2012年9月16日日曜日

なぜ早く燃料棒を取り出さないのか! 福島原発 4号機危機問題 続報


 日刊ゲンダイは14日、福島第1原発4号機の危機に関する村田光平元駐スイス大使のインタビュー記事を載せました。
 
村田氏は「チェルノブイリの10倍量の核燃料を保有している4号機が崩壊すれば、世界の破滅につながる。それなのに、政府はなぜ核燃料棒の取り出しを急ごうとしないのか。考えられないことだ」と語っています。


 着任してからもう1年を経過した野田首相は、いまも二言目には震災からの復旧・復興は喫緊の最重要課題だと口にしますが、一体これまで何がどのように達成されたのでしょうか。
そして4号機の問題でも、なぜ「早急に準備をして、一刻も早く燃料棒を取り出せ」と指示しないのでしょうか。東電や重電メーカーの言い分だけを聞いていては埒が明かないのは明白なことです。
確かに演壇では流暢に語るのに、あれだけ実の伴っていないひと=しかも首相!? というのも珍しい。それでは正真正銘のタダの“演説屋”ということになります。


 以下に日刊ゲンダイの記事を紹介します。
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4号機緊迫!! 野田政権のデタラメ対応には世界中が怒っている!
日刊ゲンダイ2012914 

村田光平元駐スイス大使 インタビュー 

<なぜ、今すぐ核燃料棒を取り出さないのか>
 野田首相に書簡を送り、福島原発に対し、きちんとした対策を取るよう求めた村田光平元駐スイス大使(74)。今年3月、参院予算委員会でも「4号機問題は世界の安全保障問題だ。最大限の対応をする必要性がある」と訴えたが、野田は馬の耳に念仏だ。改めて、村田氏に政府の対応のデタラメぶりを聞いてみた。 

「私は海外の学者らとの交流を重ね、世界が福島4号機問題に危機感を募らせていることを痛感しています。でも、肝心の野田首相をはじめ政府は重い腰を上げようとしない。今、福島第1原発に残されている燃料集合体の総数14225本がメルトダウンすれば、果てしない放射能が放出されます。米国の使用済み燃料プールの専門家であるロバート・アルバレス氏によれば、チェルノブイリの85倍のセシウム137が福島第1原発に存在する。4号機だけでもチェルノブイリの10倍です。ここが崩壊すれば、世界の破滅につながっていく。それなのに、政府は今すぐ始めなければいけない核燃料棒の取り出しを急ごうとしていない。考えられないことです」

村田氏によると、海外メディアはこうした危機を積極的に伝えているという。フランスの有力誌「ル・ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール」は先月、4号機について「最悪の事故はこれから起きる」と題する記事を掲載した。
「北澤宏一・元JST理事長などの専門家を取材していて、北半球全体が長期にわたって深刻な汚染にさらされ、日本は滅亡すると指摘していました。米国の原子力技術者アーニー・ガンダーセン氏も先月、国会内で講演し、同じような懸念を訴えましたが、ほとんど報じられなかった。世界が注目している危機なのに、日本政府はその対応を東電に委ねて、国として最大限の努力をしていない。放射能汚染の加害国という罪悪感がなく、ここに海外からは非常に厳しい目が向けられているのです」

確かに政府がチンタラやっている間に、再び大地震が来る可能性もある。政府は全力を挙げて、核燃料棒の取り出しに取り組むべきなのに、マトモに情報を出さない“加害者”東電任せ。こりゃ、世界も怒るわけだし、国民もコブシを振り上げなければウソである。