。
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側近のTV反論でバレた 安倍首相 “覚悟の訪韓” のウソ八百
日刊ゲンダイ 2018年2月20日
 平昌五輪開会式に出席した安倍首相の“覚悟の訪韓”をめぐり、日韓の亀裂が深まっている。開会式前に行われた日韓首脳会談について安倍首相は、「わが国の立場を直接伝える観点からも大変有意義だった」と自画自賛。外遊に同行した側近もテレビ番組などで成果を強調している。一方で、韓国は安倍政権のそうした言動にことごとく噛み付いてひっくり返し、異様な場外乱闘が繰り広げられている。嘘八百を並べ立てているのは安倍首相か、それとも文在寅か。
「言うべきことは言ってくる。文氏にとっては厳しい会談になる」
 慰安婦問題に関する日韓合意を事実上ホゴにされた安倍首相は、こう息巻いて現地入り。会談後にはすぐさまブラ下がりに応じ、「まず冒頭、私から日韓合意について日本の立場を明確かつ詳細に伝えた」と胸を張った。

 その翌日、青瓦台が取った行動は、日本側の公式発表で伏せられた米韓合同軍事演習をめぐるやりとりの追加公表だった。
「首脳会談後にペンス米副大統領に呼び出された安倍首相は、連絡なしに歓迎レセプションに遅れて進行を妨げたのです。度重なる非礼に立腹した青瓦台が追加ブリーフィングしたのが、会談で安倍首相が口にした〈五輪以降がヤマ場。米韓合同軍事演習は予定通り進めることが重要だ〉という発言です。露骨な内政干渉に対し、文在寅大統領が〈我々の主権の問題で内政問題だ〉と毅然とやり返したと内幕を明かしたのです」(韓国メディア関係者)
 文在寅政権の反撃を受け、安倍首相の面目は丸つぶれ。それで、巻き返しに動いたのが、会見に同席した西村康稔官房副長官だ。16日放送の「プライムニュース」(BSフジ)に出演し、日韓合意について「文在寅大統領は破棄しない、再交渉もしない、(和解・癒やし)財団も解散しない。(日本政府が拠出した)10億円も返金しないと明言した。(日韓)合意をある意味、確認したことになっている」と訴えた。

 しかし、青瓦台は翌日、これにも反論。「事実と合致していなかったり、ニュアンスの差がある」(金宜謙報道官)と猛反発した。
 現地で取材する国際ジャーナリストの太刀川正樹氏はこう言う。
和解・癒やし財団は理事以下、幹部が次々に辞任して空中分解状態に陥っている。拠出金10億円に関しては韓国政府が肩代わりし、返金などについては日本政府と協議するというのが文在寅政権の立場。要するに、国家行事である五輪を終えるまで政治課題を先送りしたのに、祭りの最中にブツブツ言いながらやって来て、自己都合で厄介事を蒸し返した安倍首相の態度に怒り心頭なんです」
 韓国メディアは政権の五輪外交を「4・1・0対応」などと報じた。文在寅を含む政権幹部による食事接待が、北朝鮮の金与正朝鮮労働党第1副部長率いる高位級代表団4回、ペンス1回、安倍ゼロを指している。

 実のところ、安倍首相が招かれざる客だったことだけは、間違いなさそうだ。


安倍首相は「招かれざる客」 五輪開会式出席を非難 北朝鮮紙
時事通信 2018年2月18日
【ソウル時事】18日付の北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞(電子版)は、平昌冬季五輪の開会式出席のため訪韓した安倍晋三首相について、「同族間の和解の雰囲気に冷や水を浴びせようとした招かれざる客」と決め付け、非難した。
 また、文在寅大統領との会談で、五輪後に米韓合同軍事演習を再開するよう求めた首相の発言を「妄言だ」と批判した。

 さらに、慰安婦問題をめぐる日韓合意に関し、「国家と国家の合意で、最終的かつ不可逆的だ」と迫った安倍首相に対し、文大統領が「交渉でやりとりして解決できる問題ではない」と反論したことを紹介。「日本軍の性奴隷問題を隠蔽(いんぺい)しようとした安倍(首相)の計画は水泡に帰した」と主張した。日韓間の対立を際立たせ、連携を乱す狙いがあるとみられる。

21- ロシアゲートの「無実」が明らかになっても何も変わらない米国

 これは、Paul Craig Roberts氏の16日付の記事の続報です。

 米国でこれまで米国で大騒ぎになっていたロシアゲート疑惑が、実は何の証拠もない捏造であったことが、16日のマラー特別捜査官の報告で明らかになった後も、米国内の陰湿な状況には何の変りもないということです。
 Roberts氏は、事件を捏造した連中全員トランプ大統領が告発しないと、同じことがまた起きるか、トランプが暗殺されることになるだろうと憂いています。
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マラー報告で自己撞着のCBS
マスコミに載らない海外記事 2018年2月20日
Paul Craig Roberts 2018年2月18日
マラーの捜査は、ロシアのソーシャル・メディア活動が、アメリカ選挙に影響したことや、トランプ選挙運動との協力あるいは共謀した証拠は見つけられなかったというローゼンスタイン司法省副長官の発言を正しく報じているにもかかわらず、CBSは更に偽ってこう報じている。“司法省、選挙干渉のかどで、ロシア人を起訴”
CBSは自社ウェブサイトに自己矛盾を併置しているのをどう説明するのだろう?

CBS売女マスコミは、自分たちの自己撞着に気がつかないほど愚かなのだろうか、それとも、売女マスコミはロシアゲート偽ニュース話を続けると固く決めていて、TV特別報道で、印刷されている説明に声を張り上げているのだろうか?
全くの無能さ、あるいは全くのウソという問題なのだろうか?ロシアゲートが、終始、アメリカ大統領の信頼を傷つけるため作り上げられた捏造だというのを、アメリカ国民が理解するのを、マスコミが妨げようとしているあらゆる兆候が私には見える。

FBIや司法省やトランプ自身の国家安全保障顧問も同じだと私は思う。マラーによる13人のロシア人起訴についてのローゼンスタイン発表はここにある。

ロシア人が選挙に干渉したかどで起訴されたと言った後、しかもそれに5分間費やしておいて、5分20秒のところで、ローゼンスタインが、ロシア人が選挙に何らかの影響をおよぼした証拠は皆無だと言っているのに注目願いたい! つまり、アメリカ合州国司法副長官が、彼自身証拠皆無だと言っている起訴を発表しているのが実情!

“一体何が起きているんだ?”と、映画『レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い』で、大佐が質問する。ローゼンスタイン、マラー、コミー、ブレナン、ヒラリー、民主党全国委員会、売女マスコミ丸ごと他が、アメリカ大統領を無力化し追い落とす共謀に関わっていたのだというのが答えだ。連中は現場を押さえられたのだ。そして今、ウソつきの腐敗したろくでなし連中は、トランプと彼の仲間が関与していたという主要な非難を放棄すると同時に、少数のロシア人が、いかなるアメリカ人からも独自に、何かしようとしていたという主張にしがみついている。ローゼンスタインの6分45秒の発言をご覧になれば、このロシアゲートを同時に断言し否認するのをはっきり見ることができる。

もしトランプに勇気があれば、上記の連中全員、起訴され、有罪判決され、投獄されるはずだ。さもなければ、同じことがまた起きるだろう。あるいは、トランプが暗殺され、売女マスコミが、CIAが仕立て上げた“一匹狼”のせいにすることになるだろう。

 Paul Craig  Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Orderが購入可能。

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