2015年12月27日日曜日

27- TPPの経済効果 政府試算は全く信用できない

 25日の日経新聞、産経新聞などで、「共産・小池政策委員長手品師の数字だの見出しが躍りました。
 小池氏が同日の記者会見で、「政府がTPPの経済効果を13兆6千億円としたが2年前に公表した試算3兆2千億円の4倍になっていて、ほとんど手品師の世界の数字であると批判したことを取り上げたものです。
 TPPはまだ発効も何もしていないのに、政府は来年の参院選の対策として農業関係に3兆円を使うという話もありました。それは農業関係だけでもそれくらいのダメージがあるからですが、今度の試算ではなんと1300~2100億円に見積もられているということです。。
 安倍内閣は自分たちを有利に見せるためには何の根拠もないことも語りますし、国費も自由にあてがいます。TPPに関してはとりわけそうです。
 小池氏のいうとおり、この内閣のいうことは何も信用できません。国会で徹底的に追及して欲しいものです。
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共産・小池政策委員長「手品師の数字だ」…政府のTPP試算を猛批判
産経新聞 2015年12月25日
 共産党の小池晃政策委員長は25日の記者会見で、政府が24日に発表した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)発効に伴う試算効果について、「ほとんど手品師の世界の数字ではないか」と批判した。
 
 政府は実質国内総生産(GDP)の押し上げ効果を13兆6千億円としているが、小池氏は政府が大筋合意前の平成25年に公表した試算では3兆2千億円だったことを挙げ、「同じ政権で計算して、なんでこれだけ変わるのか。キツネにつままれた気分だ」と主張。「この内閣がいろいろ計算するものは信用しないでくれという感じがする」とも述べ、来年の通常国会で追及する考えを示した。
 
 
TPP試算追及する 小池政策委員長が表明
しんぶん赤旗 2015年12月26日
 日本共産党の小池晃政策委員長は25日に国会内で記者会見し、安倍政権が前日、環太平洋連携協定(TPP)によって国内総生産(GDP)が2014年度の524・7兆円から14兆円増えるとした試算を公表したことについて問われ、これを厳しく批判しました。
 
 小池氏は「試算にはびっくりした。キツネにつままれたようだ。同じ安倍内閣が2年前に試算した時には、GDPが3・2兆円増加するといっていたものが4倍以上にもなっている」と指摘。逆に2年前に3兆円減少するとしていた農林水産物の生産額は1300億~2100億円の減少となっていることを挙げ、「この試算を見せられると、この内閣が計算するものは信用しないでくれと言われているように感じる」と述べました。
 
 小池氏は、東大大学院の鈴木宣弘教授の独自試算では、GDPはほとんど増えず、農林水産物では1兆円超の被害、自動車分野もマイナスになるとしていることも示し、「政府の試算には道理がない。同じ政府が試算してなんでこんなに変わるのか、国会でしっかり追及したい」と表明しました。
 
 また小池氏は、来年度農業予算案で土地改良事業対策が大幅増になっていることについて問われ、「ガット・ウルグアイラウンドのときも対策費と称して農業土木予算を積み上げたが、食料自給率はどんどん下がっていった」と指摘。「輸入自由化路線を進めながらお金をばらまいても、日本の農業は衰退の道をたどるだけだというのがかつての教訓だ。TPPは『大筋合意』したというが、その内容も明らかにされていない。それなのに国内向けに『対策費』なるものを計上するのは、民主主義の点からみても二重三重に問題だ」と批判しました。