2013年8月18日日曜日

オランダ人慰安婦問題にはどう対処するのか

 太平洋戦争当時インドネシアで日本軍の慰安婦として連行されたオランダ人女性のうちの8人の経験をつづった手記集『折られた花』がオランダで出版されました。表紙には「8人の女性が日本軍による強制売春について語る」というサブタイトルが付いていて、今年月に日本でも翻訳出版される予定です

 著者のマルガリータさん(主婦 72)は、終戦当時4歳で、家族とともにインドネシアの強制収容所に入れられていました。
 彼女は、慰安婦に対し十分な補償や心のこもった謝罪をしない日本に怒りを覚え、約20前から慰安婦問題にかかわってきました。その彼女がオランダの元慰安婦8人にインタビューして執筆しました。

 オランダ人慰安婦に関しても、そんなに重大な問題がこれまで放置されてきたわけです。
 言うまでもないことですが日本は十分に誠意を持って謝罪し、賠償をしなくてはなりません。

   慰安婦:オランダ人元慰安婦8人の体験集を出版

 それとは別に、韓国の大学教授が日本軍『慰安婦』に関して制作した動画が、いま話題を呼んでいるということです。
 動画「韓国人が知っておくべき歴史の話・第1弾 日本軍『慰安婦』編」と題された9分ほどのもので、「挺身隊」「従軍慰安婦」という名称の不適切さの考察に始まって、韓国人慰安婦が強制動員された歴史的背景、悲惨な慰安婦生活の実態などを詳細に説明し、さらに韓国で行われている水曜集会様子と安倍晋三首相や日本国会議員の「妄言」を対比させて紹介しているということです。
  ※ 旧日本軍韓国人慰安婦支援者たちによる日本政府からの公式謝および
    法的補償を要求する定期集会1992年から行われている

 近くその動画英語、日本語、中国語に翻訳し公開する予定で、今後独島、旭日旗、靖国神社、東北工程問題など10のテーマ動画を制作するということです

 以下に2つの朝鮮日報の記事を紹介します。
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慰安婦オランダ人元慰安婦8人の体験集を出版
:朝鮮日報 日本語版 2013年8月16日
 1940年代の太平洋戦争当時、インドネシアで日本軍の慰安婦として連行されたオランダ人女性8人の経験をつづった手記集『Geknakte Bloem(折られた花)』が、最近オランダで出版された。主婦のマルガリータ・ハマー・モノ・ド・フロワドビーユさん(72)が、オランダの元慰安婦にインタビューして執筆した本だ。本書の表紙には「8人の女性が日本軍による強制売春について語る」というサブタイトルが付いている。
 マルガリータさんは1941年、当時オランダの植民地だったインドネシアの港湾都市スラバヤで生まれた。翌42年、日本軍がインドネシアを占領し、マルガリータさんも家族と共に強制収容所に連行された。当時、オランダ人約9万人が強制収容所に送られ、一部の女性は慰安婦として連行された。
 戦争が終わり、オランダに戻って平凡な主婦として暮らしていたマルガリータさんは、慰安婦に対し十分な補償や心のこもった謝罪をしない日本に対して怒りを覚えた。94年、対日道義的債務基金(JES)に加入して慰安婦関連の仕事へ本格的に身を投じ、今回本書を出版した。本書は、今年9月に日本でも翻訳出版される予定だ。
パリ=李性勲(イ・サンフン)特派員 

慰安婦問題扱った動画 韓国人教授が制作=SNSで拡散 
朝鮮日報 日本語版 2013年8月16日
【ソウル聯合ニュース】韓国広報の専門家として知られる誠信女子大学の徐ギョン徳(ソ・ギョンドク)教授が制作し、15日にユーチューブに投稿した動画「韓国人が知っておくべき歴史の話・第1弾 日本軍『慰安婦』編」が、短文投稿サイトのツイッターや交流サイトのフェイスブックなどソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じて急速に広まっている。ユーチューブでの再生回数は16日までに2万回を超えた。
 9分ほどのこの動画では、慰安婦の名称に関する問題を分かりやすく解説している。

 冒頭で、ソウルの日本大使館前に設置されている慰安婦を象徴する少女像について、1992年1月8日に始まった水曜集会(慰安婦問題の解決を訴える定例の集会)が1000回を迎えたことを記念し、2011年11月14日に設置されたものだと説明。
 続けて、1930年代初めから日本政府が組織的かつ体系的に運営した慰安婦に対する表現として「挺身隊」と「従軍慰安婦」が最もよく使われているが、いずれも不適切な表現だと問題を提起している。日本は女子挺身隊、または女子勤労挺身隊という名称で労働力も搾取したが、この女性らの相当数が慰安婦として連行された。このため「挺身隊」という言葉が自然と「日本軍慰安婦」を指す言葉になったが、性奴隷生活を送った慰安婦とは根本的に異なると指摘した。
 また、従軍慰安婦の「従軍」は軍に従うという意味で、自発性が込められた言葉だと説明。この言葉は慰安婦の実相を隠そうとして日本が作り出したものだとし、慰安婦の証言から強制性は明白だと強調した。

 動画はさらに、慰安婦が強制動員された歴史的背景、1日平均10~30人の軍人を相手に性行為を強要された悲惨な状況などを詳細に説明し、生存している元慰安婦らは今でもつらい思いを抱えていると紹介している。
 そして場面は再び1085回目を迎えた水曜集会の現場に変わり、「日本は正しい歴史教育をせよ」といったスローガンを叫ぶ参加者の姿と、安倍晋三首相や日本国会議員の「妄言録」が交互に映し出される。
 動画は、慰安婦問題は韓国だけの歴史問題ではなく全世界が関心を持って癒していくべき歴史だと訴え、終了する。

 徐教授は「韓国でさえも日本軍慰安婦のことを今でも『挺身隊』『従軍慰安婦』と正しくない言葉で呼んでいるのを見て、これまで謝罪をしない日本ばかりを非難し、肝心のわれわれ自身の姿を反省してこなかったことを残念に思った」と打ち明けた。近く動画を英語、日本語、中国語に翻訳し、ユーチューブで公開する予定だ。今後は独島、旭日旗、靖国神社、東北工程問題など10のテーマを選び、動画を制作するという。